21世紀のSF作品といえば? 【Twitter読書会 #17 開催】

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/23

『屍者の帝国』(伊藤計劃、円城塔/河出書房新社)

 今、「日本SFの夏」なのだという。先日発売されたSF評論集『ポストヒューマニティーズ 伊藤計劃以後のSF』では、一時“冬の時代”ともいわれて低迷したSF作品群が最近活況を呈しており、小説はもちろん、アニメからネット小説まで幅広くジャンル全体が盛り上がっていると指摘している。

 たしかに、ここ数年SF作品は注目されているようだ。日本SF大賞にもノミネートされたアニメ『魔法少女まどかマギカ』や、タイムトラベルによる並行世界がテーマとなったゲーム『シュタインズ・ゲート』、オンラインゲームという仮想空間が舞台となるライトノベル『ソードアート・オンライン』がそれぞれ爆発的にヒット、また小説でも芥川賞作家の円城塔が友人である故・伊藤計劃の遺作を引き継いだ『屍者の帝国』を発表し話題を呼んだり、昨年『盤上の夜』で第147回直木三十五賞候補、第33回日本SF大賞受賞した宮内悠介など新しい作家の躍進も目立ち、若い世代を中心に、SF的な作品が一定の支持を集めているのは間違いないだろう。

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 しかし、SF作品といえば、『2001年宇宙の旅』や『夏への扉』など、どうしても過去の名作や大作に目が行きがちだ。たしかに、過去の名作を振り返りながら、今の自分に思いを馳せるという読み方も楽しみ方の一つではあるが。21世紀になってから、どのような作品が、今なぜ注目されているのか、そして、そういった作品にはどういった傾向が見られるのかというのも気になるところだ。

 そこで、ダ・ヴィンチ電子ナビでは、月に1度twitter上で本や漫画について語る「twitter読書会」にて、「21世紀のSF作品といえば」をテーマに参加者と共に意見を交わし合うことにした。読書会では、21世紀になってから発表された小説や漫画、映画やアニメの作品名を挙げながら感想をつぶやいてもらう。誰もが参加自由だ。

 また、10日の19時より『ポストヒューマニティーズ 伊藤計劃以後のSF』の執筆陣であるSF評論家・藤田直哉氏、文芸評論家・飯田一史氏をお呼びして、ニコニコ生放送も行う。2人には、SF人気の背景や近年のSF小説のおすすめ作品など、最新事情を解説してもらう。

 果たして、今は「日本SFの夏」なのか? ぜひtwitter上で熱く議論してみたい。

 

<twitter読書会 #17 開催概要>

開催日時:8月9日(金)21:00~8月10日(土)21:00

特設ページURL://ddnavi.com/dokushokai/ ※8月3日21:00開設

読書会テーマ(ハッシュタグ):『#21世紀のSF作品といえば』

司会:ゆりいか(@yuriikaramo

 

<twitter読書会 特別生放送>

放送日時:8月10日(土)19時~21時予定

番組名:『藤田直哉・飯田一史「今このSFがすごい!」』

司会:ゆりいか(twitter読書会主宰)

ゲスト:藤田直哉(SF評論家)・飯田一史(文芸評論家)