夏バテしにくいカラダの5条件とは?

健康

更新日:2022/3/28

 夏といえば、イベント目白押しの季節。海やプール、花火やお祭り、そしてオタクの一大イベントであるコミックマーケット、通称“コミケ”。
コミケには毎年何十万人もの人が訪れ、会場は温度と湿度でまさに地獄。体調不良を訴える人や倒れる人が後を絶たない。水分やタオル、冷えピタなどの装備を万全にして挑むのは、常連の中ではもはや常識だが、できることなら暑さに負けない強い体を手に入れたい。

 そこで参考になりそうなのが、『ホントはコワイ夏バテ51の対策 夏に負けない身体をつくる』(福田千晶/日東書院本社)。夏バテで苦しんだ人の生活スタイルや行動が分かりやすく書かれており、日々の生活の中でできる夏バテ対策を知ることができる。今回は本書の中から、簡単にできる対策をご紹介しよう。

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 まず、どういった身体を作れば夏バテをしにくいのか。この本のP82に、夏バテしにくい身体の5つの条件は「体が冷えない」「水分やミネラルのバランスが良い」「胃腸が強い」「上手に汗をかける」「スタミナがある」とある。
では、どうすればこういった身体になれるのか。それには、以下のような方法が効果的だそうだ。

■クーラーを強くし続けない!(P18~P19など)
外から帰ったばかりは、暑くてついクーラーを強くしがち。しかし、そのまま冷やし続けると、“クーラー冷え”してしまう。落ち着いたら設定を見直そう。24度を下回る部屋に長時間いると、身体が冷えて胃腸の働きが弱くなり、パワーが不足して夏バテの原因になるのだとか。

■睡眠環境を整える。(P22~P25など)
ダメージの回復は睡眠中に行われるため、睡眠をしっかり取らないと疲れが溜まったままになる。エアコンや扇風機にタイマー設定してしまうと、途中で暑くなって目が覚めるなど、睡眠の質が低下してしまう。一定の温度・湿度を保つため、寝ている間も機器類が止まらないようにしよう。

■温度差対策、日よけ対策をしよう!(P44~P45、P53など)
夏は屋外と屋内、昼と夜と温度差が激しく、体力を奪われやすい。そんな中ずっと同じ服装でいると、自律神経がパニックを起こして身体機能の低下を招いてしまう。出かける時は、何か羽織れるものを持っていこう。
また、服の色にも拘りたい。身につけるものは光を反射する白っぽいもの、日傘は光を吸収する黒がオススメだそうだ。ちなみに、日傘があるのとないのでは、体感温度が10度以上も違うらしい。日中外に出かける時は、面倒くさがらずに日傘や帽子で直射日光を防ごう。

■水を飲んでも回復しない!(P60~P61など)
汗には、多くのミネラル分が含まれている。それを失った身体で水を多く摂取すると、血液が薄くなって身体がだるくなってしまう。また、内臓に負担がかかり、消化不良や胃炎の原因にも。水分補給には、ミネラルが豊富でノンカフェインの飲料をチョイスしよう。
中でも得にオススメなのは、“経口補水液”。湯ざましに蜂蜜、塩、レモン等の柑橘類を入れるだけで自分でも簡単に作れるので、たくさん汗をかいた時や体調を崩した時は積極的に利用しよう。薬局等でも購入できる。

■食生活はやっぱり大事!(P62~P71など)
疲労回復に効果的な栄養素の摂取は、夏バテ防止に必須と言える。ビタミンB1が豊富な鰻や豚肉、クエン酸や酢酸で乳酸をエネルギーに変えてくれるレモンやお酢や梅、消化を良くするネバネバ食材、身体のむくみをとってくれるカリウムの多い夏野菜などが代表に挙げられるようだ。本書には、美味しく夏バテを防止できるレシピも掲載されている。ぜひとも日々の食事に取り入れていこう。

■夏バテを和らげる生薬は?(P108)
生薬とは、天然に存在する薬効のある物質。生姜やミカンの皮、シナモンや紫蘇などが挙げられ、こうした食材を積極的に取り入れることで夏バテに負けない身体が作られていくそうだ。また、病院や漢方薬局、ドラッグストアで漢方薬を購入、活用するのも手だ。しかし漢方薬は薬なので、素人判断で不用意に飲まないようにしよう、とのこと。きちんとした知識のある人に処方してもらおう。

 このように、様々な工夫で夏バテしない身体を作っていくことができる。暑い夏を少しでも快適に楽しく過ごすためにも、常日頃から気を配って生活しよう。

文=月乃雫