なぜかダサい写真しか撮れない“カメラ音痴”を克服する方法

暮らし

公開日:2013/12/6

 カメラ付きケータイの進歩で、いまや写真で日常の記録を残すことは当たり前の“一億総写真家”の時代。プロ顔負けの1枚をSNSなどでアップしている人も目に付くが、一方で「どうにもダサい写真しか撮れない……」と苦慮している人も多いはずだ。

 そんな悩めるカメラ音痴さんの強い味方となるのが、11月に発売された『すぐにうまくなる いいね! と言われる 写真の撮り方レシピ』(朝日新聞出版)。この本は、料理のレシピ集ならぬ“写真のレシピ集”。雰囲気たっぷりの街スナップや風景写真を多数掲載し、その撮り方を細かく解説しているのだ。ダサ写真を卒業したい人のために、今回は本書からカメラの基本とポイントを紹介しよう。

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 まず、基本となるのがカメラの選び方。写真を上手に撮りたい人には、やはりスマホカメラよりもデジカメがオススメ。そして、キットレンズのほかにも「標準50ミリF1.8と10ミリ前後のマクロレンズ」を揃えるのがベター。「標準50ミリF1.8」のレンズがあれば“滑らかで美しいボケ味”が楽しめ、「100ミリ前後のマクロレンズ」があれば“草花やアクセサリーをかわいらしくクローズアップ”できるのだ。この2本があるだけで、きっと同じものを撮っても、ぐっとこなれた写真になるはずだ。

 また、カメラ音痴さんが陥りがちなのが、「すべてカメラにお任せのフルオート」の罠。フルオートは便利な機能だが、撮影者の気持ちまではカメラに伝わらない。まずは「絞り優先オート(Aモード)」に設定してみよう。

 で、ここからが本番! たとえば、人に自慢したい“おいしそうな料理写真”はどう撮ればいいのか。ポイントは“主役以外はボカす”こと。背景をボカすには、光が通る穴の大きさを大きくすればいいのだ。これを「絞りを開ける」と言うのだが、作業としてはレンズの絞り値(F値)の数字を小さくすればOK。ちなみに、ボケさせるにはもうひとつ、レンズの焦点距離も重要。焦点距離が長いレンズ(望遠レンズ)ほどボケは大きくなるが、キットレンズでも望遠側に設定し絞り値を「絞り開放」にすれば背景がフワリと大きくボケるはずだ。さらに、食事をアップで撮りたいときは、「皿や料理の一部をフレームアウト」させれば、かなり“それっぽい”写真になるので覚えておこう。

 あと、忘れてはいけないのが、料理写真の場合、皿の影が強く出ることを避けるためにも「窓からの柔らかい自然光」で撮ること。「できれば、薄手のカーテン越しの拡散した光線が理想」とのことなので、たとえ夕食の写真が撮りたくても、陽の明るいうちにつくってしまおう。本末転倒? いや、これもカメラ音痴を克服するためである。もちろん、実物よりおいしそうに見せるために、プラス側への露出補正も忘れずに!

 料理写真を一例にしたが、このほかにも、生き生きとした子どものスナップの撮り方や、アートフィルターで非日常的な表現をする方法など、写真をランクアップさせるためのコツが盛りだくさん。ぜひ本書で“写真リア充”を目指してほしい。