水木しげるに学ぶ 家計の見直し方

マネー

公開日:2013/2/6

 「今年こそは家計簿をつけよう!」毎年そう思って家計簿を買うのに、いつも三日坊主で終わってしまう。めんどくさくなって、今年もそろそろ挫折しそうという人も多いのでは?

 そこで、今回は『ゲゲゲの家計簿』(水木しげる/小学館)や『ずさんな家計を整えました。ずぼらさんのためのお金安心塾』(上大岡トメ:著、畠中雅子:監修/メディアファクトリー)から、きちんと家計を管理するためのコツを紹介しちゃいます。

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 まず、市販の家計簿だと、食費の中にもさらに主食費や副食費という項目があったり、とにかく項目分けがめんどくさい。それに嫌気がさして、なかなか続かないという人もいるだろう。でも、そもそも家計簿をつける理由はお金の使い方の癖を知って、支出を安定させることなのだそう。

 だから、『ゲゲゲの家計簿』で水木しげるがつけているように、項目も手書きで食費と布、本、タバコといった具合に、自分がわかるように書いていけばいいのだ。

 そして、『ずさんな家計を整えました。ずぼらさんのためのお金安心塾』に登場するファイナンシャルプランナーの畠中雅子によると、食費や光熱費といった生活費はほとんどの家庭で大きな変動は見られないという。「そんなことはない! 毎月かなり変動する」と言う人もいるかもしれないが、実は変動しているのは“特別出費”と呼ばれるもの。壊れた家電を買い替えたときや火災保険、自動車税、ご祝儀や香典といった毎月は払わないものがこれに当てはまる。節約しようと思うと真っ先に食費や光熱費といった生活費に目を向けがちだが、実はこうした“特別出費”を見直すことが大切だったのだ。保険や税金、子どもの夏期講習といったものはあらかじめリストを作って支払いに備えておく。そして、そういった“特別出費”や生活費を除いて残ったお金から、洋服や旅行、嗜好品といったものに使える予算を決めると自分が何にいくら使えるのかも見えてくる。

 実際に、水木しげるの家計簿も毎月ある程度決まった出費になる紙、食費、買い物といった項目は大雑把に分けられているが、自転車の修理代や新しく買った冷蔵庫などの“特別出費”は細かく記入されているのだ。おまけに、原稿の収入が入ったときにだけごほうびとして買っていたタバコやコーヒー、ふくふく饅頭といったものもきちんと書かれている。無理せず好きなものにもお金を使うことで、あまりストレスを感じずに生活できたのだろう。

 こうして見てみると、水木しげるがつけていた家計簿はきちんと家計を把握でき、かつ簡単で続けられる工夫を自然と取り入れたお手本のようなものだったのだ。今年こそ…! と思っている人は、彼を見習って簡単なところからはじめてみては?