アニソン界最強!? Revo様のハロウィンパーティに潜入!

アニメ

公開日:2013/11/9


『進撃の巨人』のオープニングを収録したCD『自由への進撃』で、深夜アニメとしては異例とも言える25万枚以上の大ヒットを記録したLinked Horizon。このプロジェクトを主宰するアーティスト・Revoによるハロウィンパーティが、2013年10月26日(土)、さいたまスーパーアリーナで開催された。

Revoが主宰する“Sound Horizon”のライブは実に2年ぶり。それもあってかさいたまスーパーアリーナには、18000人を超えるファンが集った。まず彼らを迎えたのは、最新シングル『ハロウィンと夜の物語』の世界だ。これまでのSound Horizonのライブと同様に、大掛かりなセットと多くのアクター、ダンサーも交えたミュージカル調のライブで再現される、アメリカを舞台にしたある家族とハロウィンに纏わる物語。ハロウィンパーティの幕開けにふさわしいその物語に、会場は一気に引き込まれた。


 今回のライブで印象的だったのが光の演出。ステージ上だけでなく客席まで照らす照明の豪華さもさることながら、ファン一人一人に配布されたシンクロライト・リストバンドも特筆すべき点。これにより主催者側で発光するリストバンドの色が設定できる仕組みになっており、火を連想させる場面では赤、水を連想させる場面では青などと客席で煌めく光が変化し、ステージと客席の一体感がグッと増した印象だ。


『ハロウィンと夜の物語』の3曲を終えて、ステージ上に現れたRevoは「これでパーティは終わります」と冗談を交えながら、それまで纏っていたマントを脱ぎ捨てる。そしてアルバム『Moira』で使われていた赤いマントを身につけ、披露された楽曲は同アルバムに収録された「死せる者達の物語」。そう、ここからは過去のSound Horizon楽曲を立て続けに披露する、まさにパーティだったのだ。  ここからのパートで演奏されたのは「石畳の緋き悪魔」や「朝と夜の物語」、「Star Dust」といったSound Horizonでも屈指の人気曲ばかり。幕間のMCで明かされた通り、今回のライブは以前行なわれた楽曲人気投票で上位にランクインした“Sound Horizonベスト”とも言える内容。「どうも速いとか長いとか、難しい曲ばかり」(Revo)になったそうだが、会場に集ったファンは次に演奏される楽曲がステージ脇のモニターに表示されるたびに大きな歓声を挙げた。


 また、この日はSound Horizon単独ではなく、あくまで“Revoの”ハロウィンパーティ。そのためLinked Horizonの楽曲、そしてRevo名義もたっぷりと披露された。2013年を代表するアニソンと言っても過言ではない『紅蓮の弓矢』はもちろんのこと、デビュー直後にリリースされ、現在は入手困難な『リヴァイアサン 終末を告げし獣』や『GUNSLINGER GIRL』のイメージソングというレアな楽曲にもファンは大喝采。新旧織り交ぜた豪華な内容に会場は酔いしれた。

 この日の出演メンバー全員がステージ上に集まり、恒例の「即ち…光をも逃がさぬ暗黒の超重力」で本編はひとまず終了。しかし、ステージにひとり残ったRevoは「悔しい」とひと言漏らす。その意図はこの日のライブ、そしてデビューから9年で辿りつけた自身の立ち位置に納得できないというのもので、会場のファンからはそんなRevoに激励の言葉もかけられた。そうした声に応えるように「10周年はもっと頑張る!」と宣言し、颯爽とステージから立ち去ったRevo。そんな彼にエールを送るかのように会場全員で、こちらも恒例の「栄光の移動王国-The Glory Kingdom-」を大合唱。次なるステージへの期待も高めつつ、Revoのパーティは幕を閉じた。


(文=はるのおと、撮影=佐藤祐介、江隈麗志、三浦麻旅子)