池袋シネマチ祭 中池袋公園会場で『まどか☆マギカ』オリジナルグッズの販売決定!

アニメ

公開日:2014/5/27

劇場版の上映終了から半年以上が経過しても、人気の衰えを感じさせぬ『魔法少女まどか☆マギカ』。その劇中曲をオーケストラで楽しむコンサートの追加公演で、新たなコンサート限定アイテム(パンフレット、クリアファイル、クリアポスター、ともに数量限定)の販売が池袋シネマチ祭で行なわれることが決まった。

池袋シネマチ祭は、池袋にある映画館を中心とした6つのホールと中池袋公園を使った映画とステージイベントの祭典で、2014年6月6日(金)~8(日)まで開催。選りすぐりのアニメ映画が上映され、なかには『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』のオールナイト上映(チケット完売)などが行われる。また、イベントの開催期間中の、6月7日(土)に『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』オーケストラ・コンサート凱旋追加公演(チケット完売)が、東京芸術劇場コンサートホールで行われる。このコンサート限定アイテムの描き下ろしイラストは、武器を楽器に持ち替えた魔法少女たちだ。

初めての開催でありながら、魅力的なプログラムを揃えるこのイベント。はたしてどんな内容か、そして見どころは――イベントを仕掛けるキーマン3人に話を伺った。
 

▲左から数多くのアニメイベントを手がけてきたエクスアーツジャパンの和田昌之氏、イベント立ち上げ時から推進してきた事務局のエナジーラボの鈴木竜也氏、コミュニケーションやアート関連を手がけるマンガナイトレインボーバードの山内康裕氏。


◆どれを観てもハズレはないラインナップ

――今回のイベントでは魅力的な劇場作品が上映されます。これはどのように選ばれたのでしょうか?

和田「特に選者によるノミネートなどはなく、事務局と各映画館とでコンセプトを共有しながらセレクトしました。アニメファンの方も多様でロボットアニメもあれば、冒険ものファミリー向け、池袋に多い女性アニメファンの皆さんにもアピールしたいイベントなので、幅広いラインナップになっています」

鈴木「映画館ごとにコンセプトを汲み取ってくれて、たとえば『まどか☆マギカ』のオールナイト上映であればコスプレが推奨であるとか。これまで映画館ではあまり推奨されていなかったことにも取り組んで頂いています。シネマサンシャイン池袋は『ガールズ&パンツァー』を、低音を効かせて上映する砲撃体験ナイトという映画館でしかできないことを考えてくれていますし、池袋HUMAXシネマズでは細田守監督と杉井ギサブロー監督の作品を上映しつつ、トークショーがあって。特に後者は「アニメ映画作りとは」といった話もしてくれるでしょうし、若いアニメファンに見てほしいですね」

※ほかにもほとんどの上映で声優や監督が登場する。詳しくは以下の公式サイトをご参照。いずれもクオリティは保証済みの作品ばかり。自分好みのものだけでなく、見識を広げるために普段は縁遠い作品を観るのもいいかも?
http://www.cinemachi.jp/lineup.html

――上映以外にもクラシックコンサートやアニメ好きを集めた街コンなど、ユニークなイベントが多いですね。

和田「上映される映画館が池袋の東西に分かれているので、ハブ的な位置づけにし、アニメイト池袋店の斜め前にある中池袋公園で声優さんや監督、アニメ関係者が数多く集まるステージイベントや物販をしているのが目玉の一つですね」

山内「公園内ではシネマチカードというアートプロジェクトもしています。これは好きなアニメのセリフを公園内のボードに貼っていくというもので、ここからコミュニケーションが生まれればいいですね。あとステージでは豊永利行さんや小野賢章さんといった声優によるトークショーやアーティストライブもあります。アニメ好きなら、立ち寄れば何か楽しいことをしていますよ」

――チケットが不要なのはうれしいですが、人気声優さんなので混雑も気になりますが……。

和田「整理券を配布して、完全入れ替えで行なう予定です。今回初開催の映画祭イベントで、日々ステージ内容が情報解禁されていっていますので、楽しみにしていただければと思います。まだまだ公開前のゲストやステージ情報がありますので、詳しい内容はwebサイトを見て頂ければと! 快適に見られるよう事務局と運営みんなで頑張ります」

山内「ほかにも養老乃瀧さんと協力して、映画・アニメだけでなく、クリエイティブ職種全般を志す学生や若者に現場の生の声を聞いてもらい、彼らの背中をそっと押せるようなトークイベントも準備しています」

――8日昼に行なわれるアニメコンはどんなものなのでしょうか?

鈴木「池袋東口の店舗を使ったアニメファン向けの街コンです。名前や職業の変わりに、シネマチカードに好きな作品を書いておいて貰う事で、相手の興味や楽しみも分かりますし、話しかけやすい環境づくりをしています。その他にも様々なイベントを検討中です。」

――8日夜のコスプレ清掃というのもユニークです。

鈴木「これはお世話になった池袋の美化を目的としたパレードです。参加無料で当日受付もしているので、ぜひ多くのコスプレイヤーさんに参加してほしいです」


◆映画の街・池袋でクロスオーバーするさまざまな文化

――そもそも池袋の街興しに、アニメ映画というテーマを選んだ理由は?

鈴木「現在、中池袋公園の前にある今秋オープン予定の「WACCA」という商業施設開発のお手伝いをしております。そのオーナーから施設単体ではなく池袋全体を盛り上げられないか、という話があったのが始まりです。それで、オーナーの家業として映画館の興行者という歴史があり、幼少期の原体験に人々がひとつの映画を楽しみ語る姿があった事と、池袋は戦後、映画に支えられ復興した街である事もあったのでそれでいこう、と。それから従来のような映画祭ではなく、街全体をシネコンのようにして楽しめないかというコンセプトが生まれました」

和田「日本と違って海外の映画祭は街全体で楽しむところも多いです。フランスのアヌシー国際映画祭などが好例です。他にも映画関係者以外の一般の方々のファン投票があったり、町中の複数のカフェで何か企画が夜な夜な実施されていたり。池袋は親しみやすい街なので、そういう風に気軽に入りやすくしたいとは思っていますね」

――映画のなかでもアニメに集中した理由は?

和田「アニメの街と言えば秋葉原のイメージが強いですが、興業できる映画館がなくて、池袋には独立系や大手、そして名画座と複数の歴史ある映画館があります。あとは近年では池袋は女性アニメファンの街というイメージもありますし、豊島区全体に目を向ければトキワ荘などもあってマンガの街でもあります。ただこれらのイメージはこれまでは分断されていて、つながっていないなと感じて。それをこのシネマチ祭を通じて、マンガ、アニメ、映画などの要素を池袋に再結集させたいと思っています」


◆来年以降は、さらにアニメの映画に触れられるイベントを目指す

――かなり壮大な展望のもとに行なわれる大規模なイベントであることがわかりました。

鈴木「でも、今回は時間的な制限もあって実現できていないことも多いんですよ。今年は実績を作って来年はもっと大きなことをやりたいですね。もっと、ほかの公園や普通のお店でも上映会をするとか。そうすると映画館まで行くのは億劫な人も、ご飯を食べるついでに映画に触れたりアニメを知ったりするきっかけ作りができますよね」

山内「そうですね、もっと街中を回遊しながら、楽しめるようなイベントになってほしい」

和田「せっかくの街を活用した映画祭なので池袋の街の壁とかお店のあらゆるところ100か所くらいでの上映を目標にしたいです。あと来年以降、大きな映画会社が○周年という節目を迎えるところもあって、そして周年作品も続々と出てきますから、ぜひコラボを拡大して、盛り上げていきたいです」

山内「周年だと、当時観ていて今は大人になったファンと子供が一緒に観られるから、さらに池袋という街を盛り上がるでしょうね。あと私はマンガが専門なので、アニメや映画以外のマンガやゲームといったエンターテイメントが融合したり、好きな人同士が世代を超えて出会ったりするようになるとうれしいです。そしてこの映画祭を通じて、そうしたサブカルチャーに日本の伝統を担えるメインカルチャーとしてのポテンシャルがあることを、上の世代にも伝えることができれば本望です」

和田「私はアニメや映像制作会社全社が関わるような映画祭にしたいのと、あと今の若い人が尊敬している監督が若いころに影響を受けた作品を再上映することで、創作のルーツを知ってもらう機会をつくるなどできると良いなと思います。そうすることで、より映画や映像作品への思いが新たにしてもらえたら。」

鈴木「池袋は日本で2番目の大ターミナルでありながら、下駄履き感覚で肩肘張らずにいける商店街のような、とても楽しい特徴のある街なんです。そうした、池袋だからからできることをもっと盛り込みたいですね。たとえば、サンシャインシティの隣に実は銭湯があるんですが、それって住宅が多い池袋だからこその特徴ですよね、そこで上映も面白いと思いますし、廃校を使ってもいいと思います。来年以降は、もっと色々やっていきますよ」

今年の映画館6か所を使った巨大な映画祭だけでも大規模なイベントのように思えるが、来年以降はさらに刺激的な催しになるようだ。ともあれ、まずは6月6~8日の第1回次第。現在もイベント情報やグッズ情報などが公式サイトでは続々と更新されているので、気になるも催しが追加されていないか、こまめにチェックしよう。

池袋シネマチ祭

公式HP:http://www.cinemachi.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/cinemachi_info

【開催概要】
池袋シネマチ祭 
【開催日時】
2014年6月6日(金)〜8日(日)

【開催場所】
・中池袋公園
・映画館5社(シネマサンシャイン池袋、池袋シネマ・ロサ、新文芸坐、池袋HUMAXシネマズ、シネ・リーブル池袋)
・アニメイトホール
   
【企画・主催】
池袋シネマチ祭実行委員会

※限定アイテムについて
『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』オーケストラ・コンサート凱旋追加公演は、池袋シネマチ祭の共催イベント(企画運営:株式会社アイムビレッジ)になります。コンサート限定アイテム(パンプレット、クリアファイル、クリアポスター)は、池袋シネマチ祭の公式商品ではなく、『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』オーケストラ・コンサートの限定商品になります。なお、コンサート限定アイテムの販売はコンサート会場である東京芸術劇場(開場時間17時。入場にはコンサートのチケット(完売)が必要)のほか、池袋シネマチ祭が委託を受け、中池袋公園特設会場で行います。

(文=はるのおと)