「まじかるー」が超トラウマになる!? 斬新&グロかわ『魔法少女・オブ・ジ・エンド』が面白い!

マンガ

更新日:2014/3/25

 魔法少女といえば、『魔法少女リリカルなのは』や『魔法少女まどか☆マギカ』など、可愛い女の子の変身モノを思い浮かべる。だがしかし、このマンガ『魔法少女・オブ・ジ・エンド』(佐藤健太郎/秋田書店)は違う。各巻の表紙で強烈な個性を放っている不気味な少女たち。彼女たちこそが魔法少女なのだ。そんなこの作品、「面白い!」「ただの萌え漫画かと思ったら全然違った!」「グロカワいいよ、グロカワ!」など、反響が徐々に大きくなってきている。そこで、一体どんな内容なのか実際に読んでみた。

■あらすじ
ある日突然、非日常は始まった――。
舞台は東京。とある高校に通っている主人公「児上貴衣」は、授業中のテストの時間、何気なく校庭の方を見た。するとそこには、“ゲジ先”と呼ばれている熱血先生と1人の少女がいた。 そして先生は、少女に、頭を爆破された。 全てはここから始まる。ひたすら「まじかるー」と言いながら人間を爆破する、謎の“魔法少女”と呼ばれる生き物。 魔法少女に爆破された人間は、同じ魔法少女と化して人を襲う。必死で逃げる主人公たちは結託し、いろいろありながらも助けあっているように思えたが…黒幕は、意外なところに潜んでいた。彼らは、魔法少女に打ち勝つことができるのか!? 日本は一体、どうなってしまうのか!?

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■主要キャラ紹介
・児上貴衣(こがみきい)
主人公。何となく日々を過ごす、何もない普通の日常を望む高校1年生の男子。
・福本つくね(ふくもとつくね)
小柄な高校1年生の女子。児上の幼馴染かつクラスメイトで、いじめられっ子。
・鞘野 楓(さやのかえで)
ロングヘアでヘアピンをつけている、高校1年生の女子。昔はいい子だったらしいが、みきと共につくねをいじめている。
・大月みき(おおつきみき)
シニヨンヘアの高校1年の女子。楓の親友。
・半沢夜華(はんざわよるか)
黒髪ツインテールで巨乳の少女。姉御肌でしっかり者。
・芥倫太郎(あくたりんたろう)
警察官。通称「ポリ公」。好色であり、魔法少女の襲来による秩序の崩壊に便乗し、好き放題しようと企てる変態。

■見どころ
その1:魔法少女
やはりこの作品のポイントは、何といっても魔法少女だ。この本を読むと、「まじかるー」というコミカルなはずの単語が、死を知らせる合図にしか思えなくなる。恐ろしいなんてレベルじゃない。ステッキを振り回しながら、次々に人間を惨殺していく魔法少女たち。しかし、おぞましい敵キャラであるはずのこの魔法少女、一部からは絶大な支持を得ている。グロカワ好きにはたまらないのだそうで、中にはコスプレをするという人も。

その2:キャラクターの濃さ
ロリ、巨乳、ギャルから変態というよりもはやキチガイまで、とにかく個性的なキャラクターが多い。また、主要キャラだけでなく、サブキャラも魅力的。そしていろんなところで想像を裏切ってくれる登場人物たちに、ストーリーは思わぬ方向に…!? 3巻4巻辺りまで読むと、思わずもう一度1巻から読み直したくなる。

その3:テンポ良く進んでいく絶望
中だるみを一切感じさせないテンポの良さ、そして衝撃的な展開で、ついつい読み進めてしまうこの作品。仲間が次々に殺され、話していた次のシーンではもう首がなかったり、半身が吹っ飛んでいたりする。勢いよく進んでいく絶望は留まるところを知らない。一体、どこに向かっていくのだろうか…。

 あまりにも唐突に訪れる残虐な展開に、思わず目を逸らしたくなる場面も。魔法少女がこんなに不気味で気持ち悪いなんて聞いてない! どうしてこうなった!! しかし「そうくるか!」というような予想外の展開が多く、先へ先へと進みたくなる謎の中毒性を持っている。そして「まじかるー」が頭から離れない。今後の展開も非常に気になる、今大注目の作品だ。ただの萌えマンガにはもう飽きた、衝撃的なマンガと出会いたい、という人はぜひぜひこの機会に読んでみてほしい。

文=月乃雫