「女体入口」というバス停がある? おもしろバスのマメ知識

暮らし

公開日:2013/5/31

 先日、猪瀬直樹都知事のコメントによって話題となった東京のバスと地下鉄の24時間運行案。必要か否か、そのメリット・デメリットを巡っていろいろ意見が挙がっている。特にバスは渋谷―六本木間が試験的な運行について知事が言及するなど、話が具体的になっている。

 近年の高速バス、ツアーバスの隆盛、コミュニティバスの増加などが示すように、交通手段としてのバスは、かつてに比べさまざまな可能性を秘めている。また、マニアックな趣味の対象としても、いわゆる「テツ」に対抗してバスマニアの話も耳に入るようになってきた。

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 このように、今後もいろいろと注目を浴びそうなバス、関連本もよく見るといろいろと出ている。手っ取り早く、ライトに楽しめるのが『バスの面白すぎる雑学話』(謎解きゼミナール/河出書房新社)。簡単に説明すればバスのトリビア本で、100本以上のバス小ネタを所収。
「はとバスが所有する世界に2台しかない車両とは?」(窓が大きく視界が開けた「パノラマビューはとまるくん」)
「路線バスには定員オーバーがない」(高速バスにはあるが、路線バスにはない)
「“女体入口”という名のバス停」(長野県にある)
など、好奇心をそそられる見出しばかり。読み終える頃にはちょっとしたバス通になれそうである。

 もう少し本格的、体系的にバスの歴史やバス業界について知りたいのであれば『日本のバス 100余年のあゆみとこれから』(鈴木文彦/成美堂出版)がおすすめ。著者は有名な交通ジャーリスト。『鉄道ジャーナル』に30年近くバスの記事を書き続けてきた、まさに「バス博士」。日本のバス事業にふれている部分は業界研究としても楽しい。

 ちなみに『バスラマインターナショナル』(ぽると出版)『バスマガジン』(ベストカー/講談社)など鉄道ほど豊富ではないが、バスの専門誌もある。めくるめくバスの世界、少しのぞいてみるのも楽しいかも。

文=長谷川一秀(ユーフォリアファクトリー)