【のんのんびより】監督&プロデューサーインタビュー【エクストラ 3なのん】

アニメ

更新日:2014/8/1

「にゃんぱすー」で一世を風靡したテレビアニメ『のんのんびより』。田舎に暮らす女の子達による、まったり作品である本作は、2013年末の放送終了後も、OAD付きの単行本の発売や、アニメ2期製作の決定など、これからの盛り上がりが期待される人気タイトルだ。

そのアニメ版の監督である川面真也氏と、プロデューサーの吉沼忍氏のふたりに話を伺う今回のインタビューシリーズ。最終回となる今回は、アニメ1期後の展開、そして今後の展開について話を伺った。

【第一回】制作の秘密
【第二回】アイキャッチの工夫


■アニメ流行語大賞、にゃんぱす祭り……吹き荒れた『のんのん』旋風

――意外にも本編で登場は少ないものの、CMで連呼したおかげか「にゃんぱすー」がアニメ流行語大賞になりました。周囲の反応はどうでしたか?

吉沼:あのCMを作ったのは自分ですが、特に流行語を狙ったわけではないです。原作にもあった挨拶を単純に使っただけですね。そもそもCMって放送前に作らなきゃいけないので、アニメの反応もわからない状態ですしね……。ただ結果的に流行語大賞となり、『のんのんびより』という作品が広まったのはありがたいです。メジャーリーグ日本公式のTwitterがお正月から「にゃんぱすー」とつぶやいてくれたほどですし(笑)

▲該当のTwitterから引用

川面:みんな気を使ってくれているのか、僕にあまり評判とか直接言ってくれないんですよ。でも流行った時に知り合いの監督さんが、電話口でいきなり「にゃんぱすー」と言ってくれたので、返せなかったということはありました(笑)

――その後も、バレンタインやホワイトデー、キャラクターの誕生日などに公式サイトで色々されていますね。

吉沼:公式サイトに関しては、何か記念日ごとに毎回描き下ろしのイラストが一番いいんでしょうが、ほかの作品でもやっているのでやりたくなくて。なので、場面写真を使うなど工夫しています。たとえばお兄ちゃんの誕生日だったら穴に落ちるお兄ちゃんとか。『のんのんびより』だったらそれくらい緩くてもいいのがありがたいですね。これからも、ユーザーがよろこんでくれる限り、やっていきたいです。


▲蛍の誕生日にはこちらが掲載された

――4月にはにゃんぱす祭りというイベントもありました。振り返ってみていかがでしょう?

吉沼:振り返ると……ハコが小さかったな、と(笑)。どの作品でもそうですが、スケジュール的な問題で適切なイベント会場の押さえが難しいんですよね。ただ2期決定が発表できるかどうかというタイミングでしたけど、イベント前に無事に委員会内で決まって、声優さんにはオフレコで発表させていただいたりとか(笑)

川面:自分はあまりああいうイベントを観る機会がないので、単純に楽しかったです。特にエンディングの合唱がよかったですね。目の前であの4人が歌っていて、とてもいい雰囲気でした。

――イベント前の「冬の宿題」として、視聴者が選ぶ名シーンも発表されました。その結果に関してはいかがでしたか?

吉沼:選ばれたのが4話と10話なので、予想通りでしたよね(笑)

川面:自分は逆に4話でいいのかな、と思いました。普段ギャグを作り慣れていないぶん、ギャグ回は苦労をしますが、いい話系は素直にやれるので……OADではギャグは少ないですが、これは僕に素養がないからですね(笑)

吉沼:だからこそギャグ回とのギャップで視聴者には、あのような泣ける話がよかったんでしょうね。

■第2期も第1期と変わらない『のんのんびより』

――最後に2期の話を伺います。1期開始時に比べて原作のエピソードのストックが少ないですが、オリジナルが増えそうなのでしょうか?

吉沼:まさに今、構成会議をしているところで、どういう方針になるかはこれから決まるところです。

川面:ただ原作で残っているエピソードはほとんどやることになると思います。僕はどちらかというとオリジナルが増えるのは避けたく、1期で取り逃した話も含めてほとんどやりたいですね。

吉沼:さきほどロケハンの話がありましたが、前のロケハンは冬だったので、今度は夏に行きたいという話も出ていましたよね。

川面:そうですね。来月から行こうと思います。行ったことのある場所と、行っていない場所が半々くらいになるでしょう。


――1期開始前に夏の宿題としてユーザーから田舎の写真を集めていましたが、ああいった企画はまたやられますか?

吉沼:そうですね、やろうと思っています。

――最後に「2期はこうしたい」という希望や展望を教えてください。

吉沼:『のんのんびより』は1期の雰囲気を壊さなくていいかな、と思っています。原作のキャッチコピーに「スローライフ」とありますが、1期と同じくこれですね。

川面:同じく、1期からキャラクターはもちろんですが、そのやり取りなどの雰囲気は変わらないでしょう。原作が変わっていれば考えたでしょうが、変わってないですからね。ただ自分は、2期のためのロケハンをした時に受けた印象を大事にしたいです。そこで新しい発見があればそれを描くでしょうし、より色んな景色を見られたら、それを見せたいですし。ぜひ、楽しみにしていてください。

今回の独占インタビューはここまで。『のんのんびより』は2期でも、1期と変わらないれんげや蛍、夏海、小鞠と、彼女達を取り巻くドタバタな日常が楽しめそうだ。

ファンは続報を期待して待とう!

(取材・文=はるのおと)

のんのんびより


・TVアニメ『のんのんびより』公式サイト
http://www.nonnontv.com/

・『のんのんびより』原作情報
http://www.mediafactory.co.jp/comic-alive/non-non-biyori/

・『のんのんびより』アプリ
https://itunes.apple.com/jp/app/nonnonbiyori/id661064020?mt=8

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