小出恵介「危ない女の人との恋愛劇、やってみたいです」

あの人と本の話 and more

更新日:2014/5/2

毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある1冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、映画『ボクたちの交換日記』で30歳目前のお笑いコンビの片割れ「甲本」を演じた小出恵介さん。本誌インタビューでは、荒木飛呂彦の大河漫画『ジョジョの奇妙な冒険』を全巻買いし、1日1冊ずつじっくり集中しながら読み進めていると語っている。JOJOワールドの住人となったがゆえに、俳優の仕事の時も、JOJOの気分で演じることがあるそうだ。

 現在第8部連載中の『JOJO』の魅力は、登場人物それぞれの超能力をキャラクター化した「スタンド」。第3部で、ライバルDIO側につく“エンヤ婆”が、DIOのスタンド能力を最大限引き出そうとアドバイスする言葉に、小出さんは感銘を受けた。

「大切なのは『認識』することですじゃ! 
スタンドを操るという事は
できて当然と思う精神力なんですぞッ!」
(コミックス28巻14ページ)

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 自分の能力をきちんと認識すること、自分はその能力がうまく操れるんだという精神力を高めることで、自分の能力をも高めること。エンヤ婆のアドバイスを、役者の仕事で活かしているという。

「特に、舞台の時ですね。
舞台袖で待機して、
いざ舞台に出ていくぞっていう瞬間、
“スタンドを出す!”と思ってやってますよ。
本体は袖に待機したままで、
演じている自分がスタンドで。
袖にいる本体は、冷静にスタンドを観ながら、
精神力を高めている(笑)。
もう完全に、JOJOの世界の住人ですね」

 本誌インタビューでは、「ヒーローっぽくないヒーローが好き」と語っていたが、どうやら「ヒロインっぽくないヒロイン」のことも好きなようで。

「『JOJO』で好きな女性キャラクターは、
第4部の山岸由花子です。
同級生の広瀬康一のことが
好きすぎてストーカーになって、
いっそ殺しちゃえみたいな感じになっちゃうコ(笑)。
現実で恋愛するなら普通の女の人がいいですけど、
フィクションの中では、
危ない女の人との恋愛のほうが楽しいですよね。
いつか自分でも、危ない女の人との恋愛劇。
やってみたいですねえ」

(取材・文=吉田大助 写真=山田宏之)
 

小出恵介

こいで・けいすけ●1984年、東京都生まれ。2005年、ドラマ『ごくせん』(日本テレビ)、映画『パッチギ!』(井筒和幸監督)に出演。真摯で清廉な演技が注目を集め、一躍人気俳優となる。12年、初NHK出演作となった『連続テレビ小説 梅ちゃん先生』ではヒロインの兄役を好演。4月5日より上演の舞台『今ひとたびの修羅』に出演。
ヘアメイク=片桐直樹(EFFECTOR) スタイリング=丸山晃 
衣装協力=ジャケット4万8300円、パンツ2万7300円(共にキューブリック/エリミネイター TEL03-3464-8144)、カットソー1万1550円(MIHARA YASUHIRO/ミハラヤスヒロ TEL03-5778-0675)、ベルト(スタイリスト私物)

 

紙「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズ(1〜50巻)

荒木飛呂彦 集英社文庫 600〜630円

『週刊少年ジャンプ』にて1987年に連載開始、人間讃歌をテーマに紡がれるジョースター家のサーガ(一族の歴史を幾世代にわたって描く物語)。初めて日本人を主人公に据えた第3部で、スタンド=超能力を可視化したアイデアが発明されブレイク。現在、月刊『ウルトラジャンプ』で第9部にあたる『ジョジョリオン』連載中。

※小出恵介さんの本にまつわる詳しいエピソードは
ダ・ヴィンチ4月号の巻頭記事『あの人と本の話』を要チェック!

 

映画『ボクたちの交換日記』

監督・脚本/内村光良 原作/鈴木おさむ『芸人交換日記 ~イエローハーツの物語~』(太田出版刊) 出演/伊藤淳史、小出恵介・長澤まさみ、木村文乃、川口春奈、佐々木蔵之介、他 配給/ショウゲート 3月23日より新宿ピカデリー他にて全国公開 
●30歳目前のお笑いコンビ「房総スイマーズ」。互いに本音を語り、売れるために始めた、交換日記。その決断が、解散という選択肢に繋がるとは──。号泣必至!
(c) 2013「ボクたちの交換日記」製作委員会