【アイドル捜査部】 新連載! ゼロ距離で毎日会える仮面アイドルに迫る! 【前編】

アニメ

更新日:2014/4/11


 新連載「アイドル捜査部」ではブレイク間近のアイドルたちに迫り、まさに下克上も上等な「戦国時代」と言われるアイドル業界の模様をライブレポートやインタビューを交えて克明にお届けしていくコーナーだ。

 アイドル業界は今まさに、混迷をきわめた状態。国民的アイドルと称される『AKB48』や、もはや社会現象ともいえる『ももクロ』が台頭する中、彼女たちに続けとばかりに、パフォーマンスはもちろん、従来の概念を打ち破るようなコンセプトを掲げたアイドルユニットたちが全国各地で多数活躍している。

 さて、そのような状況の中お伝えしていく新連載だが、記念すべき第一回は、先日発売された「妄想日記」がオリコンウィークリーチャートで4位を記録し、ポスト『ももクロ』とも称される仮面女子を擁する「アリスプロジェクト」の魅力を紹介しよう。
 仮面女子はアリスプロジェクトに所属する仮面アイドルユニット、『アリス十番』、『スチームガールズ』、そして、2013年の大晦日にデビューしたばかりの『アーマーガールズ』で構成された一大ユニットだ。今回は前後編に分けて、仮面の奥から聞こえてきた彼女たちの心境や未来に賭ける思いを伝えていこう。


■ライブという“現場”で日夜戦う“仮面女子”たち

 群雄割拠のアイドル界では、ライブなどでの“現場力”が重要視されている。メディア露出やセールスよりも現場へ特に力を注ぐのは“地下アイドル”と称されるが、アリスプロジェクトの仮面女子たちはその中でもひときわ目立つ存在だ。それは彼女たちが、秋葉原にある常設劇場“P.A.R.M.S”を主戦場として、正真正銘毎日ステージへ上がっているからである。そこでは、夕方から夜間にかけて、まさに目の前でライブやファンとの交流を日夜繰り返している。


彼女たちのパフォーマンス目当てに、毎日足繁く通うファンも多い


■コイン投票により決まる“満足度”で推しメンを育てられる

 アリスプロジェクトのユニットは、分かりやすく例えるとピラミッド構造になっている。トップにアリス十番、妹分としてスチームガールズやアーマーガールズがいて、さらに、OZやアイドル妖怪カワユシなど、複数のユニットが在籍している。そして、彼女たちにとって重要なのがファンの“満足度”である。

 ファンの満足度とは、入場時にファンへ配られるコインの投票数により決まる。劇場入り口には各メンバーやユニットの名前が書かれた箱が設置され、ライブ中やライブ後に、ファンは自分の推しメン(推しメンバー)へ投票する。投票数は各メンバーに毎日公表され、メンバー昇格の目安や、公演におけるユニットごとの演目数やトリを決めるなどのために使われる。


会場入り口近くに置かれた各メンバーやグループごとの投票箱

 それでは、仮面女子の概要を踏まえた上で、各ユニットのリーダーに話を聞くことができたので、紹介しょう。


■2013年大晦日にデビューのアーマーガールズ、リーダー・黒木ひなこの場合

 アーマーガールズは、アリス十番、スチームガールズに続く“第三の仮面女子”として、去年の大みそかにデビューした出来立てほやほやのユニットだ。先輩たちの背中を見ながらステージへ上がり続け、ようやく仮面を被ることになった彼女たちの心境や思いについて、リーダーの黒木ひなこが語るアーマーガールズとは。


アーマーガールズのシンボルは中世騎士のような鉄仮面だ

−−デビューに至るまでの経緯を教えて下さい。

ひなこ:もともと『ぱー研!』に在籍していたんですが、ほかにはOZというグループなんかもいて、みんな毎日ステージで「いつかは仮面を被ってみせる!」という一心で頑張ってきました。

−−デビュー後の初ステージはやはり、これまで立っていた場所でも不安がありましたか?

ひなこ:ぱー研!はフリフリ系の衣装で歌って踊るユニットでしたが、そういうのを好きな人たちが、まったく異なる衣装の私たちを受け入れてくるのかなって。
同じ曲でもアレンジが違かったりしたので、ステージからはファンの人たちの表情も全部見えるんですけど、みなさんやっぱりはじめは戸惑っているような感じでした。


仮面越しにもヒシヒシと熱い思いが伝わってくる

−−それでも受け入れてくれたと。そうしてデビューしたアーマーガールズですが、先輩たちのパフォーマンスをみて感じる部分もありますか?

ひなこ:これまではスチームガールズさんやアリス十番さんの戦いを外から見ていて、もどかしかったり、「自分もここに入ってみたい!」という気持ちが強かったんです。同時に圧倒されるというか、ただただ「やっぱりすごいな」という感情があったんです。 でも、アーマーガールズとしてデビューしてからは、改めてプレッシャーも感じはじめて。仮面を被っているからこそ、他のユニットと比べられるし、自分たちを“妹”みたいに見てくれていたファンの人たちも、ライバルとして見ているんだなっていう競争意識も芽生えてきました。

−−2014年はまさしく“本格始動の年”だと思いますが、今年、そしてその先に目指すものはありますか?

ひなこ:今年はまず、5月にあるZepp東京でのライブを成功させたいです。先輩たちの努力の結晶なので、同じステージで足を引っ張ることなく頑張りたいです。
ただその反面ではやっぱり、追いつけ追い越せという気持ちもあります!
スタッフに「目標は高く持て!」と言われたことがあって。夢は大きく、いつか武道館や東京ドームでのライブができるように、P.A.R.M.Sで一日一日成長しながら進んでいきたいと思います。

−−先輩たちに負けないくらい、より大きく成長できるよう願っています!


 アイドルながら“顔を隠す”というコンセプトのもと、着実にファン層を広げるアリスプロジェクトのユニット。次回は後編としてスチームガールズ、そして、アリス十番それぞれのリーダーから伺った心境や思いを伝えていく。

アリスプロジェクト

・アリスプロジェクト公式HP
http://www.alice-project.biz/parms

・アーマーガールズ
http://www.alice-project.biz/armorgirls

・メンバーから告知
ツイッターで「アーマーガールズ」」または「アマガ」とつぶやくとメンバーがフォローしに行っちゃいます!

(取材・文=カネコシュウヘイ、撮影=橋本商店)