いまどき小学生女子の悩みがすごい

『女の子って。』（カナヘイ/集英社）

　女の子は、いくつであっても悩みが尽きないもの。みなさんが小学生の頃は、どんなことで悩んでいただろう？ 走るのが遅かったこと？ それとも、給食に出てくる嫌いなメニュー？ なかなか背が伸びなかったことだろうか？ でも、今の小学生女子はもっとすごいことで悩んでいたのだ！

　3月15日に発売された『女の子って。』（カナヘイ/集英社）には今どき女子小学生の悩みがたくさん寄せられており、それに対して病院や専門家の先生からアドバイスするというかたちになっている。でも、その悩みも昔とはずいぶん変わってきているようだ。

　たとえば、お肌のカサカサやニキビ、日焼けあとといったお肌に関するもの。「子どもは元気に外で遊ぶもの」だった時代は、冬場でお肌が乾燥しようが夏場に日焼けして皮が剥けようがお構いなしだった。リップクリームや日焼けどめを持ち歩く小学生なんてほとんどいなかっただろう。でも、今ではリップクリームや日焼けどめは必需品。親から言われたわけでもなく、自分で気にしているようだから驚きだ。

　それに、ホルモンが活性化して皮脂が出ることでできるニキビも、以前は中学生ぐらいから悩みはじめることが多かったはず。しかし、今の小学生は成長も早く、見た目だけではわからないくらい大人びている子もたくさんいる。おまけに、睡眠時間が減ったりファーストフードや油っぽい食事も多くなっているので、余計に早くからニキビで悩む子が増えたようだ。

　さらに、「キレイなつめになりたい！」「いい香りのする女の子になりたい！」「サラサラヘアになりたい！」「ムダ毛をなくしたい！」など、小学生にしてもうすでに女としての身だしなみに気を遣っている子も。かわいくなりたいという願いは、女の子なら誰もが抱くこと。しかし、つめや髪、匂いといった細かい部分までOLなみに気にしている様子。たとえ小学生でも、心は立派な女性のよう。

　また、なかには「便秘をなおしたい！」「トイレに行く回数を少なくしたい！」カラオケで「歌が苦手なのを克服したい！」といったものも。小学生で便秘に悩んだり、トイレの回数を気にしたりすることがあっただろうか？ それに、カラオケでの上手な歌い方なんて、いまだにわからないという人も多いのでは？ こんな悩みの解決法が載っているなら、小学生じゃなくても気になるところ。実際、ムダ毛の「正しいカミソリ処理の仕方」や便秘にならないための「V字バランス」や「足上げエクササイズ」。貧血予防のためのポイントも紹介されているので、中・高生や大人でも役立つこと間違いなし！

　見た目だけでなく、考え方や悩みまで大人びている最近の女子小学生たち。大人たちが叫ぶ「女子力」や「大人力」が子どもたちに伝播したのか否かは定かではないが、細かなことに惑わされず、もっと伸び伸びと成長してほしい……と心配してしまうのは、もはや昭和の考えなのだろうか。