スマホでゲームはもう古い! 話題沸騰中のテーブルゲームがマンガに!

マンガ

更新日:2013/10/2

 村人と、村人に化けた狼(=人狼)とに別れてプレイするテーブルゲーム「人狼」。テレビでも、この人狼のプレイ模様がバラエティ番組として放送されるなど、世間にも幅広く浸透してきている。さらに、人狼合コンなるものまであるよう。スマホゲーム疲れもあってか、最近では人狼をはじめとするテーブルゲームが人気になっているのだ。

 そんなテーブルゲームの魅力を堪能できるのが、マンガ『放課後さいころ倶楽部』(中道裕大/小学館)。引っ込み思案な女子高生の美姫と京都に引っ越してきたばかりの綾。彼女たちのクラスの委員長で、アナログゲームの専門店でバイトしている翠。そんな3人の女子高生がさまざまなテーブルゲームで遊び尽くすのだが、一体どんなテーブルゲームが登場するのだろう?

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■初心者におすすめ「ごきぶりポーカー」
 日本でテーブルゲームと聞いて思い浮かべるのは、せいぜいトランプやすごろく、UNO、人生ゲームぐらいのもの。しかし、世界にはもっとおもしろいものがたくさんあるのだ。まず、初心者にオススメだという「ごきぶりポーカー」。これは、相手を騙して8種類ある害虫のカードを押し付けあうというゲーム。ハッタリをかましたり嘘を見破ったりしながらプレイしていくのだが、明るく元気だけどゲームの勘はイマイチ。嘘をついたり人を騙したりできない綾は、このゲームでかなり苦戦する。逆に、人の顔色を伺うのが得意な美姫にとってはかなり向いていたよう。また、この回では綾に一目ぼれしたクラスメイトの田上も一緒にプレイするのだが、「パスしていい奴を演出」しようとしたり、自分も負けないようにしながら彼女を庇おうとしたりといろんな思惑を巡らせる。ごきぶりポーカーで強くなれば嘘をついたり見抜くのがうまくなるだけじゃなく、もしかしたら相手の恋心や気遣いだって見抜けるようになるかも!?

■シンプルだが頭を使う「ハゲタカのえじき」
 そして、テーブルゲーム王国であるドイツで現在のテーブルゲームの基礎を作ったとも言われるドイツゲーム界の神様アレックス・ランドルフ。彼が作った「ハゲタカのえじき」も、シンプルだが頭を使うゲームだ。まず、プレイヤーは1から15までの数字が書かれた15枚のカードをそれぞれ持つ。それを使って、山札にある-5から10までの得点カードを取り合うゲームなのだが、プラスのカードの場合は手札から1番大きな数字のカードを出した人がゲットでき、逆にマイナスのカードは1番小さい数字を出した人に渡る。ただし、他の人と同じ数字を出してバッティングしてしまったら、たとえ1番大きい数字のカードを出していても得点カードはゲットできないのだ。ルールは簡単だが、いろんなことを考えながらプレイしなければならないし必勝法もないので、ハマるとたまらない。作中では、論理的な考えでゲームをプレイする翠と直感タイプの綾のカードがことごとくバッティングしてしまうのだが、思考が似ている人と一緒にプレイするとなかなか勝てないので難しいよう。でも、バッティングするということはそれだけ気が合うということでもあるのでちょっとした相性診断にもなるかもしれない。

 他にも、追いかけてくるねこから逃げながら、4隅とゴールのチーズをゲットしていくという「ねことねずみの大レース」や他の人が自分の色の絨毯を踏んでお金を支払ってくれるようにボードに絨毯を敷き詰めていく「マラケシュ」など、見たこともないゲームがたくさん登場する。そんなゲームを楽しそうにプレイしながら仲良くなっていく3人を見ていると、ついついボードゲームに手を出してしまいたくなること間違いなし、だろう。

文=小里樹