プライドが高く迷惑な人と出会ったときのパターン別対処法とは?

人間関係

更新日:2014/11/6

 自分の間違いを認めない。人の意見には必ず反論する。迷惑をかけても謝らない。いつも自分が一番であり、自分中心でなければ気が済まない人。そんなプライドの高い人は多い。

 プライドも良い方向に働けば、自分に自信を持つ芯のある人と捉えられるが、悪い方に働くと他人の気持ちも顧みない迷惑な人でしかない。そういった人と出会うと次第に関わるのが面倒になり、最後にはその人に近づかないようにしてしまう。しかし、職場の人間や家族のように毎日関わらなければいけないとしたら…考えただけでウンザリするだろう。

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 『プライドが高くて迷惑な人』(片田珠美/PHP研究所)ではプライドが高く迷惑な人が生まれるメカニズムや、出会った時の対処法が書かれている。パターン別対処法の一部をご紹介しよう。

■平気で他人の話に割り込む人への対処法

 平気で人の話に割り込む人は多い。話に割り込んだ上に自分の話ばかりで嫌になった経験を持つ人も多いのではないだろうか。著者の片田氏は「平気で人の話に割り込むのは、自分を認めてほしいからにほかならない」と言う。小さいころに親から話を聞いてもらえなかった、妻が愚痴ばかりを言って家で話すことができない。など、さまざまな理由が考えられる。

 いずれにせよ、本人は自分の話を誰かに聞いてほしいという欲望を抱いている。それを考慮に入れ、少なくとも話を聞いているフリだけでもしたほうが良い。ちゃんと聞いていることを伝えたうえで「わかりました。あなたがおっしゃりたいのは、~ということですね」と要約するのも一つの手だ。

 しかし、それでも延々としゃべり続ける場合も多いだろう。その際は、まず視線を反らす。すると相手も自分に興味がないと気づく。話が途切れたら割り込まれる前の話に戻すなどしてあなたの話は聞きたくないということをさりげなく伝える。

 また、会議などでは「~時までに終わらせないといけないので手短にお願いします」など脱線している時間はないということを丁寧に伝えたほうが良い。

■批判ばかりする人への対処法

 なにかにつけて批判ばかりする人がいる。建設的な批判ならいいが、ただ相手の価値を否定するためだけに批判する人もプライドの高い人には多い。意地悪な批判をされた場合はカッとなってしまう場合も多いだろう。

 しかし、そこで反応するのは避けるべきだ。片田氏は「まず、気持ちを落ち着かせるためにも、相手の批判をポジティブに受け止めよう」と言う。批判された内容によっては、自分が考えていなかったような問題点や欠点に気づくかもしれない。

 また、漠然とした批判の場合、批判する理由が明確になっていない場合も多い。会議などでは「賛成できません」と言われたら、賛成できない理由を聞く、「わかりません」と言われたらどういう理由でわからないのかを聞くなど、時間稼ぎをする。その間に批判に対しての適切な答えを考えるのが良い。

 そして、誠実なふりをするためにも「ええ、あなたのおっしゃることも、もっともです」と言ったあとに自分の意見を言う。向こうの批判の矛先が鈍れば、反発されることも減るはずだ。

 批判ばかりする人に決してやってはいけないのは、批判を真に受けて言い返すこと。批判するのは相手の価値を低下させ、優位に立ちたいからでしかない。同じ土俵に上がるのは墓穴を掘ることにほかならない。

 片田氏は「“プライドが高く迷惑な人”に対しては、顔をつぶさないようにしながら、こちらの意見を押し付けるのではなく、ほのめかす程度にしておく配慮が必要だ」と言う。本書には他にも口うるさい人への対処法、他人の意見や助言を聞かない人への対処法なども掲載されている。そして、全てに共通しているのが、顔をつぶさず、こちらの意見をほのめかす、もしくは気付かせるということ。このことを頭に入れておけば、プライドが高く迷惑な人に出会った場合も降り回され続けることは回避できるかもしれない。言われっぱなしにならないためにも、ぜひ一度試してみてはいかがだろうか。

文=舟崎泉美