BOOK☆WALKER2周年記念 『BOOK☆WALKER 感謝祭』開催

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/25

明坂聡美さん(写真左)
あざの耕平さん(写真左から二番目)

 電子書籍販売サイト「BOOK☆WALKER」は創立2周年を記念して、2月16日に、『BOOK☆WALKER 感謝祭』を開催した。このイベントは、普段「BOOK☆WALKER」を利用しているユーザーたちと交流するリアルイベントで、第一部では、声優の明坂聡美さんがMCとしてゲストとトークセッションを行う「××(ちょめちょめ)BOOK☆WALKER Z」、第二部では、ユーザーたちとの意見交換をおこなうための交流会が行われた。

 第一部のゲストは、ライトノベル作家のあざの耕平氏。現在アニメ化が進行中の話題作『東京レイヴンズ』(角川書店)についてトークを繰り広げた。現代を舞台に陰陽師が活躍する学園物語という珍しい設定の物語である『東京レイヴンズ』の物語の制作について、あざのさんは夢枕獏氏や荒俣宏氏の作品から陰陽師といったジャンルに興味をもちはじめ、低い年齢層にも理解できるように工夫しながら執筆してきたと語った。また、あざの氏の私生活についても、友人のライトノベル作家たちとリムジンをレンタルして東京を巡ったり、別荘でバーベキューパーティーをしたりと、いわゆる「リア充」らしい思い出づくりをしてきたことを赤裸々に語った。

advertisement

 第一部の後半は、「BOOK☆WALKER」の二周年を振り返るコーナーとなり、「BOOK☆WALKER」という名称に決まった経緯や、1時間ごとに1冊ずつ本を100円セールにした『スレイヤーズ祭』などのキャンペーンイベントを振り返っていった。また、これまでの2年間の電子書籍シーンの大きな流れを振り返りながら、あざの氏は、「電子書籍の話になる時に、作者サイドはいつも置いてけぼりにされている感がある。電子書籍でどのような工夫ができるのかについては作家にも伝わるようにアピールしてほしい。お互いに協力して面白い作品を作り上げていきたい」と語った。

意見交流用のホワイトボード

 第二部では、『BOOK☆WALKER 感謝祭 ~交流会~』が行われ、ユーザーと「BOOK☆WALKER」スタッフが、これから『BOOK☆WALKER』に実装してほしい機能や、使用する上での問題点、これから配信してほしい出版レーベルなどの話が盛んにおこなわれた。より多く意見がみられたのは、「BOOK☆WALKER」アプリの本棚機能についての要望だった。

「大量に購入した本の整理が難しく、ひとつひとつを探すのに手間がかかるため、本棚での検索機能を充実させてほしい。」、「本棚ごとに書籍を分類したいので、複数の本棚を実装してほしい」といった声が多く、購入した書籍を気軽に読めるようにするにはどのような工夫が必要かについて積極的に意見が交わされていた。

 また、「事前に新刊の購入日がわかるようにしてほしい」、「紙媒体で出版される日と同じ日に配信できるようににしてほしい」、「アニメで放映中の原作のタイトルの一覧がほしい」といった要望も多く、現実の書店のようにその場で見つけて買うといったきっかけが生まれにくい現状の電子書籍サイトの中で、どのようにすれば買いたい本にまで読者がたどり着くことができるような導線を作り出せるのかについて、熱心に議論されていた。「BOOK☆WALKER」はこの2年間の中で奇抜なキャンペーンをはじめ様々なこころみに挑戦してきたが、今後どのように読者と電子書籍とをつなぐきっかけをつくるのかに期待していきたい。

放映された番組アーカイブはこちらから(http://live.nicovideo.jp/watch/lv125349808
「BOOK☆WALKER」のHPはこちらから(http://bookwalker.jp/pc/