今さら聞けない! BLの常識&腐女子“あるある”

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更新日:2014/3/17

 「攻め」の反対は? と聞かれて「受け」と答えたみなさん。あなたはもう立派な腐女子、あるいは腐男子です。何言ってんの? 「攻め」の反対は「守り」でしょ? と思ったBL処女のあなた。そんなみなさんでも、BLの世界を知ることができる『ライトBLへようこそ』(桜雲社:編/アスペクト)という本が11月26日に発売された。この本では、ヤマシタトモコやえすとえむといった人気作家のインタビューに加え、最新BLのブックガイドなど、BL好きにはたまらない情報がたくさん紹介されている。また、BLには専門用語というか、他の人には通じないBLだけの言葉が数多くあるのだが、そんなBL用語の解説やあるあるネタまで網羅しているのだ。そこで今回は、この中から今さら人には聞けないBLの常識やBLあるあるを紹介していこうと思う。

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 たとえば、最初にあげた「攻」や「受」もそう。BLにおいて「攻」とは、精神的に相手をリードしたり挿入する側のことを指し、逆に「受」は精神的に受容し、挿入される側のことを言うのだ。それに、「受」と一言で言ってもいろいろなタイプがある。自ら誘惑して相手をその気にさせ、自分主導で関係に持ち込む誘い受。相手に指図して思いのままに使ったり威張ったりしているが、実は受というオレ様受。さらに、どんなキャラクターが相手でも受けにしかならないようなキャラクターのことは総受と呼ぶのだ。

 また、恋人関係にある2人のことは「カップリング」と言い、その2人の関係性を「×」や「/」といった記号で表す。よく「年下×年上」といった文字を見かけることはないだろうか? この場合、年下が攻で年上が受という意味になるのだが、海外では「×」ではなく「/」が使われるそう。

 そして、現実の男性に向けて使われることは少ないが、BL作品において“美人”や“綺麗”という言葉は男性に対する褒め言葉として当然のように使われる。だから、腐女子が街中であまり男臭くないイケメンを見たときも「あら美人」なんて感想が自然と浮かぶんだとか。

 さらに、受がわりと簡単に“嫁”に行く話が多いのも、一般人の度肝を抜くポイントだそう。旧家のしきたりや政略結婚で嫁に行くのだが、結婚相手がわりとフレキシブルに対応し、外国だろうとお金持ちの家だろうと拍子抜けするくらいあっさりと迎えられてしまうのだ。

 そんなBLを愛する腐女子あるあるといえば、コレ。「イケメンは恋の対象にはならない」。

 普通なら、イケメンを見ると「付き合いたい」とか「彼女はいるのかな?」など恋愛対象として見るし、自分と相手でいろいろ妄想すると思う。でも、腐女子の場合は違うのだ。そのイケメンは、攻か受か。それが何よりも大事なんだそう。もっと妄想が進むと、どんな相手が似合うか考えて、勝手に理想のパートナーを作り上げてしまうこともあるんだとか。

 そんなふうに、通りすがりの人でも妄想できちゃう腐女子だが、上には上がいる。なんと、無機物でさえ萌えてしまえるのだ。机と椅子、投票箱と投票用紙、鉛筆と鉛筆削り。さらには、寒流と暖流や国同士、元素記号なんかでも妄想できるんだそう。腐女子にとって大事なのは、その関係性。必ずセットになっているもの。セットでなければ使えないものなど、常に一緒にあるものなら見た目は関係ないのだ。

 こんな話を聞いていると、なんだかBLに興味が出てきたという人もいるのでは? この本では、BLではないけれどそんな男同士の“匂い”を感じさせる匂い系作品についても紹介されているので、まずはそこから始めてみてはいかがだろう。