シャンプーをやめれば、抜け毛、パサつき、加齢臭…すべて解消!?

美容

更新日:2014/11/7

 残暑が続くこの時期。ベタつく髪を毎日せっせとシャンプーで洗っている人が大半だろう。…しかし! この「シャンプー」がじつは抜け毛や薄毛、さらには加齢臭の原因になっていることをご存知だろうか?

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 一説によると、薄毛で悩んでいる日本人の数は1900万人にものぼる。アンチエイジング治療の専門医で『シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった!』(角川書店)の著者である宇津木龍一氏も、かつてはそのうちの1人だった。しかし、“脱・シャンプー”をして以来、彼の髪は一本一本が太くなり、本数も増え、コシが出るなど明らかな変化を遂げた。また、シャンプーをしていた頃は夕方になるとベトついて加齢臭までしていたのが、今ではすっかりなくなり、枕もニオわなくなったという。

 でも、シャンプーをやめたことでなぜそのような嬉しい効果がもたらされるのか? シャンプーのいったい何がダメなのか…? 本書では、いちばんの原因は「皮脂腺と皮脂」にあると解説している。

 

 シャンプーで頭の皮脂をすっかり洗い落としてしまうと、皮脂が不足する。そのため、皮脂を大量につくって補わなければならなくなり、結果として皮脂腺が発達しすぎるのだという。皮脂腺が発達しすぎると、本来は毛に供給されるはずの栄養が皮脂腺にうばわれ、毛は細く、短いうぶ毛のようにしか育たないのだ。

 さらに、シャンプーのしすぎは頭皮を確実に薄くする。頭皮が薄くなるのは、ほとんどのシャンプーに含まれ、強力な洗浄効果をもつ界面活性剤が原因だ。界面活性剤は、アミノ酸などで形成された頭皮のバリア機能を破壊する。すると頭皮は乾燥して砂漠のような状態になり、新しい細胞がつくられにくく、次第に薄くなっていく。畑の土が減っては作物ができないように、頭皮という土壌がしっかりしていなければ、毛根は根を張ることができないのだ。

 そのほかにも、シャンプーに含まれる有害成分が毛穴から体内に侵入したり、頭皮の常在菌を奪ってしまうため、めったに感染しないはずの別の雑菌が付着したり…。聞けば聞くほどおそろしいシャンプーの弊害は、いくつもあったのだ。

 そうと分かれば、すぐにでも“脱・シャンプー”に移行したいところ。本書で宇津木氏が勧める「水洗髪」のやり方は、いたってシンプルだ。まず、前提として私たちの皮脂は体温と同程度の34~35度あれば落ちるとされている。そこで、ちょうどその温度のぬるま水(湯ではない)で洗髪するのだ。熱すぎると頭皮や髪の乾燥につながるので、要注意。

 また、頭皮は指の腹を使って軽くなでるように洗うのがベストだ。最近はシリコン製のスカルプブラシなども売られているが、頭皮を傷つける恐れがあるため、じつは危険。「これで根こそぎ皮脂の汚れを取り除けば、薄毛が改善する」と信じてコツコツ実践している人もいるようだが、思いきってやめてみた方がいいかもしれない。

 “脱・シャンプー”を始めると、最初のうちはベタつきや多少のかゆみが気になることがあるという。しかし、これらは数週間~1カ月程度すると、皮脂腺が小さくなり、皮脂の分泌量が減るため、自然と改善されるそうだ。また本書では、髪の長い女性でも実践できるよう、体験者の声をもとにした水洗髪のコツも紹介している。

 清潔で健康な髪を守るために一生懸命シャンプーをしていたはずが、トラブルの原因になっていたとはショックだが…、それでも騙されたと思って“脱・シャンプー”に挑戦してみると、これまでの価値観が変わるかもしれない!?

取材・文=池田香織(verb)