人はやっぱり見た目が大事!? ルックスが人に与える影響とは…?

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更新日:2017/4/17

 「人を見た目で判断してはならない」と学校では教わった。でも、美人やイケメンがもてはやされているのは明らか。「美人はまけるよ!」なんて大きく張り出した八百屋さんを見かけたり(実際どうなのかはわからないが…)、ルックスの良し悪しで得をしたり、損をしたりってやっぱりあるように思う。だけど、こればっかりは親からもらったものだから、どうしようもない。泣き寝入りするしかないのだろうか?

 多くの人が理不尽を感じていると思われるこの問題に挑んでいるのが、劇作家・演出家の竹内一郎氏。著書『やっぱり見た目が9割』(新潮社)によると、人の第一印象は0.5秒で決まるという。私たちは直感的に、「この人は優しそう」「信用できる」と判断しているそうだ。言われてみれば確かにそうかも…。実際、野生動物としては大事なことだという。なぜなら、目の前に現れた人間が、敵か味方かを一瞬で見抜かなければ、自分の命が危ないから。生きていくためには必要な能力なのだ。それならやっぱり、よりよいルックスを持った人が得ということになりそう…。

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 ところが、どうやら必ずしもそうではないらしい。氏が監修した番組で、複数の顔をCGで合成して「平均化」した顔を作るという企画があったそうだ。そこで、売れっ子アイドルの平均顔を作ってみたところ、次代アイドルともいうべきかわいい顔ができた。スタジオでは、芸人たちが「かわいい、かわいい」と称賛の嵐。そこでさらに、その顔に似ているアイドルの卵を探し出し、サプライズでスタジオに呼んだそう。颯爽と現れた次世代アイドルの顔を見て、司会者たちの顔は引きつり、スタジオには寒い空気が流れたという。顔こそかわいいけれど、華がなかったのだ。

 華、つまりよく言われるオーラのこと。このオーラについて氏が分析するところによると、これって実は受け手側の高揚感だという。つまり、「あのスターが」「あの大選手が」「あの大作家が」目の前にいる、それだけで気分がアガって相手を高く評価してしまいやすいらしい。

 では、「あの」がつくような有名人ならまだしも、私たち一般人がオーラをまとうことは可能なのだろうか。そこはご安心あれ。その人ごとにオーラを出しやすいとされる特徴があるという。例えば、ある人気美人キャスターは「テレビ映えする顔」と言われていたが、それは「顔が大きいから、画面でみるくらいがちょうどいい感じ」ということを意味していた。意識する、しないに関わらず、姿、声、動きなど、普通とは違う特徴を持っていると、相手に大きなインパクトを与え、オーラをまといやすくなるのだという。顔が整った美人、イケメンである人が、必ずしも得をするわけではない。自分の特徴を堂々と見せることが、相手をハッとさせ、魅力的に見せることにつながるよう。

 ルックスに自信がないという方、もしかして自信のない部分を隠しているから、華が消えてしまっているのかも? 人との違いを堂々と見せることが、相手にはよい印象を与えることにつながりそうだ。

文=佐藤来未(Office Ti+)