「大西沙織」声優インタビュー&撮り下ろしグラビア【声優図鑑】

アニメ

更新日:2015/7/8

大西沙織

これからの活躍が期待される声優に、声優を目指したきっかけや、初めてのお仕事、そしてプライベートなことまで、気になるあれこれについてインタビューを行い、さらに撮り下ろしのミニグラビアも交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。

第26回となる今回は、『selector infected WIXOSS』ピルルク役や7月にスタートしたTVアニメ『白銀の意思 アルジェヴォルン』でヒロインのジェイミー・ハザフォード役、『精霊使いの剣舞(ブレイドダンス)』でフィアナ・レイ・オルデシア役を演じる大西沙織さんです。

――声優を目指したきっかけを教えてください。

大西:なりたいと思ったのは小学4年生の頃です。ウチは両親が共働きだったので、学校から帰ってきてから夕ご飯までの間、ひとりでテレビを観て過ごすことが多かったんです。いろいろとテレビを流し観していて、その中で「アニメっておもしろい!」とだんだん思うようになっていきました。そのうち自然と「私は声優になるんだ」と明確に考えるようになりましたね。

――どんなアニメをハシゴしていましたか?

大西:小学生のときは『最遊記』とか『七つの海のティコ』、あとは『ドラえもん』など、なんでも見ていました。とにかく5時半くらいから7時半くらいまで、チャンネルを変えればアニメが放送されていました。

――では、本格的に声優の道へ進んだのはいつ?

大西:小中学校では吹奏楽をずっとやっていて、養成所に行けず、高校に入ってからです。高校では部活に入らず、高1の夏から養成所に通いました。
 

――初めてのお仕事について、教えてください。

大西:初仕事はドラマCDのアフレコだったと思います。台本を頂いたとき、製本されていないコピー用紙の束だったのでびっくりしました。「これ、自分で折ったり綴じたりしなきゃいけないのかな…」と不安になってしまいました (笑)。でも、マネージャーさんに、そのままの状態が普通なんだよって教えてもらって。ドキドキしながらスタジオに行ったことを覚えています。

――初めての現場で学んだことは?

大西:現場で、先輩を見て学ぶことは膨大にあります。例えば挨拶ひとつとってもそうですし、感覚的に覚えていくことが多いです。最初の現場では、いろんな先輩方に守っていただきました。

――では、出演作について。『selector infected WIXOSS』のピルルク役は、どんな風に演じましたか?

大西:赤﨑(千夏)さんが演じている晶とは対照的に、感情がほとんど表に出ず、口数も少ないキャラクターだったので、とても難しかったです。逆に明るくて表情がコロコロ変わるようなキャラクターだと勢いつけて思いっきり演じることができるんですが、ピルルクは言葉を押し殺して物静かで…、ということだったので最初はどう演じようかすごく考えてしまいました。
 

――特に難しかったところは?

大西:ピルルクは、攻撃するときに相手の弱みを見抜くことができるんです。相手が人に知られたくないことを口に出すのですが、攻撃の技名と同じように淡々と言うのか、イヤミっぽく言うのか、感情の出し具合がすごく難しくて…。どれも短いセリフですが、家で何回も練習しました。

――確かに、感情が見えづらいキャラクターです。

大西:晶に従順なようで、柔らかく対抗していたりして、謎多きキャラですよね。何かしら内に秘めている子なのかなと思います。オリジナル作品なので、私も謎めきつつ、ピルルクを理解してあげたいと思いながら、演じました。

――では、7月スタートの『白銀の意思 アルジェヴォルン』で演じるジェイミー・ハザフォードはどんなキャラですか?

大西:ジェイミーはピルルクとは対照的です。自分の思ったことをババッと言いますし、すぐに感情的になっちゃう子で、等身大の私に近いのかなと思います。じつは、低めの声がコンプックスだったのですが、この役を演じさせて頂いてから少し克服されました。ジェイミーはヒロインとしては大人なほうなので、頑張って作るのではなく、自分の声質を生かして気持ちよく演じさせていただいています。この作品に出会えてよかったです。
 

――同じく7月から放送する『精霊使いの剣舞(ブレイドダンス)』のフィアナ・レイ・オルデシア役はどうですか?

大西:フィアナは、割と落ち着いた声のお姉さんっぽいキャラクターです。見た目も声もお姉さん要素が強いように思えますが、意外と子供っぽい面もあったりして、そのギャップがかわいいです。原作だと、17歳くらいに感じるくらいです。

――ライトノベルは13巻も出ているんですよね。

大西:そうなんです! 人気のある作品なので、期待しつつ、プレッシャーもありまして。原作も読ませていただきながら、なるべくファンの皆さんが思い描くフィアナに近づけたらなと思っています。

――素朴な感想なのですが、大西さんはカタカナの役が多いですね。

大西:私も自分のプロフィールを見て思ったことがあります! 『ストライク・ザ・ブラッド』という作品でも、ラ・フォリア・リハヴァインという役を演じさせていただきました。しかも、フォリアは銀髪で一国の王女なのですが、フィアナとちょっと似ているんです。フィアナも王女だったんですが、いろんな過去があって、王女じゃなくなってしまう子で…。
 

――歌が好きだそうですが、カラオケでも歌いますか?

大西:歌います。アニソンが大好きで、カラオケではいつも歌ってます!
 
――では、歌のお仕事もばっちりですね。

大西:(精霊使いの剣舞で)「にーそっくすす」として作品のイメージソングを歌ったのが初めてで、他にも『ストライク・ザ・ブラッド』のラフォリアのキャラソンも歌わせていただきました。

――ところで、最近ハマッていることはありますか?

大西:趣味はあんまり多くないのですが、最近「コップのフチ子」さんにハマッています。2年前くらいに出たガチャガチャなのですが、今さらハマッていて、声優仲間にも布教させようと思ってます(笑)。あと、勉強のために、アニメをたくさん見てます!
 

――ちなみに憧れの声優さんはいますか?

大西:坂本真綾さんと小林沙苗さんです。坂本真綾さんは、歌声もあわせて、憧れています。小林沙苗さんは少年役がカッコよくて、すごく愛らしいです。こういう場で、初めて話しました。

――大西さんに憧れる人もこれから続々…かと! では、これから演じてみたい役はありますか?

大西:私は声質には特徴がないのですが、トーンの幅は広いと思っています。気持ち的にはいろいろ演じてみたいですが、「この声って大西沙織だよね」と皆さんに見つけていただけるまでは、等身大に近い役を演じて、私の声を知ってもらえたら嬉しいです。

――では最後に、この記事を読んでくれた方にメッセージを!

大西:まだ私のことを知らない方もたくさんいらっしゃると思うので、まず知っていただき、いつかイベントなどでお会いできたら嬉しいです。今年の3月に「にーそっくすす」として出演したアニメジャパンがイベントとしては初めてだったんですが、客席の皆さんひとりひとりのお顔がすごく見えたんです! 声もたくさん聞けて楽しかったし、これからもそんな機会が増えていったらいいなと思います。


――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

大西沙織

・大西沙織(アイムエンタープライズ)
http://www.imenterprise.jp/data.php?id=101

(取材・文=麻布たぬ、撮影=山本哲也、キャスティング協力=吉村尚紀)

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