5社編集長が本気で推す合同フェア「チチカカコ」開催!

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/21

 「面白く」「わかりやすく」「役に立つ」――読者に知ってもらいたい、隠れたロングセラーやベストセラーが、まだまだ沢山ある。

筑摩書房中央公論新社KADOKAWA河出書房新社講談社の5社編集長が日々考え編集してきた本の中から、自分たちが考える「ベスト・オブ・ベスト」50冊を本気で厳選したフェア「チチカカコ」が全国主要書店で一斉展開されている。

チ/ちくま学芸文庫  増田健史(ますだ・たけし)
チ/中公文庫 石田汗太(いしだ・かんた)
カ/角川ソフィア文庫 大林哲也(おおばやし・てつや)
カ/河出文庫 藤崎寛之(ふじさき・ひろゆき)
コ/講談社学術文庫 園部雅一(そのべ・まさかづ)

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<厳選作品50作一例>

■ちくま学芸文庫

ちくま学芸文庫

戦争における「人殺し」の心理学
デーヴ・グロスマン [訳]安原和見
定価:本体1,500円+税
本来、人間には、人を殺すことに強烈な抵抗がある。それを兵士として殺戮の場=戦争に送りだすにはどうするか。元米軍将校による戦慄の研究書。

■中公文庫

中公文庫

ツァラトゥストラ
ニーチェ [訳]手塚富雄
定価:本体1,048円+税
歴史の曲り角にはニーチェがあらわれる。人間性の回復を終生の主題とした詩人哲学者の雄渾な思想は、最高の訳者を得て、ここに生き生きと甦る。

■角川ソフィア文庫

角川ソフィア文庫

増補版 歌舞伎手帖
渡辺 保
定価:本体1,000円+税
上演頻度の高い310作品を演目ごとに紹介。歌舞伎評論の第一人者ならではの視点で、「物語」「みどころ」「芸談」など、項目別に解説していく。観劇前の予習用にも最適。一生使える、必携の歌舞伎作品事典。

■河出文庫

河出文庫

アンチ・オイディプス(上)資本主義と分裂症
ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ [訳]宇野邦一
定価:本体1,200円+税
最初の訳から20年目にして“新訳”で贈るドゥルーズ=ガタリの歴史的名著。「器官なき身体」から、国家と資本主義をラディカルに批判しつつ、分裂分析へ向かう本書は、いまこそ読みなおされなければならない。

■講談社学術文庫

講談社学術文庫

シュリーマン旅行記 清国・日本
H・シュリーマン
定価:本体800円+税
シュリーマンが見た興味尽きない幕末日本。世界的に知られるトロイア遺跡の発掘に先立つ世界旅行の途中で、日本を訪れたシュリーマン。執拗なまでの探究心と旺盛な情熱で幕末日本を活写した貴重な見聞記。

<推薦の言葉>
「エンタメ系の読書が遊園地なら、学芸系の読書は山登りといっしょ。自力で登った人だけに見える景色があるんです。未踏の山がこんなにあるんだもの。読まないのは絶対損!」──斎藤美奈子(文芸評論家)

「教養は真理をつかむために不可欠な道具だ。この合同フェアの五十冊の中から、十冊を熟読して欲しい。そうすれば教養が着実に身につく。教養力が、あなたを自由にする。」──佐藤優(作家)

「書物の世界に危機が迫っている今、反知性の大国の進軍を押しとどめるべく、ここに新しく、書物のための同盟が結成された。同盟の名は「チチカカコ」。五つの出版社からの同志が集結した。彼らは愛する書物の危機を前に、知性を滅亡の危機から守ろうと決意した。私はこの「チチカカコ同盟」を断固として支持し、支援する。知への尊敬を失っていない人々よ、ここに結集しよう。」──中沢新一(思想家)

「情報は選択され淘汰される。その中で人間社会という環境に最も適応したのが古典である。だから読んで損はない。しかも時間が経ってから読むと解釈が変わる。歳を取ると、それがよくわかる。」──養老孟司(解剖学者)

「あの時はわからなかったけれど、今だったらわかる」というふうに、理解には時が刻まれている。そして古典と呼ばれる書物は、その時々に違った顔で、確(しか)と私に語りかけてくる。」──鷲田清一(哲学者)