「あまちゃん」でブレイク! 足立梨花が選ぶ、2013年ベスト小説とは

芸能

更新日:2018/12/27

 もはや年末の恒例行事、本とコミックの情報誌『ダ・ヴィンチ』が主催する本好きたちの総決算「BOOK OF THE YEAR」。ダ・ヴィンチ読者、書店員、文筆家など、本好き4619名が選ぶランキングが発表する同特集では、今年『あまちゃん』で注目を浴びた女優・足立梨花に今年印象に残った本についてインタビューを行っている。

 人気コミックのドラマ版『大東京トイボックス』でドラマ初主演に抜擢されるなど、女優・足立梨花が、いまアツい。ドラマ、バラエティ、CMなどで幅広く活躍した2013年だったが、なかでもドラマ『あまちゃん』は彼女にとって大きな転機になった。

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「『あまちゃん』への出演で、いろいろな仕事をさせていただけるようになりました。“あまちゃん効果”は大きくて、本当にうれしいです!」

 足立が演じたのは、アイドルグループ「アメ横女学園」のセンター・有馬めぐ。通称、「マメりん」。主人公の天野アキ(能年玲奈)のライバル的存在の、負けず嫌いな「イヤなオンナ」だ。自分自身とは真逆ともいえる役を演じ切ったことで、これまで以上に女優としての自信がみなぎったように感じられる。

「まるっきり自分とちがうタイプの役をきちんと演じられたのは、少しは自分が成長したからじゃないかなと思っています。役を通して、それまでの私とちがうイメージを皆さんに伝えられたことが、役者としてすごく楽しくて、とてもやりがいを感じました」

 小さい頃から本が好きで、特に自分で想像しながら読めるミステリー系が大好きだったという足立。オススメの一冊に選んだ『天空高事件 放課後探偵とサツジン連鎖』との運命的な出会いは、タイトルと表紙に惹かれた衝動買いだった。

「撮影の待ち時間に、本屋さんをブラブラと見て回っていたときに、小説コーナーで目に留まったのがこの本だったんです。インスピレーションを感じました(笑)。自分でも不思議なくらい、急に惹かれて。それで読んでみたら、すごく面白かったんです」

 私立天空高校に通う白鷹黒彦は、ごく平凡な高校2年生。しかし突然、学校で起きた飛び降り自殺の真相を探ることに。探偵部の奇妙な面々と共に事件を調べるうちに、黒彦たちはおぞましい殺人の連鎖に巻き込まれてゆく。

「謎解きが面白くて、最後のどんでん返しも衝撃的。『まさか!? だまされた!』と思いました。それに、けっこうシリアスなシーンが多いのかと思いきや、夜の学校を調査するシーンでは、登場人物の“ぱんつ”が部屋の鏡に映って見えちゃったり。『こんなところで、急に笑いを放り込むの!?』という意外性も面白かったです。もしドラマ化されるなら、私は探偵部部長の姫子を演じたいですね」

 本を読むときは、物語にどっぷりと入り込むほうだという。

「集中して、一気に読みたいんです。だから、短い移動時間に小説をちょっと読むということはできなくて。家で、無音にして、集中して読みます。最近は、読書は台本を読むときにも役立つなと考えています。台本も、自分で想像して演じなきゃいけないところが多いので、読解力やニュアンスを読み取る力を身につけたいな、と。もっともっと演技に対して真剣に取り組むためにも、これからもたくさんの本を読んでいきたいです!」

構成・取材・文=あつしな・るせ/ダ・ヴィンチ1月号「ブック・オブ・ザ・イヤー2013」特集