「内田雄馬」声優インタビュー&撮り下ろしグラビア【声優図鑑】

アニメ

更新日:2015/7/9


これからの活躍が期待される声優に、声優を目指したきっかけや、初めてのお仕事、そしてプライベートなことまで、気になるあれこれについてインタビューを行い、さらに撮り下ろしのミニグラビアも交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。

第44回となる今回は、『ガンダムビルドファイターズトライ』や『血界戦線』など様々な作品に出演している声優・内田雄馬さんです。

――今日の撮影はどうでしたか?

内田:どんな感じになっているんでしょうか…。今日はかなりきれいにメイクをしていただいたので、帰りは大手を振って街を歩けると思っています(笑)。

――洋服はご自分でセレクトを?

内田:昨日からどんな服を着ようか悩んでいたのですが、自分らしいのが一番だと思って、結局いつもの感じで来ました(笑)。あまりファッションや顔に気を使うほうではなくて…。事務所用の写真を撮ったときは姉から、「こういうときはファンデーションを塗ったほうがいい」とアドバイスをもらいながら、メイクの大事さを教わりました。

――声優を目指したきっかけは?

内田:声優になりたいと思ったのは高校生のときですが、芝居に興味を持ったのは小学5~6年生でした。学芸会で経験した芝居が面白かったんです。でも、ドラマなどを見ていると身長がスラッとしてカッコいい人たちが活躍しているわけです。それを見て内田少年は、“この業界は無理だな”と小学生ながらに思い、一度芝居の道をあきらめました。でも、大学受験を前に、目的もなく大学へ進むのはイヤだなと思い、だったら自分がやりたいことをやりたい!と、母親に養成所のパンフレットを見せて、自分でバイトして通うからとお願いをして、本格的に芝居を始めました。


――声のお芝居にも興味が?

内田:アニメやゲームが好きで、特にゲームでカッコよくロボットを操ったりするのが憧れでした。声優という職業を知ったのは、中学生のころ、以前からずっと好きだった『サクラ大戦』の歌謡ショーに出演している声優の皆さんを見たときです。“この人たち、すごい! 歌もうまい、喋るのもうまい、いったいどういう人たちなんだろう?”と疑問にもち、声優ってスキルが高くてハイクオリティな人たちの集まりなんだ…と憧れました。あとは、先に養成所に通っていた姉の存在もありました。声優って職業的に不安定な部分もあると聞いていたので、僕は手堅くいくべきかな?とも思ったのですが、姉が好きな道を選んだことを羨ましいと思いまして、僕も挑戦したいなと。そう思うと、憧れだけではなく、自分もなってみたいという気持ちが勝ってきまして。

――初仕事のことは覚えていますか?

内田:『Holy Knight』という作品のOVAでした。現場にいくと、活躍されている先輩方がたくさんいらっしゃいました。僕はこういう場所を目指しているんだ、でも僕、ここにいていいのか、迷い込んでしまったんじゃないか…という気持ちになりながら(笑)。「見つけたぞ!」っていうセリフだったのですが、もう自分のセリフのことで頭がいっぱいで、しどろもどろだった気がします…。正直、そのときのことは覚えていないくらいですね。ヘマをしないように…とひたすら思いながら片隅で始終固まっていました(笑)。

――その他にもいろいろな作品に出演されていますが、どんなところにこだわりながら演じていますか?

内田:物語の中で、どうしてこのタイミングにその人物が出てきたのか、なぜその言葉なのか、必ず意味があると思うんです。台本の流れに乗りながら、目立ちすぎることなく、ちゃんと作品の中でそのキャラが生きているように、自分が命を吹き込むことができればいいなと思っています。


――パーソナルなことも聞かせてください! プロフィールに描かれた「趣味:ジャケットプレイ」とはどんな…?

内田:ジャケットプレイっていうのは、郷ひろみさんが歌の最中に「バッバッ」と、肩で服をひらめかすことです。ネタあかしをしますと……。高校のとき、先生から肩を動かすと健康になるって聞いて、肩の運動にハマッていたことがありまして…。でも普通に動かしても面白くないなと思い、郷ひろみさんのマネをしてみたら、意外とハマってしまいまして(笑)。でも、どちらかというとただの「肩回し」ですが、勢いでプロフィールに書かせていただきました(笑)。

――郷ひろみさんにハマッていた?

内田:はい。肉体を磨かれていますし、あれだけ長い間スターとして輝いていらっしゃるのはすごいなと思いまして。並大抵の努力ではないだろうと。僕も役者として、若いうちから長くやっていくとしたら、自分を毎日磨いていかなければいけないな、年齢を重ねてもストイックでいられる人間になりたい、という憧れからでした。

――お話を聞いていると、人に楽しんでもらうことが好きなのでしょうか?

内田:そうですね。目立ちたがりなので、みんなの前で面白いことをするのが好きです。人が笑っている顔を見るのも好きです。特に自分を見て笑ってくれたりすると、人に笑いを提供することによって、僕は生かされているんだなあと思います。自分で言うのも変ですが、割とさみしがりやなのです(笑)、自分が求めてしまう分、お返しに自分も与えたいって思うのかもしれません。


――コミュニケーションを大切にされているんですね。

内田:大事だなって思っています。例えば収録現場でも、共演者やスタッフの方々と気持ちを分かち合うことによって、自分がその中でどういう演技をしていけるのか、自由に表現できるようになるのでは?と思っています。

――では、これからどんな声優になりたいですか?

内田:とにかく、たくさんお芝居がしたいです。まずは、長く関わっていける役を演じたいですね。もともと目立ちたがりですが、芝居ではそれが邪魔になってしまうこともありまして。どうするべきか頭で考えているのですが、シンプルに考えていいのか、複雑なのか、考えるほどわからなくなってしまって…。だけど、それがすごく楽しいです。最高に頭を使いますが、最高に心を解放することができるのが、芝居の楽しいところであると僕は思ってます。

――本当にいろいろ試行錯誤されていますね。

内田:いやいや、先輩方はもっともっと、僕の100倍、200倍考えていらっしゃると思いますので、僕が何を言っても恐縮なんですが…。今はひとつひとつの現場で何を残せるのか、毎回考えながら演じさせていただいています。出せるものを全部出し切って、やっと一歩ずつ進めるのかなって思います。


――では最後に、この記事を読んでくれた方にメッセージをお願いします!

内田:本当にまだまだ未熟ですが、僕が演じたことで、キャラクターを立体的に生かすことや、キャラクターの魅力を感じてもらえたらと思いながら演じています。内田雄馬をよろしくお願いします!

――ありがとうございました!


次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

内田雄馬

・内田雄馬(アイムエンタープライズ)
http://www.imenterprise.jp/data.php?id=109

(取材・文=麻布たぬ、撮影=山本哲也、制作・キャスティング=吉村尚紀