便所飯するくらいなら…、おひとりさまも悪くない!

暮らし

公開日:2013/9/23

 最近、ひとりで食事している姿を見られるのが恥ずかしいからと、トイレで食事をする若者が増えているという。住宅設備機器のネット通販専門店・サンリフレホールディングスの行ったアンケートによると、なんと20代の5人に1人は便所飯をしたことがあるというのだ。でも、便所飯をするくらいなら、いっそおひとりさまを満喫する方法を身につけた方がいいのではないだろうか。そこで、アラサー女性がひとり○○を堪能する『yeah! おひとりさま』(新久千映/朝日新聞出版)から、おひとりさまの楽しみ方を紹介してみよう。

■ひとり焼肉
 まずは、なかなかハードルが高そうなひとり焼肉。たしかに、初めは入り口付近にいる女子高生に「あのおばさんひとり焼肉~?」と思われているのではないかとびくびくし、電話片手に待ち合わせを装いながら店に入って行く作者。それに、店員がどこに通すか一瞬相談したり、車で来ているかどうかの確認を忘れてあとから聞いてきたりするので「きっと距離感がつかめないのだわ」ともやもやした気分になる。でも、ひとりなら焼きがいまいちでも誰にも気兼ねなくもう一度網に戻せるし、何をいつ網に置いたかもわかっているので、自分のペースで楽しめる。ごはんと黒ウーロンハイという「人によってははずかしい」変な頼み方だってできるので、帰るころには周りの目にも慣れて満足して帰っていける。値段もワリカンするのと変わらないらしいので、気軽に好きなものを好きなだけ食べたいときにはひとりの方がいいのかも。

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■ひとり花見
 また、みんなでワイワイやるものだと思っている花見だって、ひとりでも十分楽しめるのだ。自分だけならひとり分のスペースさえあればいいので、飲み物と食べ物だけ持って花壇にでも腰かければいい。周りのお祭り騒ぎも「加わるより客観的に楽しむのがよい」そう。さらに、車でお花見に向かうときでも、なかなか進まないので車の中で菓子パンを食べながらひとり花見できる。「実際このほうが桜もよく見えるし」と思わずクスクス笑いが漏れちゃうくらい桜をひとり占めして堪能できるし、満足したら別に頂上の花見スポットまでいかなくても折り返すことができる。その気楽さは、ひとりでしかできないことだろう。

■ひとり旅行
 そして、作者はひとり旅行も満喫している。予定を決めるのも自分次第。旅行プランも決めなくていいし、ひとりなら自由気ままに思いつきで目についた場所に行けばいい。宮島に行ったときも、水族館ではペンギンのエサやりに「大人ひとりで嬉しげに立候補」してイベントを満喫。旅先だしひとりなので周りのことなんか気にしなくていいし、普段なかなかできない貴重な体験をすることができる。それに、他のおひとり女子に写真を撮ってもらって交流したり、旅先での出会いもたくさんある。

 ひとりは恥ずかしい、辛いと思っている人がいるようだが、おひとりさまにはおひとりさまの良さや楽しみ方がある。便所飯がバレることに比べたら、おひとりさまを楽しむことなんて全然怖くない!

文=小里樹