話題の「輝き系女子」ってどんな女子? その正体とは

マンガ

更新日:2013/6/6

 みなさんは輝き系女子と聞いて、どんな人を思い浮かべるだろう。キラキラした服を着ている人だろうか。それとも、夢や目標を持って頑張っている人? あるいは、モテモテの女の子のことだろうか。しかし、それらはまったく違う。実は、ある女性が腐女子と呼ばれることを嫌い、新たに考え出したのがこの「輝き系女子」なのだ。その女性は、Twitterで人気を集めていたダ・ヴィンチ恐山の後輩。ちなみに、オタク男子のことは「きらめき系男子」と呼ぶそう。そして、ダ・ヴィンチ恐山が彼女の言動についてTwitterでつぶやいていたところ、おもしろいと話題になり、5月27日には彼女をモデルにした『輝きジョシ子さん。』(ダ・ヴィンチ恐山、嘘空 まこと/竹書房)なんてマンガまで登場した。そこで、この作品から輝き系女子と呼ばれる彼女の生態に迫ってみようと思う。

 まず、ジョシ子さんは萌え心があればいやな仕事だってなんなくこなせる。たとえば、この作品にはいつもがなり声で電話をかけてくる仕事先の木場さんという人が登場するのだが、彼相手でもジョシ子さんはまったくひるまない。なぜなら、木場という名前が「好きな小説の登場人物と同じ名前」だから。彼女にとって、好きな作品に関連する名前を「人前で堂々と様づけ連呼できる」だけでたまらなく幸せなのだ。それに、取引先のパーティーに出席するときも「“デキル素直な若手社員”のコスプレ劇」に見立ててうまく立ち回る。ジョシ子さんいわく「萌えてるときは頭も冴える行動力も上がる寝なくても平気ささいな事も萌えが絡むだけでときめく!」。まさに、「萌え心」さえあればなんだってできちゃうのだ。

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 また、どんなモノでもBLに結び付けて考えてしまうジョシ子さん。ムダ骨という言葉を聞いただけでも、急に頭の中で妄想が繰り広げられる。「どうせオレははみだし者…オレなんていなくてもみんな平気さ」と言うムダ骨に「この世にムダなものなんてない!! オレ達は仲間だろ!?」と言ってやさしく抱きしめる肋骨。そんな妄想の世界に入り込み、「肋骨のこの包容力のある形…総攻め」なんてつぶやいていたりする。それに、イケメンを見るとときめくが結婚指輪を見つけると「ノンケだったんだ」とがっかり。「私がモテないのはどう考えても周りの男がみんなホモだから! そして私はBLが好きだからそれはそれで無問題!!」と前向きに楽しく生きている姿は、まさに輝いているよう。

 さらに、彼女は思ったことはすぐ口に出してしまうし、好きなものに対する探求心も人一倍強い。お腹がすきすぎてどうしようもなくなったときは「…上のおくちがさみしい…」とか言い出すし、Twitterをやっている恐山先輩に「それでホモカップルが事後処理をどうしてるのか聞いてもらえませんか?」と笑顔でお願いしてくる。彼女はマグロも大好きなのだが、好きすぎて「寿司がテーマのエロゲーを作りたい」とか「ペットボトルにネギトロ詰めて常備したい」と言い出すほど。好きな小説家に対しては「作品のファンだが作家本人は嫌い」と言い張り、ナルシストだし作品出すの遅いしと文句を言うわりに出身地なども事細かく把握していて、モノマネまでできるのだ。そんなツンデレ具合や、複雑な愛情表現に共感できるというオタクも少なくないはず。

 これらのポイントに全部当てはまる人で「確かに、腐女子って言われるのはちょっと…」と思っていたみなさん。これからは、ジョシ子さんと一緒に「輝き系女子」と名乗ってみては?

文=小里樹