「Sorry!」で、ネイティブがムッ!? 日本人が「使いすぎる」英語表現って?

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更新日:2014/1/28

 「ありがとう」を英語でいうと? じゃあ、「ごめんなさい」は? 「どういたしまして」は? そりゃ当然、「Thank you very much.」に「I‘m sorry.」、「You‘re welcome.」でしょ!

 確かに、中学校でそう習った覚えがある。しかし、英語のテストでマルがついていた表現を使うと、ネイティブに意図が伝わらないどころか、彼らを不愉快にさせてしまうことすらあるとご存じだろうか?

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 …というのは、デイビッド・セイン『日本人が「使いすぎる」英語』(PHP研究所)の受け売りだが、我ら日本人の知りすぎているフレーズが、まさかのNGワードになりうるとは衝撃! 本書では、日本で英語を教え続けて25年の著者が、200にも及ぶ“定番フレーズ”がネイティブにどのように受け取られるか、どう言い換えればいいかを解説している。具体例を見てみよう。

●Thank you very much.
繰り返し過ぎると「ホントかよ?」と思われる。が、「Thank you so much.」と「very」を「so」に変えるだけで、なんとなく気持ちがこもっているイメージになるとか。「誠にありがとうございます」より「ホントにありがとう~」って感じでしょうか。

●Sorry!
「Sorry.」は、親しい相手に「おっと、ごめん」ぐらいのニュアンスで使うのだそう。迷惑をかけるなどしてお詫びをする場合は、「terribly」をつけて「I‘m terribly sorry.」と言うと気持ちが伝わる。「Thank you」のように、「I‘m so sorry.」とするのもよいという。

●You’re welcome.
これがスッと出てきたら、けっこう胸を張りたいものだが、残念ながら「当たり前のことです」という素っ気ない雰囲気になるらしい。「My pleasure.」(よろこんで)、「Sure, no problem.」(なんてことないです)への言いかえがオススメ。

●No, thank you.
「ありがとう、でも大丈夫」と伝えているつもりが、「けっこうだ!」と冷たくあしらっている風に聞こえることも。「Thanks, but no thanks.」とすると丁寧かつフレンドリーに、「Thanks, but I’ll pass this time.」とすると「ありがとう、でも今回はやめておきます」とソフトに断る表現になる。

●Don’t mind.
日本語でいう「ドンマ~イ」的な使い方ではなく、「かまわないけど?」とも受け取られがちな表現。「気にしないで」と言いたいときは、「It’s no biggie.」や「Don’t sweat it.」を。ついでに付け加えると、そもそも「ドンマイ」は和製英語なんだとか。

●That’s enough.
レストランで「デザートは?」と聞かれた場合などに使いがちな定番ワード。「もう十分ですよ~」…とは伝わっておらず、「もうたくさんだ!」とうんざりしているようにも取られかねない。「I’m all right, thanks.」と言い換えると、自分が満ち足りている状態を表すことができる。

●What’s wrong?
「どうしたの?」「どうかしたんですか?」と気遣っているように見えて、「何が気に入らないの?」と聞こえてしまう地雷表現。「Is everything okay?」とするとよい。相手が深刻そうに悩んでいるムードであれば、「Would you like to talk about something?」と言うのがベストだそう。

 などなど、私たちが親しんだ表現が、「基本会話」「海外旅行」「日本国内」「ビジネス」とシーン別に並んでいる本書。「俺の中高時代はいったい…」などと嘆かず、次の一歩に役立ててみては? デイビッド・セインさんも「“使いすぎる”は“使わない”よりまし」と話しているぐらいですしね!

文=有馬ゆえ