特集番外編1 2009年12月号

特集番外編1

更新日:2013/8/12

「スナックアキコのお悩み相談室」 WEB番外編

 

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ダ・ヴィンチ本誌の「なんなんだ! 東村アキコ大特集」は、お楽しみいただけましたでしょうか? WEB番外編では、「スナックアキコのお悩み相談室」で、誌面の都合によりご紹介できなかった4つのQ&Aを掲載いたします。悩めるダ・ヴィンチ読者の相談に東村さんが回答、時にバッサリ切り捨て、時に優しく包み込みます。

東村さんご自身のスタイリングによる、艶やかなママっぷりにもご注目ください。

取材・文=門倉紫麻 写真=冨永智子 ヘアメイク&スタイリング=東村アキコ

Q1.将来、結婚してちゃんとした家庭をつくる自信がありません。同い歳の友人たちは3年半前に就職し、結婚して子供がいる人もいて、自分よりものすごく大人に見えます。それにくらべて僕は大学院に通い親のすねかじりで、社会人の彼女には頭があがりません。就職活動もうまくいかず、このまま塾講師のバイトをしながら小説家の夢を追いかけようなどと考えたりしています。こういう僕はやはりダメ人間なのでしょうか? 最近、彼女に就職しないなら別れると宣言され、おびえています。どうすればいいでしょうか?(千葉県・男・25・大学院生)

A1.とりあえず、ダメ人間ではないわね。ちゃんと塾講師のバイトだってしてるんだし。私の周りの25歳男子っていったら、まだみんなふらふらしてて、今はDSで「ドラクエ」しかやってませんよ。大学院生で社会人の彼女もいるなんて、あなた完全にセレブですよ。セレブ認定。小説家の夢は、就職して週5日働いて、土日限定で追いかければいい。マンガ家もそうだけど、ペーパー関係の夢は紙さえあれば電車の中でだって追いかけられます! で、その彼女とはさっさと別れなさい。きっと就職してからも、「親に会ってくれないなら別れる」とか、ちょっと太ったら「やせないなら別れる」とか、一生そんなこと言うんだから。つまんない女ですよ。 条件出して許されるのなんてね、神田うのくらいなの!

Q2.夫の両親、祖母と同居しています。同居前、たまに会っていたときは、とてもいい両親、祖母だったのですが、一緒に住んでからは、ちょっとした些細なことに感情的になり、機嫌が悪くなって口をきいてくれなくなったりします。そういう出来事がすごくつらくて落ち込んだりするんですが、どうしたら、気持ちを明るく保てるかを教えていただけませんでしょうか。(埼玉県・女性・21・フォトグラファー)

A2.あなた、本当は自分でももうわかってるはず。家を出て、旦那さんと二人で暮らす以外に道はないって。100%、ないの。きっと、すごく気ぃ遣いなのよね。でも、あなたがどうがんばっても無理。育ってきた環境が違うんだから。この50年くらいって、日本が激変しているときでしょう。“タライに洗濯板”で家事をこなしてきたおばあちゃんから見たら、我々は本当に堕落しきった人種なわけで。ご両親だって、おばあちゃんほどではなくとも、あなた方世代全体に対して別の生き物ってくらいの違和感を持っているはず。そんな3世代が同居してうまくいくはずがないんです。仮に趣味とか大河ドラマのこととか共通の話題ができても、もって半年。別々に暮らして、介護だとか、なにか問題が起こったときには、協力すればいいんです。

Q3.仕事を辞めてから、もう5年以上経ちます。家計が苦しいので、足しになるようなことをしたいのですが、なにせこの不況、しかも宮崎なので、仕事が全然ありません。かといってここから離れるわけにもいかず……どうしたらいいのでしょう?(宮崎県・女39・専業主婦)

A3.宮崎には本当に仕事がなくてね……。私がOLしてたときからそうだったから、今はもっと大変でしょう。こないだ帰ったときも、さぞ東国原知事効果で盛り上がってるかと思ったのに、お店がバンバンつぶれていて驚きました。県外に宮崎のものを売っている人はよくても、県内に向けて仕事している人は恩恵を受けていないんだ、って。内需を拡大しなければ、仕事は増えません。そのためには、あなた自身が「世間を動かすんだ」くらいの気持ちでブログを立ち上げるの主婦発の! ブログのタイトルは『家計の足しになるようなことをしたいのに、宮崎には仕事がない』。で、「東国原」で検索したときにひっかかるように、サブタイトルに『東国原知事に言いたい!』と入れておく。宮崎の本当の内情を、現地からあなたが切々と全国に訴えてください。

Q4.うちの父も九州男児で、健一(父)のエピソードには大変共感いたしました。私も大人になったので、父の理不尽な言動の数々も大抵流せるようになり、良好な関係を築いています。ただ心配なのは、父があの横暴な性格のまま年老いて痴呆が始まった時のことです。昔から誰に相談もなし突発的に行動したり、怒り出したり。そのくせ人の話を全く聞こうとしないマイウェイ。しかも、悪いことに身体はめちゃくちゃ丈夫で、72歳の今も30代のダンナより遥かに体力があるのです。徘徊しても絶対連れて帰れそうもありません。父が痴呆老人となったとき、私や家族はどのように対応すれば、よいでしょうか。(東京都・女性・41・パート)

A4.うちもね、じいちゃんばあちゃんがこういう感じだったから、生半可なことじゃないのはわかります。楽な逃げ道っていうのはなくて、みんなで協力しあうしかないのよね。まずはボケを防止することを考えましょうか。陶芸みたいな、ひたすら手を使うものがいいって聞くから、デコアートはどうかしら。「これデコっといて」って鏡とか携帯とか、どんどんお父さんに渡すの。それと今はGPSとか徘徊対策のための機器も発達してるから、メカの知識を蓄えておくことも必要ですね。ここから10年、いろいろ方法を探して、ともにがんばりましょう!