三浦翔平「小説でも漫画でも、地味なんだけどいい動きをする脇役がいると注目しちゃいますね(笑)」

あの人と本の話 and more

更新日:2013/12/19

毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある1冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、8月に『月刊MEN 三浦翔平』を刊行した三浦翔平さん。今や、就寝前の楽しみとなった読書について、そのきっかけを教えてもらった。

「子どもの頃は漫画ばっかり読んでました。
いや……まぁ、今でもそうですけどね(笑)。
本を読むようになったのは、じつは結構最近なんですよ」

かつては活字が苦手だったとカミングアウトする三浦さん。その彼が、なぜ一転して本好きになったのか。きっかけは、ある現場で出会った監督の言葉だったそうだ。

advertisement

「役者の仕事を始めたばかりの頃に言われたんです。
『小説をたくさん読むと、芝居が上手くなるぞ』って。
それで、すすめられた本を読んだんですよね」

その時に手にしたのは、シェイクスピア作品とヘミングウェイの『老人と海』。

「苦痛でしたよ(笑)。
全然話が進まないなぁって思いながら、
延々と読んでました。
ようやく読み終わったら、
『じゃあ、次からは自分が面白いと思える
小説を読むといいよ』と言われて。
何となく数冊ほど日本人作家の小説を
買って読んだら、衝撃を受けました。
“小説ってこんなに読みやすくて、
面白いものなんだ!”って(笑)。
それからどっぷりはっまちゃいましたね」

好きな作家を見つけると、その人の作品はすべてコンプリートする。その収集癖は漫画好きだった昔から変わっていないそうだ。ちなみに、今でも愛してやまない漫画についても話をうかがってみた。イチオシは? と聞くと、「やっぱりスラムダンクかな」と即答。では、一番好きなキャラは? と聞くと、今度はしばらく頭を悩ませた。

「う~ん………選べないです(笑)。
湘北のメンバーはもちろん全員好き。
でも、マイナーな選手も結構好きで。
例えば、湘北がインターハイの初戦で戦った
三浦台高校の角刈りの選手とか、
陵南高校のディフェンスに定評のある5番とか……。
地味なんだけど、すごくいい働きをしていて、
注意深く見ると、意外と面白い性格をしていたりする(笑)。
見落としがちな細かい描写を探すのが好きなんですよね。
だから、好きな作品は何度も読み返して、楽しんじゃう。
その癖は小説でも同じですね」

(取材・文=倉田モトキ 写真=かくたみほ)
 

三浦翔平

みうら・しょうへい●1988年、東京都生まれ。俳優、モデル。ドラマ、舞台などで幅広く活躍し、2011年には、映画『THE LAST MESSAGE 海猿』で第34回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。ドラマ『東京全力少女』(10/10(水)スタート 日本テレビ系)に出演。
ヘアメイク=千葉大輔 スタイリング=梶原浩敬(Stic-lo) 衣装協力=カットソー8400円(n(n) BY NUMBER (N)INE)、ベスト1万9950円(NUMBER (N)INE)(ともにクークス☎03-5457-2505)、パンツ2万3100円(KURO/BLUES☎03-6438-9913)、ネックレス1万5750円、ブレスレット1万5750円(wjk/wjktokyo☎03-3401-6390)

 

紙『その時までサヨナラ』

山田悠介 文芸社文庫 630円

家庭を犠牲にして仕事に打ち込んできた森悟に、別居中の妻が地震による列車事故で亡くなったとの連絡が入る。やがて、妻の親友と名乗る晴子の力を借りて、生き残った息子の世話をするうちに、悟の心に父親としての感情が芽生えていく。ホラー小説の新旗手・山田悠介が新たなジャンルに挑んだラブ・ミステリー。

※三浦翔平さんの本にまつわる詳しいエピソードは
ダ・ヴィンチ11月号の巻頭記事『あの人と本の話』を要チェック!

 

『月刊MEN 三浦翔平

NEO/発行 イーネット・フロンティア/発売 2625円
アート&セクシーをテーマに、話題の男性俳優の新たな魅力に迫る写真集『月刊』シリーズの第11弾。“理想の恋人”として女性から熱い支持を得る三浦翔平が、「二人きりの小旅行」をテーマに、植物園や水族館、ホテル、海辺などでプライベートな素顔をのぞかせる。蜷川実花の恋人目線に徹底したアングルは女性の心を捉えること間違いなし!