【うまい店の選び方】“避けるべき店”に共通する「3大禁句」とは?

暮らし

公開日:2013/12/26

せっかく身銭をきって外食するなら、うまい店に行きたい。

初デートで美味しい店に連れていけば確実に好印象を持ってもらえる。うまい店を知っている仕事人は、“できるヤツ”だと周囲からの信頼も厚い。そう、美味しくて楽しい食事は、幸せをつくるのだ。

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 では「うまい店」や「美味しい食事」に共通する法則や出会う方法というのはあるのだろうか? そのヒントが『うまい店の選び方 魔法のルール39 人気グルメ情報番組プロデューサー 秘密のノート』(本郷義浩/角川書店)には詳しく書かれている。

 著者は、関西で毎週月曜のゴールデンタイムに放送されている人気グルメ情報番組「水野真紀の魔法のレストランR」のプロデューサー・本郷義浩氏。

 プロフィールには、番組で取材した店は1万軒以上、プライベートでの食べ歩きも1万軒以上とあり、公私ともに食の道に精通しているようだ。路地裏の赤ちょうちんから、ミシュランガイドに載る人気店、一見さんお断りの料亭など、全国のありとあらゆる場所で食事をしてきた著者が語る“本当にうまい店”の選び方。長年の食べ歩きの経験から、行ってはいけない店の特徴、美味しい店に共通する法則、居酒屋でチェックすべきポイントなど、39の法則が具体例とともに数多く語られている。

著者が掲げる“避けるべき店”に共通しているのは、例えば以下である。
●「こだわり」「旬」「伝統」のフレーズを使っている
●最大級表現に「究極」「厳選」「絶品」を使っている
●玄関にゴミ箱を置いている
●店頭に写真を張り出すなど、店頭宣伝が過剰

また、うまい店の条件として、
●水のおかわりをください、と客に言わせない
●冬は熱々、夏は冷たいおしぼりが出る 
●若いスタッフの目がいきいきしている
などをあげている。

 自分がよく利用する店、あの人気居酒屋やチェーン店、旅館の食事など、読みながら「ふむふむ」「あ~やっぱり!」とイメージしながら読むことができる。美味しいと思う店の様子を思い出したり、まずい店での記憶をたどったり、その過程も楽しめる。

 ほかにも、「居酒屋では厚揚げを頼む」「枝豆はさやが切ってあるかどうかを見る」などの着眼ポイントや、SNSを利用した美味しい店の情報収集の仕方、食べログやぐるなびなどの利用法、店先だけで「うまい店」を見抜く方法など、魔法のルールがてんこ盛り。わが身に落とし込んで読むことができる実用的な1冊である。新年会などの幹事役におすすめだ。

 食事をするわたしたちにとってはもちろんだが、店側にも実に参考になる1冊ではないだろうか。読み終えたあと、人との食事の時間がかけがえのないものに感じるようになるはずだ。そして、食事への感謝の気持ち、一食一食を大切に食べることやのすばらしさをじんわりと教えてくれる本でもある。

文=鈴木有子