松岡茉優「今ではマンガと同じぐらい、小説が欠かせない存在になっています」

あの人と本の話 and more

更新日:2014/5/2

毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある1冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、現在NHK連続テレビ小説『あまちゃん』で地方出身のアイドルグループ「GMT47」のリーダー・入間しおり役を好演中の松岡茉優さん。役柄通りの元気さで、大好きなマンガや小説について語ってくれました。

 インタビュー前、本誌に掲載された2013上半期BOOK OF THE YEARのマンガ部門を目にしながら、
「この本、面白いですよね」「あ、これも持ってます!」と、
次々と作品を指さし、感想を話してくれた松岡さん。
その言動を見るに、相当なマンガ好きらしい。
「少女マンガも好きですが、よく読むのは少年マンガ。
『ONE PIECE』『暗殺教室』などジャンプ系が好きですね。
最新刊の発売日になると朝からすっごくテンションが上がります(笑)」
本人曰く、「どんな作品でも、一度読み始めたらなかなか物語の世界から抜け出せなくなってしまう」とのこと。
最近では『おやすみプンプン』に熱中するあまり、
気がつけば、普段の言葉遣いがプンプン語になっていたそうだ。
『3月のライオン』を読み出した頃は、もっと作品を深く知りたいと思い、
ケータイに将棋アプリをダウンロードしました。
結局、一度も勝てませんでしたけど、駒の動かし方はマスターしましたよ(笑)」

 その彼女が近頃、マンガと同じぐらいはまっているものがある。小説だ。
きっかけは、「しっかりと女優の仕事を考えるようになったから」だとか。
「事務所の方にたくさん本を読みなさいって言われたんです。
本には作家さんの人間性が詰め込まれていて、いろんな人格の人物が登場する。
それを読むことで、自分の中でキャラクターの引き出しを増やすことになるんだよって。
本当にその通りだと思いましたね。何より台本を読み解く力もつきましたし」
 最初に手にしたのは東野圭吾。その後、伊坂幸太郎、山田詠美へと移行し、今では安部公房が大のお気に入り。
「ダ・ヴィンチの読者さんからすれば、私なんてまだまだ読書好きには入らないんでしょうけど、
今では私にとって小説は、欠かせない存在になっています。
ちょうど今日いただいたダ・ヴィンチには、上半期の人気作品がたくさん載っていますからね。
これをメモして、次に取材していただく時にはたくさん小説の話ができるように、
片っ端から読んでいきたいと思います!(笑)」

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(取材・文=倉田モトキ)
 

松岡茉優

まつおか・まゆ●1995年東京都生まれ。女優。2008年から10年までおはガールとして『おはスタ』にレギュラー出演。女優としての演技力の高さには定評があり、ドラマ『鈴木先生』や映画『桐島、部活やめるってよ』『悪の教典』など数多くの話題作で存在感を放つ。7/13スタートのドラマ『斉藤さん2』に出演。

 

紙『藤子・F・不二雄[異色短編集]4 パラレル同窓会』

藤子・F・不二雄 小学館文庫 590円

1970~80年代に発表された藤子・F・不二雄のSF作品を集めた短編集。別の人生を選択したパラレルワールドの“自分”が一堂に会して互いの生き方を語り合う表題作など、全14編を収録。人間のエゴを描いたブラックユーモアから風刺の利いた社会派作品まで、奇々怪々な藤子・F・不二雄ワールドが堪能できる一冊。

※松岡茉優さんの本にまつわる詳しいエピソードは
ダ・ヴィンチ8月号の巻頭記事『あの人と本の話』を要チェック!

 

『NHK連続テレビ小説 あまちゃん』

作・脚本/宮藤官九郎 演出/井上剛ほか 出演/能年玲奈、小泉今日子、尾美としのり、松田龍平、古田新太、薬師丸ひろ子、宮本信子ほか 8:00~8:15 NHK総合
●岩手県の北三陸で現役女子高生海女として話題を集めていたアキ(能年)は、地方アイドルばかりを集めたグループ・GMT47として東京で活動することに。やがて、リーダーのしおり(松岡)など個性的な仲間たちと切磋琢磨しながら、アキもトップアイドルを目指していく。