どんなサンタに来て欲しい? 赤サンタ、黒サンタ…全36色

マンガ

更新日:2012/12/25

 もうすぐクリスマス! クリスマスと言えば、やはり誰もが真っ赤な服を着たサンタクロースを思い浮かべるはず。でも、サンタクロースが赤い服だというのは一体誰が決めたのだろう? コカ・コーラのCMで赤と白の服を着せたのが始まり、なんて都市伝説も生まれるほど謎に包まれている。

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 12月8日に発売されたライトノベル『ブラックサンタとレインディア』(泉谷一樹:著、白味噌:イラスト/アスキー・メディアワークス)の舞台となるのは、サンクラウスという色とりどりのサンタが住む世界。ここで3年に1度開催されるホーリーズ・ナイツという武闘会には、各色の町から1人ずつ代表のサンタが出場するのだが、優勝したサンタが人間界に行くことができるという大事な大会でもあるのだ。それなら、常勝の赤サンタだけではなく、たまには違う色の服を着たサンタを見てみたい気もする。

 まず登場するのが、黒サンタ代表だった主人公の少年・ノエル・シャープ。実は、ドイツの古い言い伝えによると、黒いサンタクロースは本当にいるのだそう。ブラックサンタは日本で言う“ナマハゲ”みたいなもので、クリスマス・イブに悪い子にお仕置きして回るのだ。でも、主人公のノエルが住む黒サンタの町にそんな恐ろしいサンタがいるわけじゃない。むしろ幼い頃に両親を亡くし、幼馴染でお姉さん的立場にあたるミル・クアリアの家で育った彼は、寂れてしまった黒サンタの町や育ててくれたミル、町の子供たちのために戦う心優しい少年なのだ。そう考えると、黒いサンタも怖くない!

 また、紫サンタの代表であるエルザ・イーガルは金髪巻き毛で気品漂う少女。この町は料理が美味しいことで有名で、レインディア型をしたたい焼きのようなものが名産らしい。クリスマスに美味しいお菓子や料理を届けてくれるかもしれないと思うと嬉しくなるが、彼女にはムチを器用に操るという特技もある。ちょっとSっぽい女王様タイプが好きな人にとってはたまらないかもしれないが、ドイツのブラックサンタのようにムチでお仕置きするのだけは勘弁して欲しい。

 エルザと同じく女の子だが、彼女とは真逆のロリっ子サンタがいるのが黄色サンタの町。知的な人が多いこの町の代表・ブリレ・ガーファスは、メガネをかけたボーイッシュな女の子だ。自分で「胸ないしね!」と言っちゃう彼女は、ハスキーボイスでサバサバした感じのボクっ娘なので、ロリコンだけでなくショタコンにとっても夢のようなサンタかもしれない。それに、彼女を見た子供たちが自分もサンタになりたいと言い出すかも? ただ、プレゼントは難しい研究書や勉強道具以外でお願いしたい。

 そして、水色サンタの町代表のバロム・シュガールは逞しい上腕二頭筋を見せつけてくるマッチョ野郎。筋肉ムキムキのサンタなんて、なんだかちょっと気持ち悪い気もする。試合中にも「さぁ見せてやろう、華麗なる遊戯を!」なんて言っちゃう痛い奴だが、女性に対してだけは優しい様子。自分のレインディアに“マイプリンセス”と名付け、女性に挨拶するときはパチリとウインクすることからもわかるように、イタリア的な雰囲気を醸し出す町なのかも? 女性になら、どんなプレゼントも喜んで届けてくれそうだ。

 最後は赤サンタの代表である長身長髪の青年・アラン・クーフル。子供に夢を与える赤サンタなのだから、当然みんなの人気ものなのかと思いきや、実はすごく嫌な奴だったのだ。自分が勝つために他の町のサンタを脅して従わせるし、気に入らない奴や逆らってくる人は容赦なくボコボコにする。そして、地に伏した相手を見て満足そうに鼻で笑うのだ。プライドが高く、他のサンタを人とも思わない。そんな彼が届けるプレゼントなんて、きっと誰も欲しくないだろう。

 他にも灰色や青、緑に橙など全部で36色のサンタがいるこの世界。こんなに色とりどりのサンタがいるなら、毎年違った色のサンタにプレゼントを届けてもらうのも楽しいはず。この冬、あなたはどのサンタに来て欲しい?