吹石一恵主演ドラマ『バラ色の聖戦』 原作コミックが 目指したのは“現代版大奥”

マンガ

公開日:2011/9/16

 「目指したのは“現代版大奥”。けれど舞台をどこにするかは、すごく迷ったんです」
 
 「Kiss」で2009年の連載開始以来、熱狂を加速、このほど待望の6巻が刊行された大人気コミック『バラ色の聖戦』(講談社)。2人の子どもを持つ専業主婦が、モデルの世界に飛び込み、過酷な美の追求、熾烈なオーディション、そこに巣食う強烈な嫉妬や策略と対峙し、戦い続ける女性の成長ストーリーを、熱に浮かされるように描き続けているという作者・こやまゆかりさん。

 「そんな時、蘇ってきたのは、以前、ドキュメンタリーで観たミラノコレクションの舞台裏のシーン。美しさを武器に牽制しあうモデルたちの様子は強烈で。そこに見えた“私のほうがキレイよね?”という感覚なら、リアルに感じてもらえるんじゃないかって」

 努力なくして美はありえないという真実を作品からオーラのように放っていきたいという、こやまさん。それは愛読者の間でキャッチフレーズとなっている「脂肪はね 言い訳やあきらめの塊よ」「女はね 加工品なのよ!!」などの決めセリフとともに、戦いのストーリーの中に照射される。

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 主人公・真琴が出会う数々の試練。“オバさんがなんで今さら?”と嘲る年下のモデルたちからの冷たい視線、自分の甘さが呼ぶ、へこみきってしまうような失敗、そしてライバル・紗良(さら)の陰湿で容赦のない様々な仕打ちや罠のカードが、次々と真琴の前で開けられていく。

 「チャレンジする人にはかならず試練が来ると思うんです。敵が強いと主人公も強くならざるを得ないので、敵役の紗良は徹底的に強くしました」

 そんな中、ついに“バラ戦”がドラマ化! 9月4日よりテレビ朝日系(毎週日曜23:00~)での放送がスタートした。真琴を演じるのは吹石一恵。あのセリフが、衝撃のシーンがリアルに展開されていく。

 「もう、すごく楽しみで。特に真琴が変わっていくシーンには注目しています。描き込んだ心理描写を、役者さんたちが、どんな風に立体化していってくれるか、漫画とは別のものとして味わいたいと思っています」

(ダ・ヴィンチ10月号 今月のブックマーク EXより)