2013年上半期ラノベNo.1は、『ソードアート・オンライン』に決定!

マンガ

公開日:2013/6/13

 いまや定番の人気ジャンルとなったライトノベル。そのレーベルは多岐にわたり、毎月の新刊発行数もかなりの数になるという。そんななかで、読者がこれ! と決めた上半期1位が決定した。『ダ・ヴィンチ』7月号では、2013年上半期最もおもしろかった本を決める「2013上半期BOOK OF THE YEAR」をジャンルごとに発表(※)。本読み読者と全国の書店員が選んだTOP10を発表している。

――ライトノベルの分野では、アニメ化作品がめざましい躍進を遂げた。トップ10の中では、半数を占める5タイトルが過去1年以内にアニメ化を実現。『バカとテストと召喚獣』『とある魔術の禁書目録』もそれ以前にアニメ化されており、当時の勢いが衰えぬままランキング入りを果たした。

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 各レーベルがこぞって新人賞を設け、新たな才能の発掘に余念がないのもライトノベルの特徴だ。『竜殺しの過ごす日々』は、主婦の友社の新レーベル「ヒーロー文庫」から昨年デビューを飾り、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』はGA文庫初の大賞を受賞。また、動画投稿サイト「ニコニコ動画」の人気クリエイター陣による『終焉ノ栞』のようなネット発のコンテンツも活況を呈している。1位、2位も、Web発の小説だ。

 作品の傾向としては、超人的な力を発揮する主人公(俗に言う“俺TUEEE系”)と、ひねくれ・ダラダラ主人公(残念系)の二極化が見られる。そんな中、1位の『ソードアート・オンライン』は「現実世界では平凡、仮想世界では超人」という“おいしいとこ取り”の主人公設定で人気に。読者が感情移入しやすく、なおかつカタルシスを得られる作品として大ヒットを収めている。――本誌より一部抜粋

■1位 『ソードアート・オンライン』(1~12巻)
川原 礫/著 abec/イラスト アスキー・メディアワークス電撃文庫

■2位 『魔法科高校の劣等生』(1~9巻)
佐島 勤/著 石田可奈/イラスト アスキー・メディアワークス電撃文庫

■3位 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』(1~7巻)
渡 航/著 ぽんかん8/イラスト 小学館ガガガ文庫

■4位 『デート・ア・ライブ』(1~7巻) 
橘 公司/著 つなこ/イラスト 富士見ファンタジア文庫

■5位 『終焉ノ栞』 
スズム/著 さいね、こみね/イラスト 150P/主犯 メディアファクトリーMF文庫J

■6位 『竜殺しの過ごす日々』(1~6巻) 
赤雪トナ/著 碧 風羽/イラスト 主婦の友社ヒーロー文庫

■7位 『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』(1~3巻)
大森藤ノ/著 ヤスダスズヒト/イラスト ソフトバンク クリエイティブGA文庫

■7位 『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』(1~7巻)
竜ノ湖太郎/著 天之有/イラスト 角川スニーカー文庫

■9位 『僕は友達が少ない』(1~8巻) 
平坂 読/著 ブリキ/イラスト メディアファクトリーMF文庫J

■10位 『バカとテストと召喚獣』(1~11巻) 
井上堅二/著 葉賀ユイ/イラスト エンターブレインファミ通文庫

■次点 『新約 とある魔術の禁書目録』(1~7巻) 
鎌池和馬/著 はいむらきよたか/イラスト アスキー・メディアワークス電撃文庫

※全国の書店員に加え、選考委員(作家、書評家、ライター、本誌編集部員)にアンケートを実施。2012年10月1日~2013年4月6日に発売された書籍の中から、オススメの5冊をジャンルごとにあげてもらった。のべ1025名に回答をいただき、順位別に傾斜をつけて集計、ランキングを作成した。

構成・文=野本由起
(『ダ・ヴィンチ』7月号「2013年上半期BOOK OF THE YEAR」より)