八百長ではない!? 松井珠理奈がじゃんけんに強い理由

科学

更新日:2013/9/30

 AKB48グループ恒例のじゃんけん大会で、見事、センターの座を射止めた松井珠理奈。「パー」だけで優勝を掴んだことや、秋元康が珠理奈を「10年に1人の逸材」と評価してきた経緯から、昨年の島崎遥香同様、今年も「八百長疑惑」が吹き出している。

 じゃんけんというと、技術や努力が通用しない勝負。にもかかわらず、AKBの運営側の“推しメン”と思われる人物が優勝してしまうため八百長を疑う人々が出てくるのだろうが、実は、成功する人というのは「じゃんけんに強い」ものなのだという。

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 そのことに言及しているのが、『成功する人は、なぜジャンケンが強いのか』(西田一見/青春出版社)という本。“メンタルトレーナー&目標達成ナビゲーター”という肩書きを持つ著者によると、経営者やトップアスリート、芸能人などの中でも成功者と呼ばれる人たちは、共通点として「ジャンケンに強い」そう。そして、じゃんけんに強い人というのは、「絶対に自分が勝つ」と信じ切っている人なのだという。

 しかし「必ず勝つ」という強い気持ちを持つことこそ、もっとも難しい点。いくら信じ込もうとしても、心のどこかで「とはいえ、無理かも」と気弱になるものだ。だが、ここでも成功者には違いがある。それは「脳の記憶のネットワーク」だ。

 たとえば、脳というのは物事に関するデータだけではなく、感情も一緒に記憶するもの。そのため、仕事で成功してきた人の脳の中には「実践的なプラスの情報」がたくさんある上、成功したときのうれしさという「プラスの感情」も残っているという。いわば成功者の脳には「仕事=快」と判断する記憶のネットワークが作り上げられているわけだ。逆に、仕事で失敗してきた人はマイナスの情報と感情が残っており、「仕事=不快」と判断する記憶のネットワークが脳にある。……そう考えると、SKE48の第1期オーディションで秋元康に「ダイヤモンドの原石を見つけた」と言わしめ、無名のSKEメンバーにも関わらずAKBのシングル『大声ダイヤモンド』のジャケットに単独で抜擢、それがAKBのブレイクに繋がるなど、数々の“成功”を果たしてきた珠理奈の脳には、もともと勝ちに繋がるプラス思考が染みついているのかもしれない。

 ただ、こうしたプラス思考の頭が手に入ればうまくいく……というものでもないらしい。ポイントは「苦労を楽しむ」という点。夢や目標を達成する過程には、当然ながら努力が必要。成功する人というのは、与えられた仕事でも自分なりに目標や楽しみを見つけ、いつもワクワクしながら取り組み、その努力には限界がない。その結果、成功をものにするのだという。そういう意味でも、たしかに珠理奈は努力家として知られる人物。年上にも忌憚なく意見をぶつけ、AKBグループでも随一といわれるダンスパフォーマンスを率先してつくってきた。成功者の条件を、ここでも珠理奈は持っているといえるだろう。

 「(じゃんけん大会で)勝ち進んだメンバーたちは、間違いなく、勝とうという気持ちが人一倍強く、とても前向きで、チャレンジ精神にあふれている女性たちであったに違いありません」と綴っている本書。著者いわく、「ジャンケンにおいてテクニック上の必勝法などありません。勝とうという意志、勝てるという自信こそが、すべてです」。──小学6年からSKEのセンターとなり、目立つがゆえにアンチファンも数多い珠理奈だが、それでも強い意志で優勝を手にした今回のじゃんけん大会。単独初センターを勝ち取ったこの結果が、彼女のさらなる飛躍になることを楽しみにしたいものだ。