熱狂的なラブライバーが集結!「踊ってみた」ファンイベントレポ【前編】

アニメ

公開日:2014/6/30

ラブライズ

2014年6月15日(日)。大塚のライブハウス・Deepaに熱狂的なラブライバーたちが集結した。この日に行われたのはファンイベント「μ'sを愛してるばんざーい!2」だ。
当イベントは『ラブライブ!』の作品やキャラクターを心から愛するニコニコ動画の踊り手が一同に介し、作中に登場するユニットになりきってダンスライブを行うイベント。そこで、最終回を迎えてもなお興奮さめやらぬラブライバーたちの熱きライブの模様を前編、踊ってみたで人気を誇る出演ユニット紹介を後編として、紹介していこう。


■増殖するラブライバーは留まることを知らず

現実世界のアイドルたちが凌ぎを削る時代に、2次元とリアルの融合を見事に果たした次世代型アイドル、それが『ラブライブ!』だろう。当初の読者参加型企画から、それこそスクールアイドルの頂点を目指すかのように地道な活動を経て、ついに2013年のアニメ化で人気が爆発。いまやアニメファン以外にも知れ渡った超人気作品である。
 

▲発売が待たれる「ラブライブ!μ’s→NEXT LoveLive! 2014~ENDLESS PARADE~」

『ラブライブ!』をこよなく愛する「ラブライバー」は有名人にも多い。例えば、ジャニーズ所属アイドルとして初めて「アニヲタ」を公言したKis-My-Fit2の宮田俊哉や、アニメが好き過ぎる女子アナとして話題を集める松澤千晶、お笑い芸人のアメリカザリガニ・平井善之など、テレビ番組やTwitterでみずからラブライバーだと公言している。
いまや芸能人や文化人まで虜にしてしまうほど魅力がつまった『ラブライブ!』だが、ニコニコ動画の人気カテゴリ「踊ってみた」も同様で、以前からニコニコ動画で活動する有名な踊り手が次々と『ラブライブ!』のダンス動画をアップしているのだ。

もはや社会現象ともいえる『ラブライブ!』を愛するエネルギーが凝縮されたファンイベントの模様をさっそくご紹介していこう。


■ 熱きラブライバー、開始前からすでに涙を浮かべるファンも

開演前からすでに熱を帯びていた会場には、たくさんのラブライバーたちが集っていた。μ'sのTシャツを着た人、μ'sのロゴをあしらったサイリウムを掲げる人、キャラクターのコスプレに扮した人など、それぞれが思い思いにμ's、そして『ラブライブ!』という世界そのものへの愛を表現していた。


▲ステージの開演を待ちわびてやまないラブライバーたち。会場の密度もかなり高かった

そして、いよいよ幕が開くと共に、一曲目『START:DASH!!』で登場したのは、パフォーマンスユニットの「ラブライズ!」だ。ほんのわずかな静けさから一転、μ'sの第一歩を象徴したイントロが流れ始めるやいなや、会場全体が早くも揺れ始め、身体中が震えるほどの振動に包み込まれた。
 

▲ニコ動でも多数のファンを獲得している「ラブライズ!」。1曲目から観客も全力で応えていた

イベントはスタートから最後までノンストップ。次から次へとパフォーマンスユニットが登場する中、続いて登場したのは、ニコ動でOPの再現などで話題を集めている「鎖音プロジェクト」。穂乃果・ことり・海未の『ススメ→トゥモロウ』に合わせて登場した3人は、開演前のインタビューで語っていた「男性ならではのダイナミックさ」を武器に、力強いパフォーマンスをみせていた。
 

▲OP再現動画などで注目を集める「鎖音プロジェクト」。力強いパフォーマンスに観客も熱狂

続く「ラブパカ」は、ニコ動でも多数のパフォーマンスが好評を博しているユニット。2期のオープニング曲としておなじみの「それは僕たちの奇跡」共に登場し、ていねいに再現されたクオリティーの高い衣装とパフォーマンスで、ラブライバーたちを魅了すると同時に、会場の熱気をさらに高めていた。
 

▲各種メディアでも活躍する「ラブパカ」。次から次へと止まらないパフォーマンスに会場の熱気はさらに続いた

次に登場したのは、男女混成ユニットの「妙's」だ。ギターのフレーズがひときわ目立つ『No brand girls』と共に始まったパフォーマンスへ呼応するかのように、会場全体が震え始めた。また、サビでみられる拳を天高くかざす振り付けと同時に、きらびやかなサイリウムが会場中を照らしていた。
 

▲男女のラブライバーからなる「妙's」。ステージの隅から隅まで使ったパフォーマンスは圧巻。

各ユニットのパフォーマンスは続き、ステージにはμ'sのライバルである「A-RISE」に扮したユニットも登場。「ラブライズ!」のメンバーである、にいな・れいちぇる・にーこの3人による「Shocking Party」は、手作りした衣装も相まってアニメで見せた圧倒的な存在感とパフォーマンスを放ち、会場に来たファンたちからも感嘆の声が漏れるほど。
 

▲「ラブライズ!」メンバーによるA-RISE。オリジナルを踏襲した衣装も見ごたえがあった

ステージも佳境に入り、各ユニットがステージへ全員集合。ラブライバーの中でもとりわけ名曲と呼び声の高い「Snow halation」が流れはじめ、ステージ上や客席には様々な色のサイリウムが煌々と光り輝いていた。また、客席には感極まるがあまり涙を流す人たちも見受けられた。
 

▲ライブ終盤には全員で「にこにこにー!」を唱和するなど、ステージから客席までの会場全体が一つとなっていた


■ イベント終演直後のラブライバーに聞いてみた

開場から終演まで約2時間半にわたり、ステージも客席も一体となってノンストップで繰り広げられたこのイベントだったが、終演直後、余韻の冷めやらないラブライバー数組へ、作品やキャラクターへの思いやイベントの感想を伺った。

今回がイベント初参加だったという20才の女性2人組は、『ラブライブ!』の魅力について「楽曲がよく、みんなから勇気をもらえるところ」だと語っていた。さらに、中には「毎週、アニメを見るために生きている」と語るほど、胸に秘める熱い思いを吐き出してくれた人もいた。
また、友達同士で来たというイベント初参加の女性2人組は、「踊り手さんたちの楽しさが伝わってきてよかった」と語ったほか、会場にいた大勢のラブライバーたちも含めて、「作品やイベントを通して同じ思いを持ったたくさんの人たちと出会えるきっかけになった」と喜びを前面にあらわす人もいた。

主催者、踊り手、観客というラブライバーたち一人ひとりの愛と情熱が、随所にみられたこの日のイベント。『ラブライブ!』から広がり続けるたくさんの繋がりと、“みんなで叶える物語”は、この先もまだまだ冷めることなく続いていきそうだ。次回の後編では、参加ユニットにスポットを当てて紹介していく。

取材・文=カネコシュウヘイ、撮影=松本祐亮