女優・遊井亮子さんの結婚は「アウト」じゃなくて胸キュン満載! 40代で出会った「家族になりたい」と思える相手

恋愛・結婚

更新日:2020/6/29

遊井亮子さん

 ドラマ「白線流し」や「甘辛しゃん」、「コード・ブルー」シリーズなど、数々の名作TVドラマに出演している女優の遊井亮子さん。どんな役でも演じこなす名優だが、フジテレビ系バラエティー番組「アウト×デラックス」で「なるべく彼氏といたくない」と語る独特な恋愛観でも注目を集めてきた。そんな彼女が、43歳の今年、年下のテレビマンと電撃結婚。“恋愛こじらせ女優”(!?)から一転、TVでも旦那様とのラブラブっぷりを披露してくれた遊井さんが考える、40代女性が結婚する決め手とは? アラフォー女性が幸せになるコツについて、お話をうかがった。

四十過ぎての初婚は「くすぐったい感じ」

──ご結婚、おめでとうございます。

遊井亮子さん(以下、遊井) ありがとうございます。四十超えての初婚って、ちょっとむずがゆいですね(笑)。みなさんから「おめでとう」って言われると、くすぐったい感じがします。

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──以前は、TVで「彼氏と長い時間一緒にいたくない」といったユニークな恋愛観をお話されていましたね。私、すごく共感していたのですが…。

遊井 そういう方、多かったんですよ! 私も驚きました。当時は「同じ気持ちの人がこんなにいるんだ」って勇気をいただきましたね。

 昔から、彼氏ができてもずっと一緒にいたいというタイプじゃなかったんです。つき合いはじめの「好き好き!」っていう盛り上がりも、まったくなくて。デートしたいとかイチャイチャしたいって思ったのは、今回の彼がはじめてです。彼が特別な人なのか、この年齢でそういう気持ちが爆発しちゃったのか、理由はよくわかりませんが(笑)。

──旦那様のどういうところが素敵だなと思われましたか?

遊井 私が芸能の仕事をしているということも含めて、つき合いはじめから、ふたりの先のことをすごく真面目に考えてくれていて。私のほうが「早くない?」と言うくらいだったんですが、彼のほうは「俺はそのくらいの覚悟で言ったから」って。そこまで真剣に考えてくれていたことは、ありがたかったですね。

──結婚の決め手は、どういったことでしたか?

遊井 一緒に過ごすうちに、「なんだか一緒にいられるな」と思いはじめて…年齢的に、ひとりで自由気ままに生きていくのはもうじゅうぶんだと思いはじめたタイミングだったことも大きいと思います。今でもひとりでいるのは大好きですが、すでに人生の半分以上はひとりで暮らしているわけだし、そろそろいいかなと。たぶん、そう思わせてくれたのは彼なんですよね。好き勝手に生きてきたけど、この人だったら合わせることができるかもしれないって。

──ネットニュースで拝読した、旦那様が、遊井さんの余命わずかなお父様に「娘さんをください」と芝居を打ったというエピソードも、すごくいい話だなと思いました。

遊井 いい感じに書いてくださいましたよね(笑)。本当のことではあるのですが。父が亡くなる直前、父の心配事だった私の結婚の報告をできないかと、母と姉に説得されたんです。彼に相談したら快諾してくれたので、父の入院している病院に挨拶に行って。父は、本当に喜んでくれました。実はそれ以前から、彼のほうは「結婚」という言葉を口にしていたのですが、私は「まだ早いんじゃないか」などと考えてしまって、気持ちが固まらなかったんですよ。でも、彼が父にそういうふうに言ってくれて、申し訳ないと思う一方、「よかったな」という気持ちにもなり、さらにその帰り道、「指輪を買いに行こう」と言ってくれたときに、「ああ、いいかも」って。私の中にも「彼とはそのうち結婚するかもしれない」という思いはあったので、時期が早まったというだけのことですね。

──遊井さんのそれまでの恋愛観を知っている周囲の人の反応は、いかがでしたか?

遊井 みんな、独身の友達がいなくなっても1mmも焦らなかった私を見ているので、ものすごく驚いています。報告しても「はいはい、いつもの冗談ね」って…本当に結婚するんだよ、籍も入れますって言うと、やっと「は!?」って驚かれるという(笑)。

──そんな遊井さんが、今では「ごはんをひとくち食べるごとにチューする」など、TVで語られているラブラブっぷりを発揮されていると。

遊井 毎回じゃないですよ! でも許されるのなら、毎回そうしたいくらい(笑)。手をつなぐまでいかなくても、触れていたいんですよ。そうすると安心するし、落ち着くんです。今までそんなことはなかったので、本当に不思議ですね。彼に出会う前、友達や知り合いに、「まだ出会うべき人に出会ってないんだよ」とは言われていたんです。そのときは「そうかなぁ…私、たぶん『結婚不適合者』だと思う」と返していたのですが、本当にそういう人がいるんだなって。

 今でも正直、「結婚して幸せだ」という人は、そんなに多くはないと思っています。結婚して後悔したという話も聞きますし、円満な家庭のほうが少ないですよね。私は、いろんな人を見て学ぶ時間が長かったぶん、自分の結婚生活はそうならないように気をつけようと意識はしています。

ステイホーム期間は、たがいの理解が深まる時間に

──ご結婚されたばかりで新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための自粛生活に入られたと思うのですが、どのようにお過ごしでしたか?

遊井 私はもともとそんなに外に出るタイプではないので、そこまで苦労はありませんでした。でも彼は、普段すごく忙しくて、家にいないことのほうが多かったんです。ふたりで長時間、家にこもって過ごすということになって、「大丈夫かな」と心配していたのですが…今回、一緒にいたことで、彼のまだ知らなかった一面など、いろいろとわかることがありました。私たちは、つき合いはじめてから結婚までが早かったこともあって、自粛期間はおたがいの理解が深まる時間になりましたね。

 ステイホーム中は、流行りに乗って『鬼滅の刃』を読んだり、映画だと『バグダッド・カフェ』や『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』を見たり。いろんな配信サービスに入って、すごい量のドラマや映画を見ました(笑)。リビングのラグの上で彼とふたりで見ていて、そのまま寝落ちするという毎日でしたね。それだけ自然体でいられるということかも。

 本は、お風呂に入っているときなどにもよく読みます。フィクションなら、いろんなジャンルを読みますよ。作家さんで言うと、道尾秀介さん、米澤穂信さん、原田マハさんの作品を手に取ることが多いです。

──事実婚や同性婚など、カップルのあり方が「結婚」に限定されない時代になっている中で、あえて「結婚」というかたちを選択された理由があれば、教えてください。

遊井 結婚以外の選択肢も、彼以外のお相手であればあり得たかもしれませんね。ただ、私がわりと古い考えを持っていることと、彼も「結婚」という言葉を口にしていたので、おたがいに相手がパートナーだと心を決めたのであれば、籍を入れようということになりました。話し合った結果というよりは、自然とこうなった感じですね。

 私にとって結婚は、簡単にできるものではありません。「なにかあったら別れればいいや」といった気持ちではなく、ちゃんと添い遂げられるという自信がなければ、結婚はできないと思ってきたんです。だから、彼に悪いところがあれば、それを除くことはできなかったとしても、理解する努力をしようと思っています。

 相手のことを、自分の中で勝手に「こう考えているから、ああしているんだろう」と想像して完結しちゃう人って、けっこう多いと思うんですよ。コミュニケーションが不足しているというか。でも、彼と私は結婚生活をはじめたばかりですし、会話が多いほうだと思うので、ケンカ中であっても、いいことも悪いことも、「こう思ったからこうしたんだよ」と自分たちの意思を確かめ合えます。その場その場でちゃんと話して、おたがいを責めることがないようにしたいですね。

──独身時代のよかったことと、結婚してからのよかったことは?

遊井 独身のいいところ、いっぱいありますよねぇ(笑)。ごはんだって、ひとりなら適当に済ませることもできますし、どんな格好で過ごしたっていいですし。でも、結婚してよかったなと思うこともすごくあります。ひとりでの暮らしが長かったぶん、誰かがいるという安心感は大きいですね。たとえば彼が寝ているとき、会話がなくても、「ああ、私、ひとりじゃない。この人がいるんだ」って、寝息を聞きながら幸せな気分になるんですよ。

 今までは、寂しいと思うこともまったくなかったんです。もちろん今でも、彼が仕事に出かけて家にひとりでいるときは、そりゃもう自由で快適ですよ(笑)。今は、ひとりの快適さも味わえるし、彼がいてくれる安心感だったり、なんだかんだ言い合いながら食事する幸せだったりのバランスが、うまく取れている状態なんだと思います。

──独身のよさと結婚のよさって、一方を手に入れると他方が消えてしまうものだと思っていたのですが、プラスオンされるものなのかもしれませんね。

遊井 そうですね。人それぞれだとは思いますが、私の場合は、結婚してよかったなと素直に思います。

 このあいだ、私がちょっと肩を痛めていて、軽いリハビリに通わなきゃいけないという話をしたとき、彼が「それ知らないんだけど」って怒り出したんですよ。別に、たいしたことじゃないから言わなかったんですけど…。でも、「俺、そんなに頼りない?」「そんなことも教えてくれないの」と言われたとき、ムカッときた反面(笑)、「そんなに私のことを心配してくれてるんだ」と感じて、すごくいいなと思いました。

 体のことだけでなく、彼は私のスケジュールなども、だいたいのことは知りたい派なんです。私のほうは、ごはんが必要かどうかくらいしか彼には聞かないもので…(笑)。でも彼は、体のことはもちろん、そのうち保険なんかの話もちゃんとしようと言ってくれます。そういうとき、「ああ、夫婦だな」と実感しますね。

幸せになるコツは「自分を省みること」「動き出すこと」

──遊井さんのお話を聞いていると、今、恋愛や結婚に興味がないという人でも、「結婚生活ってちょっといいな」と感じられそうです。

遊井 私、「恋愛は面倒だ」っていう気持ちも、「結婚もいいよ」っていう気持ちも、どっちもすっごくわかるんですよ。ひとりが一番気楽で幸せだと思ってきたけれど、今は、自分の中でも新しい世界に飛び込んだような気分なので。私にとっては、やっぱり彼に出会えたことが大きいと思います。相手次第ですね。今、「恋愛は面倒だな」とか、「結婚はちょっと」と思っている方も、そういう人に出会えたら、自分だけでは想像もできなかった幸せが見つかるかもしれません。

 恋愛がうまくいかない人は、これまでの恋愛を振り返ってみるのもいいと思います。相手のことはもちろん、自分のことも省みる。自分の性格だから、同じことを繰り返しがちなんですよ。なにが原因で失敗したのか、相手のなにが嫌で、なにがよかったのか。ちゃんと見極めて、次の恋愛に活かしましょう。私も毎回反省はしていたのですが、次の相手には通用しないということもありました。そうであっても、幸せになるための近道は、自分を振り返ることだと思いますね。

──今後、旦那様とはどういう夫婦になっていきたいですか?

遊井 よく「夫婦でいたい」という言葉を聞きますが、私は「家族になりたい」と思います。相手の親御さんも、私の家族も、おたがいの家族を大事にし合いたいですね。姉夫婦がそういう感じで、理想です。

──幸せいっぱいの遊井さんから、「幸せになりたい」と思う人たちにエールを。

遊井 大切なのは、「動き出すこと」。失敗も、絶対にあると思います。私も今まで、それが面倒になって逃げてきたタイプでしたから。でも今回、彼と出会ったときにまた逃げていたら、こんなに幸せな状況はなかった。失敗してもいいから、まずは動き出してみてください。

取材・文=三田ゆき 撮影=奥西淳二

遊井さんが「念願の刑事役」で登場!
東海テレビ・フジテレビ系全国ネット「オトナの土ドラ」『13(サーティーン)』

原作:「Thirteen」(Based on the original BBC Series “Thirteen”, written by Marnie Dickens.) 脚本:浅野妙子 出演:桜庭ななみ、青柳翔、遊井亮子、石川瑠華、井上祐貴、神保悟志、板谷由夏ほか

イギリスBBCの大人気ドラマをリメイクした、衝撃クライムサスペンスドラマ。13歳から13年間行方不明になっていた少女・百合亜。戻ってきた彼女の家族はバラバラ、百合亜自身の証言にも矛盾があり…。隠された真実とは…?