女子はトークが快楽? 男が女の話を聞くべき理由とそのコツとは?

恋愛・結婚

公開日:2014/4/6

 唐突だが、あなたは女性の「月経」をどんなものだとお考えだろうか。「月に一度の憂鬱な日々」? 「女性が妊娠するために準備をする月に一度のサイクル」? それとも、「男が中に出しても大丈夫な日」…? 

 実は、男性の多くは女性の月経ことを「女の子が月に1回お腹痛くなる日」ぐらいに認識しているという。中には、まさかの「中に出しても大丈夫な日」と考えている人も少なからずいるらしいのだ。

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 女からするとあまりに衝撃的、男性からすると「違ったの?」と首をひねるかもしれない事実は、『二軍男子が恋バナはじめました。』(桃山商事/原書房)から得た知識だ。著者の桃山商事は、アラサー男子数名のユニット。本書では、彼らが過去10年以上にわたり500人以上の男女から収集した恋バナをもとに、失恋、恋愛、セックス、結婚などにまつわる数多くの男女のすれ違いについて(半ば自虐的にホンネで)ボーイズトークを繰り広げている。

 しかし、ちょっと待ってほしい。なぜ彼らは女子の話を聞き続けるのだろうか? だって、おかしい。女からすると「女性から恋バナを聞く男性」というのは、かなり特異に見えるからだ。

「確かに、僕らも男の人たちから“よく女の話にずっと耐えられるね”なんて、しばしば言われます。そこには何というか、“女性の話はつまらない”という前提がありますよね。でも、とにかく言いたいのは、女の人の話は面白い! 学ぶべき点もたくさんある!!!!」

 と、のっけからヒートアップするのは、桃山商事の代表を務める清田隆之さん。では、女の話を男性が聞くメリットって?

「僕自身がそうだったんですけど…“女性は怖くない”ってことに気づけます。怖くもないし、別の人間でもないし、裏で男の悪口ばっかり言ってるわけでもないし、女性についてわからないことは聞けば教えてくれるし…」

 えっ、男って女をそんなふうに見てるの? と聞くと、清田代表は「女の人って、男にとってちょっと怖い生き物だと思うんですよ…」とさえぎる。そして、多くの男性が桃山商事に対して「我慢してくだらない女の話を聞いている」と考えるのは、男が“カッコつけで怖がりな生き物”だからだそうなのだ。

「女性の会話って、思いつきでポンポン話題が飛びがちといわれますが、ひとつひとつはどこかでリンクしていて、接点や共通点を軸に、行き先を決めず“今”をどんどんつないでいくという行為なんだと思います。一方の男って、“会話にはテーマやゴールがある”と思っている。だから、今この場で話している話題が何についてなのか、どこへ向かっているのか、明確じゃないと怖いんです。そして、これは男の最大の特徴だと思いますが、プライドが高いため自分の不安や恐怖を認められず、巧妙にレッテルの張り替えを行うわけです」

 すなわち、「女の話=(わからなくて不安なもの)=くだらない話」という方程式が成り立つ、と清田代表。しかし、女性の話は「くだらない」と切り捨てるにはあまりあるという。その理由の一つが、女性は男性にないある快楽を知っていることだとか。

「それは、感情を言語化するという快楽です。辛いときに“辛い”、うれしいときに“うれしい”と口にすることが純粋に気持ちいいと、僕は女性から学んだような気がします。同時に、女性は日常的に現在進行形で感情を言語化してコミュニケーションし合っているから、すごく“今”が豊か。男は“今は黙って耐え忍んでいれば、やがて幸せがやってくる”みたいな発想をしがちだけど、“未来”は“今”の連続ですからね」

 と、力説し続ける清田代表だが、かくいう彼もかつては「超情けないけど、女性の話をくだらないと思っていた男の1人」。最後に、十数年で身に着けた女性の話を聞くコツとは…。

「いいことを言わなきゃとか、理解していないと役に立たない男だと思われるとか、笑いを取らなきゃとか、そういった恐怖をすべて捨て去ることです! そして、わからなかったら即質問。わかったフリはゼッタイダメ! “なぜ?”と質問すれば、女性は言語表現が豊かなので、いろいろと教えてくれる。そうやって話をじっくり聞いてみると、女性たちのいろんな側面を知り、理解が立体的になっていくような気がします」

 「女性の話に耐性がなさ過ぎて勇気が出ないという方々は、自分へのジャブとしてこの本を…」と営業トークも忘れない清田代表。あなたもぜひ、本書をひっそりとひも解きながら、桃山商事の3人と女なるものに立ち向かってみてはいかがだろうか。

文=有馬ゆえ