「本渡楓」声優インタビュー&撮り下ろしグラビア【声優図鑑】

アニメ

更新日:2015/10/9

本渡楓

編集部が注目する声優に、声優を目指したきっかけや、初めてのお仕事、そしてプライベートなことまで、気になるあれこれについてインタビューを行い、さらに撮り下ろしのグラビアも交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。

第87回となる今回は、10月から始まるTVアニメ『不思議なソメラちゃん』で野乃本ククル、『かみさまみならい ヒミツのここたま』で四葉こころを演じる本渡楓(ほんど かえで)さんです。

――撮影はいかがでしたか?

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本渡:私は元々写真が苦手で、最近ようやくカメラ目線ができるようになったくらいなので緊張しました。でも、今回はカメラマンさんが盛り上げてくださったので楽しかったです。

――今日の衣装はご自身のものですか?

本渡:普段はパーカーや短パンとかもっと緩い服なのですが、今日はきれいめなものを持ってきました。まだ夏の終わりだったので薄手のものを用意したのですが、思いのほか寒くて「おや~?」という感じでした。

――普段はどの辺りで服を買われますか?

本渡:私は愛知から上京してきたばかりで、実はまだ東京で買ったことないんです……今日の服も愛知で買ったものですね(笑)

本渡楓

――今年デビューしたばかりなんですね。

本渡:はい、高校2年生で日本ナレーション演技研究所名古屋校に入って、19歳になった今年の4月にアイムエンタープライズに所属しました。

――もう東京には慣れましたか?

本渡:とにかく電車に一番びっくりしました。本数の多さもそうですが、普通はドアが閉まる時って安心するじゃないですか。「私のポジションはここだ、ふぅ~」って。でも東京は閉まるときに人がブワ~って入ってきて落ち着けないですね。後ろ向きに乗ってきて「こうしなきゃ入れないんだ」と仰っているかたもいて、「なるほど~こういう技があるんだ」と思いました。

――声優を目指したきっかけは?

本渡:元々は人前でお芝居することに憧れていて、高校生で演劇部に入りました。そこでクールな看護婦役をやりたかったのですが、私は身長が低くて顔も幼かったので「楓ちゃんはこっちの中学生役でしょ」となって。「それなら声で演技をやろう」と思ったのが最初のきっかけです。

本渡楓

――デビューしたばかりですが、すでに色々なアニメのアフレコをされていると伺いました。

本渡:『青春×機関銃』や『電波教師』に出演させて頂きました。

――仲のいい声優さんはいますか?

本渡:潘めぐみさんです。「ヒミツのここたま」でご一緒させていただいているのですが、収録ではいつも色々なことを教わっています。2人でご飯にも行きました。小澤亜李さんと長縄まりあさんとも仲良くさせていただいています。現場でよくお会いしていて、今では「ありちゃん」「まりあちゃん」と呼ばせていただいています。

――10月から本渡さんがメインキャラクターを演じる作品が2本あります。まず、その長縄さんとも共演される『不思議なソメラちゃん』はどのような作品でしょうか?

本渡:『ソメラちゃん』は深夜の5分アニメで、とにかくテンポがすごく早いギャグ作品です。何が起こるかわからない、唯一無二の作品という印象です。

――ちょぼらうにょぽみ先生の作品ということで、『あいまいみー』と似た匂いを感じますね。

本渡:まさにそうです。もう、何が来てもいいように構えていないと付いていけません(笑)。そのなかで私が演じるククルちゃんは、主人公ソメラの妹です。ふたり暮らしをしているのですが、働かないお姉ちゃんの代わりに頑張ってアルバイトをし、生活している、作中唯一の常識人です。

本渡楓

――もう1本の『かみさまみならい ヒミツのここたま』はいかがでしょうか?

本渡:夕方に放送される女の子向けアニメで、『ソメラちゃん』とは真逆の作品ですね(笑)。私が演じる主人公の四葉こころちゃんは、大人しくやさしい小学校6年生の女の子です。とにかく物を大切にする子で、たとえばピアノを大切に扱ったらピアノの神様がポンっと出てくるんです。『ヒミツのここたま』では、そういった神様の「ここたま」たちとこころちゃんのお話が描かれます。コメディ要素も強いですけど、ハートフルで温かいお話で、どなたが観ても楽しめると思います。

――収録現場はどんな雰囲気ですか?

本渡:アニメと同じで、すごく温かです。私は初めての主演ですが、ここたまを演じる潘めぐみさん、豊崎愛生さん、かかずゆみさんといったベテランさんがすごくやさしく包んでくれて、フォローしてくださっています。

――ククルちゃんとこころちゃん、自分ではどちらが似ていると思いますか?

本渡:どちらも大人しめの女の子ですが、私が似ているとしたら……こころちゃんでしょうか。ククルちゃんは流れに身を任せながらもバスンバスンとツッコミを入れますが、こころちゃんはやんわりとした感じが近いです。

――やはり、そういった大人しい子が得意ですか?

本渡:確かにどちらも素の自分に近いので演じやすいです。でも私は赤ちゃんのお芝居が得意で、赤ちゃんが駄々をこねるところとか、生まれてくる時の産声をひたすら練習しています。いつかアニメでやりたいですね。

――なるほど。しかし赤ちゃんが生まれてくる時の演技は、アニメではなかなかないかもしれませんね……。

本渡:だからこそ練習している人も少ないと思うので、ぜひ機会があったらお願いしたいです!

本渡楓

――ほかにも名古屋校出身ということで、「project758」というプロジェクトの高蔵聖というキャラクターの声も担当されています。

本渡:こちらは、日ナレ名古屋校に通っていた頃にオーディションで頂きました。熱田球場をモチーフにしたキャラクターなんですけど、実は行ったことがなくて……ごめんなさい! ナゴヤドームには行ったことはあるんですけど。

――スポーツは好きですか?

本渡:スポーツは、水泳を長くやっていましたし、持久走も好きです。今でも家から駅まで走ることがあります(笑)。観るほうは何でも好きですが、特にフィギュアスケートは癒されるしドキドキするし大好きです。愛知の大学が強いおかげで愛知出身のフィギュアスケート選手も多いので、頑張ってほしいです。

――では、どんなジャンルでも結構ですので、好きなものを3つ教えてください。

本渡:辛いもの、愛犬、3つ目は……お芝居ですね。

――辛いものというと?

本渡:唐辛子系の辛いものが好きで、もう辛さを感じなくなっているくらいです(笑)。タバスコが一番好きで、ピーク時は気付いたらスパゲティーと一緒に2本空けたこともあるくらいです。最近はさすがに控えめにして、半分も使わないようにしていますが……。

――これまで食べたなかで一番辛かったものは?

本渡:最後に辛さを感じたのは小学校の中学年くらいのときです。名古屋で味仙という有名な中華料理屋がありまして、そこで台湾ラーメンを初めて食べた時は辛かったですね。その辺りで味覚が壊された気がします(笑)

本渡楓

――二番目の愛犬は?

本渡:実家のリリーです。カニンヘンダックスという小さい犬で、実家に帰った時はお互いにわ~って擦り寄って、一緒に寝るくらい仲がいいです。東京では世話の面が不安なので犬は飼えないですね……。

――最後のお芝居は?

本渡:今はとにかくお芝居をするのが楽しくって。自分の平凡な日常から飛び出せるんですよ! 私はどうやってもククルちゃんみたいなぶっ飛んだ世界には行けませんし、宇宙人にもなれませんが、お芝居ではそうなることができる……とにかく楽しいです。

――声優を志す前に、芝居を始めたきっかけは?

本渡:小学校の時に校外学習があって、そこで通りすがりのおばさんに「あんた化粧映えするよ」と言われて(笑)。その時は化粧映えという言葉を知らなかったので、後程調べたところ「私は女優さんになれるんだ」と思っちゃって。それから段々とやりたくなってきました。

――そのおばさんも、まさかその言葉を真に受けて声優になるとは思わなかったでしょうね(笑)。最後に本渡さんが今後どういう声優になりたいか教えてください。

本渡:幅広く色んなキャラクターをやっていきたい……ですが、やっぱり赤ちゃんをやりたいです! 今はこおろぎさとみさんの演技を参考に勉強していますが、いつか「赤ちゃんといえば本渡楓」と言われるようになりたいです。

【声優図鑑】本渡楓さんのコメント動画【ダ・ヴィンチニュース】

――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

本渡楓

◆撮影協力
magic tone studio(マジックトーンスタジオ)

取材・文=はるのおと、撮影=山本哲也、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト