指をパチンと鳴らして「ティーチャー! 授業を始めて下さい」クールでスタイリッシュすぎると話題の高校生“坂本くん”のシュールすぎるギャグマンガ

更新日:2023/8/16

坂本ですが?
坂本ですが?』(佐野菜見/エンターブレイン)

 今、スタイリッシュすぎる! と話題で売り切れ続出の人気コミックがある。1月15日に発売され『坂本ですが?』(佐野菜見/エンターブレイン)だ。これは、黒髪メガネの男子高校生・坂本の学校生活を描いた作品。この坂本、とにかくクールでスタイリッシュすぎるのだ。彼にかかれば黒板消しや雑巾がけ、ごみ捨てなどの雑用さえもカッコイイ。まるで何かのパフォーマンスのようで、まわりの人も思わず見とれてしまう。そんな彼のクールでスタイリッシュな学校生活とは、一体どんなものなのだろう。

 たとえば、トイレで上から水をかけられたり、こっそり椅子を引かれた場合。そんな時でも、彼なら問題ない。トイレで水をかけられても慌てることなく傘をさし、足を組みながら「やれやれ…にわか雨…ですか」なんて悠長なことを言っている。突然椅子を引かれても、常にそこに椅子があるかのようにピタッと定位置で止まり、涼しい顔で足を組み、片足だけで空気椅子に座るのだ。これなら、無様にすっ転んで笑われるなんてこともない。備えあれば、常にクールでいられるのだ。

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 また、壊れた冷水機に気づかず、全身に水をかぶってしまった時でも「お先頂きました」と濡れた髪をかきあげながら颯爽と立ち去る。机を捨てられても余裕の表情で窓を開け、「…僕はここで結構ですから」とサッシに腰かけながら授業を受けるのだ。おまけに指をパチンと鳴らして「ティーチャー! 授業を始めて下さい」なんて言われれば、なんだかそれが当たり前で、こちらが間違っているようにさえ思えてくるから不思議だ。ふつうの人ならくじけそうになったり、恥ずかしくて泣きたくなったりしてしまうはずのこんなシチュエーションでも、彼は全く動じない。

 そして、彼のクールさは先輩にパシリに使われたときでさえも発揮される。「ランチパックを買って来い」と言われたら、ふつうはただランチパックを買ってきて渡すだけだろう。それだけでは、買ってくるのが遅いとかその味は好みじゃないとかいろいろと文句をつけてくる人がいるかもしれない。でも、坂本の場合は違う。何種類ものランチパックを買ってきて三角定規で切り分け、きれいに盛り付けまでして提供するのだ。その様子もレストランのウェイターか何かのようなので、相手は何も言えなくなる。それだけじゃなく、体操服を貸せと言われればすぐに採寸して手作りの体操服を作ってくるし、トイレットペーパーがきれたらどこからともなく現れて「どうぞ 引き続きアフターケアを」なんて言いながらうやうやしくトイレットペーパーを差し出す。彼にかかれば、パシリも上質なおもてなしへと変貌してしまうのだ。

 かっこよくなりたいと言う人は、坂本を見習って普段の生活でも相手の予想を裏切って上回るような対応をしていけば、みるみる相手を魅了してしまえるかも!?