リアル恋愛より妄想恋愛のほうが楽しい!? 女子の妄想スイッチが入るとき

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更新日:2013/5/14

 恋愛しているときも、恋愛していなくても、脳内で恋愛にまつわる妄想をついつい繰り広げてしまう女子たち。なかには、リアル恋愛より妄想恋愛のほうが楽しいなんて女子もいるのでは? 4月13日に発売された『もうそうのアキ』(たら子/マッグガーデン)に、『妄恋』(上杉可南子/双葉社)や『妄想ラジオ』(麻生ミカリ:著、meco:イラスト/アルファポリス)といった作品には、その妄想が日常生活にまでダダ漏れしちゃう主人公たちが登場する。彼女たちは、どんなきっかけで妄想スイッチが入るのだろうか。

 まずひとつめは、自分たちで妄想スイッチをオンにしている場合。『もうそうのアキ』の主人公でフリーターの坂本アキも、同じ電車でたまに見かける男の子を狙い、その子の正面の席に座って妄想を始める。なんだか眠そうで目つきも悪い感じだったら、「少し冷たい感じでもいいかもしれない……」なんて思いながらちょっと意地悪な設定で妄想を始める。

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 また、『妄恋』のOL・真鍋紫衣も通勤電車の中でサラリ-マンを眺め、ヒゲの剃り残しを見つけると「わたしが毎朝そばにいられたら…」とヒゲを剃ってあげる妄想に入る。それに、彼女は積もり積もった妄想をケータイ官能小説として書くことで発散しているのだ。

 そして、『妄想ラジオ』の青木奏音も外では仕事をがんばって恋愛体質を隠している分、家に帰るとたっぷり妄想する。彼女には脳内にミスター・パーフェクトと呼ぶ理想の彼氏がいるのだが、小説を読めばどの物語も自分と脳内の「彼」の物語に変わってしまうのだ。彼女たちはこうやって自ら妄想スイッチをオンにすることで、嫌なことや怖いことも忘れてしまえるのだろう。

 また、好みの男性や惹かれるポイントさえあれば初対面の瞬間に妄想世界へトリップすることも。『妄恋』の紫衣なんて、落とした財布を受け取りに行った交番で、出会ったばかりのお巡りさんに反応してしまう。「この人のくずれた姿を見てみたい」と思いながら、本人の目の前で相手を誘惑する妄想を繰り広げるのだ。

 そして、『妄想ラジオ』の奏音は、脳内彼氏にそっくりな歯科医・三浦洋二郎と出会ったことで診察中でも勝手に妄想が暴走してしまい、どっちが三浦先生でどっちが脳内彼氏の言葉なのか区別がつかなくなってしまう。

 『もうそうのアキ』のアキにいたっては、回転寿司屋の店員に喫茶店のウェイター、道でぶつかって手を差し伸べてくれた男性など、出会って目があった瞬間にはすでに妄想世界へ飛んでいってしまっているのだ。

 さらに、急に1対1の状況になったとき。最初は意識していなくても1対1の状況で自分のして欲しいことをされ、ちょっと強引に扱われると勝手に妄想スイッチが入ってしまう。『もうそうのアキ』のアキは、相手の勘違いで強引に腕を惹かれて連れて行かれた先で、そのまま受ける気もなかったバイトの面接を受けてしまう。バイト先のイケメンと2人きりで倉庫の片付けをしているときも、自分の方がきれいに片付けられると思った相手が「大きい方は俺がやりますから」と言っただけで自分を気遣ってくれたと思い、妄想に浸ってしまうのだ。

 『妄想ラジオ』でも、歯科医の三浦先生と1対1で治療してもらっているだけで脳内彼氏が語りかけてくる。それに、本当は優しい王子様が理想の奏音にとって、意地悪で俺様な普段の三浦先生は全然タイプじゃなかった。しかし、相手が奏音の妄想そっくりな優しい一面を見せて「かわいい奏音、どうか君を抱きしめさせて」なんて言われたら拒めるはずがない。

 また、『妄恋』の紫衣は倉庫で電球が切れて男性と2人きりになったときに「密室」「暗がり」「男とふたりきり」というシチュエーションでスイッチが入ってしまうし、社内にいる他部署の上司が実は人懐っこくて甘党だったりといった意外な一面を見るともうダメ。それに、最初はまったくなんとも思っていなかったコンビニバイトの高校生相手でも、強引に腕をつかんで走り出すという自分がして欲しかったことをやられて急に意識してしまう。

 こんなふうに、いろんな場面で妄想スイッチが入ってしまう女の子たち。みなさんも、自分の妄想スイッチを探してみては?