ピザ、ナン、ジャムも! 魚焼きグリルレシピが大ブーム!

食・料理

公開日:2013/5/30

 多くの家庭のキッチンにほとんど設置されているのに、うまく使いこなせないものの筆頭といえば、魚焼きグリル。「魚しか焼かない」という人もいれば、「魚をあまり食べないから全然使わない」という人もいるはず。しかし! それはあまりにもったいない。じつは魚焼きグリルは魚を焼くだけではない“万能調理器具”であり、魚焼きグリルを使った調理がいま、ブームになっているのだ。

 流行に火をつけたのは、昨年の秋に発売されて以来、売れ続けているレシピ本『魚焼きグリルでかんたん本格レシピ』(武蔵裕子/世界文化社)。本書によれば、高温調理ができるオーブンでも庫内の温度上昇は約250度であるのに対し、魚焼きグリルは、片面焼きグリルで約330度、両面焼きグリルで約400度まで上昇させることができるそう。しかも、グリル内は「熱せられた空気が対流を起こす」ため、庫内全体が同じ温度になるのが特長。本格的な石窯焼きのような高温で、ムラなく調理ができるというわけだ。また、オーブンは予熱に思いのほか時間がかかるのが面倒なもの。それが魚焼きグリルだと短時間で予熱が完了。オーブンよりも調理時間が約1/3で済んでしまう“時短の友”でもある。

advertisement

 いいことづくめの魚焼きグリル調理だが、さらにこの本は純国産の鉄製フライパンを同封。これは「グリル内の形状に合わせて開発された」というオリジナル商品で、短時間で手作りピザやナンを簡単に焼き上げてしまう優れもの。季節の旬の野菜を並べて焼けば、うまみが凝縮された野菜のグリルが楽しめる。

 しかし、すごいのはここからだ。アルミホイルを活用すれば蒸し焼きの塩焼きそばができるし、パウンドケーキやケークサレ、ブルーベリージャムといったスイーツも調理可能。まさか魚焼きグリルでジャムがつくれるなんて、驚きの展開ではないか。

 本書にはあさりの酒蒸しや牡蠣のねぎ蒸しといったおつまみメニューも紹介されているが、エビやマッシュルームのアヒージョといった流行のバルメニューにもチャレンジできそう。なにより、レンジでの温め直しが難しいカレーパンやぎょうざ、トンカツなどのテイクアウトした総菜も、カリッとした食感に仕上げてくれるのがありがたい点。「フライパンはいらない」という人には、本書のほかにも『濱田美里の感激! ここまでできる魚焼きグリル』(濱田美里/文化出版局)や『魚焼きグリルで野菜が美味しい』(武蔵裕子/ブックマン社)といった本も発売されているので、こちらも参考になるはず。ぜひ、このブームを機会に“宝の持ち腐れ”から卒業してみてはいかがだろうか。