『モンスターハンター』『バイオハザード』で知られるカプコンが雑誌を創刊!

エンタメ

公開日:2011/9/20

『モンスターハンター』や『バイオハザード』などで知られるカプコンから、新たな“コンテンツ”が発売される。
 
 それはゲームでもなければ電子メディアでもない。「本」なのだ。
 
 『カプ本』の初代編集長を務めるカプコンの萩原良輔さんは「電子出版の話があったが、僕はまだその時期ではないと思った。ゲーム業界は今、岐路に立たされています。売れなくなったのはネットのせいだといわけることもありますが、まずは紙ありきでやりたかった」と語る。

 内容としてはユーザー、出版(漫画)、ゲームのトライアングル構成になるが、もっともページ数を割いているのは、カプコンタイトルの漫画化作品だ。ここには出版史上初となる新たな試みが盛り込まれている。

「カプコンタイトル新作コミックのプロモーションを『カプ本』が担当する・・・・・・ということなんですが、これだけではわかりませんね(笑)。これまでもカプコンのゲームを原作とした漫画が各誌で連載されてきましたが、『カプ本』は新連載に先駆けて第0話を掲載し、その後を各出版社のコミック誌 にバトンタッチするのです。第一弾として『猿ロック』の芹沢直樹さんに『バイオハザード』シ
リーズの新たな物語を描いていただくことになりまし た。通常連載は週刊少年チャンピオンに移行する予定です」
 
 ゲームメーカーのタイトルを外部の漫画家が作品化し、プロモーションに結びつける手法は以前から知られているが、そのコミック作品のプロモー ションをまずゲームメーカーが本の形で手掛けるのだ。本格的な連載は、各出版社のコミック誌に委ねられる。出版社を横断する形のコミックのプロモーションは業界でも異例中の異例。おそらく史上初の試みだろう。

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 9月20日に創刊される『カプ本』は当面、季刊ペースで刊行される。「0話」のプロモーションの他にも通常の連載コミックも。その他、他誌には掲載されない開発者の生の声やレア情報などが満載。デジタルコンテンツの雄であるゲームメーカーが、あえてアナログの出版事業で見せる展開には早くも注目が集まっている。

(ダ・ヴィンチ10月号ダ・ヴィンチピックアップより)