ぽっちゃり女子ブームがキテる!? この“ぽっちゃりマンガ”がすごい

マンガ

公開日:2013/2/24

 昔から「男性はぽっちゃりくらいのほうが好き」といわれるが、こういうことを言うと「どの程度をぽっちゃりと呼ぶか」という話でたいてい男女間で一悶着あるというのが定番。

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 マンガやドラマのヒロインも、一般的にはどうしても痩せ形、モデル体型の女の子が基本だったが、ぽっちゃり好きの声がようやく届いたのか、最近では『ぽちゃまに』(平間 要/白泉社)のように少女マンガにもぽっちゃり女子を主人公にした作品が登場。ぽっちゃり好きに追い風が吹いているといっていいだろう。

 前述の『ぽちゃまに』は、ぽっちゃり好きのイケメンとの恋模様を女の子視点で描いたものだが、もちろん男性視点でフェチ心をくすぐる作品もある。ここ最近で特にツボを付いているのが、モリタイシだ。『ゲッサン』で連載されていたラブコメ『まねこい』(小学館)では、サブヒロインとして小南奈波というキャラクターが登場するのだが、この子がぽっちゃり感たっぷり。水着シーンでちょっとお腹の肉が乗っかってしまっている感じなど、ツボを心得た肉感の表現が見事な作家だ。

 

 ちなみに、モリタイシは現在、ちょっと天然の女子高生・あすかの日常を切り取ったショート『今日のあすかショー』(小学館)を連載中。こちらのヒロインはスタイルのいい女の子なのだが、太ももやお尻を中心にした肉感的表現力は健在。ぽっちゃり系ではないが、そのセンスを垣間見ることができる。

 肉感へのこだわりが強い作家という点では中島守男も強烈。30歳の後妻・多香子さんを描いた『吉田家のちすじ』(講談社)を始め、どの作品も妙齢の女性の肉感に徹底的なこだわりを感じさせる作家だ。

 中島作品はぽっちゃりというよりも、ムッチリ感に近く、決して太っている感じではないのだが、くびれから太ももにかけてのボリューム感や、肩から二の腕にかけてのラインのふくよかさなどは、ぽっちゃり系のフェチポイントをガッチリ突いてくる。新作『先生!! 原稿下さい。』(講談社)でも、もちろんそのセンスが炸裂しているので、ぽっちゃり系の入門編としてもオススメだ。

 ともすればただ太っているだけにもなってしまうぽっちゃり系ヒロインを描くには、その魅力を理解するフェチ心だけでなく、確かな描写力が必要。ぽっちゃり系の萌えを描けるのは、実力派の証なのかも。