高田純次 「人生と勃起は、似てるね」

スペシャルインタビュー

更新日:2013/8/9

昨年、「ダ・ヴィンチ電子書籍アワード」で特別賞を受賞した高田純次さんの『適当日記』。

審査員からは「高田さんの本は電子書籍で読んだほうがおもしろい」「ミスター電子書籍」と言われ、高田さんの適当ぶりと電子書籍特有の気軽さが相乗効果となりダウンロード数も記録的なものとなった。そして、今回電子ナビ1回目のスペシャルゲストとして満を持して登場! 4回にわたり「読書」「恋愛」「仕事」「人生」についてお話いただきました。

●テーマ:「人生」

30歳過ぎてもう一回だけ、勝負したかった。
それで仕事を辞めて、役者目指すことにしたの

人生のターニングポイントは、大学受験に失敗したときだったよね。
僕たちが若いころは、
学歴でそれからの人生が決まるような雰囲気だったから。
受験に失敗するまで描いてた青写真はね、
大学行って、
親父のコネでも使って企業に就職して、
社長とまではいかなくても専務あたりまではいきたいな、
みたいな感じだったの。
ほら、専務なら秘書とも仲良くなれそうでしょ。
部長じゃ秘書をつけるの、難しそうだしさ。
それが受験で失敗だからね。
秘書と仲良くしたかったよねえ。

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で、デザイン系の専門学校に行くことにしたんだ。
卒業したらグラフィックデザインの仕事がしたかったんだけど、
またしても、そこでも挫折してさ。
そんなときに、自由劇場の舞台を観て、
役者になりたいと思ったんだよ。
でも、役者じゃ全然、食えなくてね。
それで舞台を諦めて、就職した。
宝石関係の仕事だったんだけど、
お金もそこそこよかったし、女の子にもモテるんだよ。
でも、軌道に乗ったときが、危ないんだよね。
30代になったか、ならないかくらいのときかな?
友人から「舞台、やらない?」って声をかけられて。
演劇をめざすには、これが最後かなって思ったんだよ。
30歳過ぎて、これからゼロからやるって、もうできないなと。
もう一回だけ、勝負したかった。
それで仕事を辞めて、やることにしたの。