もったいないお化けより強力!? かわいすぎる神様が話題!

マンガ

公開日:2013/5/31

 日本では、長い年月を経て古くなったものや大事にされてきたものには付喪神(つくもがみ)が宿ると言われている。そんな付喪神が見えるとしたら、あなたはどうする? 5月22日に2巻が発売された『カミツキ』には、かわいい付喪神たちがたくさん登場する。そんなカミさまたちを見ることができる主人公の高校生・塚原八尋は、ガラクタを集めるのが趣味だった。でも、あるときそんなカミさまたちを使って人間を操り、カミ憑きにしてしまう悪いカミさまがいることを知ってしまうのだ。人間に憑いているカミさまの元の姿が何なのかを言い当てると憑きが落ちるのだが、みなさんはどんなものにどんなカミさまが憑いているかわかるだろうか?

 たとえば、八尋が自分の部屋で可愛がっている蚊とり豚には蚊とり線香のようなぐるぐる模様が付いたかわいらしいブタのカミさまが憑いているし、壊れた洗濯バサミには片耳の短いうさぎのカミさまが。ボロボロになった針山にもハリネズミのカミさまがいるし、碁石には白と黒の亀が憑いている。こんなふうに、カミさまには見た目や質感、イメージなど何か共通する点があるのだ。

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 では、ここで問題。ハムスターのカミさまがいるとしたら、どんなものに宿っていると思う? ハムスターと言えば、齧ったり、餌を頬袋にいっぱい溜め込んだり、潜ったり、回し車でくるくる回ったりするもの。もふもふした触り心地か、何かをカリカリ齧る姿か、必死に回し車でくるくる回る様子か。何か、ハムスターのイメージとかぶるものが思い浮かんだだろうか? もうひとつヒントをあげるとすれば、チッチッという音。さらに、学校には必ずあるもので、壊れてしまったらみんなが困るものと言えばもう答えはわかるはず。

 また、八尋の学校ではあるときから毎日教室のカーテンや置きっぱなしの教科書、ジャージ、黒板まで切り裂かれる事件が起きていた。そして、この犯人もカミ憑きだったのだ。犯人を操っていたのは片目の白い山羊。山羊と言えば、有名な童謡『やぎさんゆうびん』のように手紙や紙を連想する人も多いだろう。紙、切り裂くといえば、みなさんにもピンとくるものがあったはず。でも、この山羊はあるものを探してイライラしていたのだが、彼は何を探していてこんなにイライラしていたのだろう。

 そして、なかには学校中からペンを集めているカモメもいる。ペンを加えてパタパタ走り去るかわいらしい姿を見てしまったら、八尋じゃなくてもついつい追いかけてしまう。それに、彼が必死にペンを集めていた理由を知ると思わず抱きしめてあげたくなること間違いなし。こんなにかわいらしいカミさまたちがいるなら、どんなものでも簡単に使い捨てなんてできなくなるはず。八尋のように、ガラクタを集めてお持ち帰りしてしまうのもわかるかも。

 他にも、頬袋があって胸元にある傷から小豆を落としているリス。桜や稲穂、葉っぱを操っているカエルなどが出てくるのだが、みなさんはこれが何の付喪神かわかるだろうか? 気になる答えは、ぜひ本を読んで確かめてみて欲しい。

文=小里樹