マンガ家を知るにはコレ! マンガ編集者が選ぶマンガ家マンガランキング

マンガ

公開日:2013/10/5

 ここ数年、マンガ家を主人公にした作品、“マンガ家マンガ”が増えている。マンガ家を目指す人はもちろん、そうじゃない人も、マンガ家さん達のリアルを知ることで、マンガを読むのがもっと面白くなるはず。そこで、今回はイースト・プレスでマンガ編集者として活躍中の齋藤和佳さんに“マンガ編集者が選ぶマンガ家マンガ”を紹介してもらった。

【1位】『ブラック・ジャック創作秘話 ~手塚治虫の仕事場から~』(1~4巻) 宮﨑克/原作 吉本浩二/漫画 少年チャンピオンCエクストラ 各680円
「マンガの神様」と称される手塚治虫の代表作『ブラック・ジャック』が制作された当時の様子を、関係者の証言に基づいてマンガ化。手塚治虫の壮絶な仕事ぶりに驚かされる。

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【2位】『まんが道』(全14巻) 藤子不二雄Ⓐ 中公文庫コミック版 720~800円
主人公のモデルは藤子不二雄Ⓐ自身。マンガ家を夢見る2人の少年の成長を描く、実話がベースの青春ストーリー。有名マンガ家が実名で登場し、マンガ創世記の記録としても貴重。

【3位】『G戦場ヘヴンズドア』(全3巻) 日本橋ヨヲコ 小学館IKKIC 各590円
マンガ家である父に反抗する高校生・堺田と、同級生でマンガだけが心の拠り所の鉄男が、マンガを作りあげようと奮闘。戦友ともいえる関係を築きあげていく熱血マンガ。

【4位】『かくかくしかじか』(1~2巻) 東村アキコ 集英社愛蔵版C 各780円
人気マンガ家・東村アキコの自伝マンガ。美大合格を目指すなか、地元の絵画教室で出会った恩師との思い出を軸に物語が進み、作者が味わった挫折や苦悩も切なく描かれる。

【5位】『猫なんかよんでもこない。』(1~2巻) 杉作 実業之日本社 各945円
猫マンガ『クロ號』の作者が、マンガ家としてデビューするまでを2匹の猫が見ていた……。作者と猫たちとの思い出が描かれた猫マンガながら、マンガ家マンガとしても読める。

【6位】『エデンで会おう』 惣領冬実 小学館文庫コミック版 680円
数々のヒット作を持つマンガ家・惣領冬実の少女時代を描いた自伝的作品。美大の附属高校で青春を送る主人公の挫折や葛藤が描かれる。単行本には表題作のほかに3本の短編が。

【7位】『アオイホノオ』(1~10巻) 島本和彦 小学館ゲッサン少年サンデーC 540~580円
『燃えよペン』など、熱血マンガ家マンガの著者・島本和彦が、学生時代のエピソードを描いた作品。懐かしのマンガや、若かりし日の庵野秀明らが実名で登場する。

【8位】「楽屋裏」シリーズ 魔神ぐり子 一迅社ZERO-SUMC 各680円
締め切りを守らないマンガ家とドSな編集者のバトルを描くギャグマンガ。赤裸々かつコミカルなエピソードの連続に、マンガ作りの裏側を知る関係者たちの間でも愛されている。

【9位】『バクマン。』(全20巻) 大場つぐみ/原作 小畑 健/漫画 集英社ジャンプC 各420円
絵が得意な真城最高と、文才のある高木秋人がコンビを結成しマンガ創作に没頭。近年の人気マンガの傾向分析や、創作のための手法解説なども物語の中で描かれて話題を呼んだ作品。

【10位】『こんな私がマンガ家に!?』 青沼貴子 イースト・プレス 1050円
『ペルシャがすき!』や、コミックエッセイ『ママはぽよぽよザウルスがお好き』の青沼貴子の自伝作。ランキングの選者・齋藤さんが編集を担当。いまだから明かせる裏話も。

取材・文(ランキング部分)=澤井 一
(ダ・ヴィンチ11月号 「その道のプロに聞く! ダ・ヴィンチなんでもランキング」より)