【ダ・ヴィンチ2016年9月号】山下和美特集番外編

特集番外編1

更新日:2016/8/6

【ダ・ヴィンチ2016年9月号】山下和美特集番外編

編集T

 山下和美さんは本当に「人間」がお好きなマンガ家さんです。
 大学在学中に少女マンガ誌でデビューをしてから現在に至るまで、「恋愛」、「音楽」、「歴史」、「建築」……とジャンルを問わず幅広いテーマの作品を発表されてこられましたが、いつもその主題の核には「人間」が、もっと言えば「人間のふしぎ」があったのではないかと思います。インタビューで数寄屋造りのご自宅にてお話を伺った際も「この人は、どうしてそう思うんだろう?」、「あの人は、なぜあんなことしたのだろう?」と、素朴だけれど、実ははっとさせられてしまうほど核心を突く「ふしぎ」が沢山あふれていました。

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 特集の前半では、『天才 柳沢教授の生活』と『不思議な少年』という、そんな山下さんの好奇心を象徴する二つの偉大なライフワークを中心に、これまでの作品を振り返っていきました。

 そして、最新作『ランド』。四方を4体の強大な「神」によって閉ざされた、とある村を舞台にした本作は、作風も、画法も、舞台も、登場する人物たちも、これまでの作品とは一線を画しています。一体、山下さんは『ランド』で何を描こうとしているのか? こんどは一体どんな「ふしぎ」を見つけたのだろうか? 特集の後半では、「教授」、「不思議な少年」に続く、新たな代表作との呼び声も高い、この最新作に迫ります。

 さらに、今回は特集と連動した新たな試みとして、『ランド』の連載第一話から抜粋した、試し読みも収録しております。この機会に是非、あなたも山下ワールドに足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。