500メートルに1回転ぶ最強のドジっ娘が地球を滅ぼす!?

マンガ

更新日:2011/10/28

 「名探偵 夢水清志郎事件ノート」シリーズなど、児童ミステリーの第一人者として知られるはやみねかおるさんの新作『モナミは世界を終わらせる?』(角川書店)が刊行された。

本作は、ユーモアいっぱいの学園ミステリー&ファンタジー。高校での出来事が世界とシンクロし、各地の紛争や、果ては地球滅亡の危機まで引き起こすという大仕掛けなストーリーだ。

 主人公のモナミ(真野萌奈美)は、武蔵虹北高校に通う2年生。家からバス停の約1.5kmの間に、少なくとも3回は転ぶという“ドジっ娘”だ。しかし、ある日突然、自宅の天井裏から現れた同い年の丸男に、自分の行動が未来を変え、最悪、世界を滅亡させるかもしれないと告げられる……。

 「こんなことを言われたら、ぼくだったら家から出られません。何もせず静かにしています。だって自分が世界滅亡の原因になりかねないんですから、本当なら抹殺されちゃいますよ。(中略)
 あそこまでどんくさくて、まわりに迷惑をかけても、強気で前向きに行動する女の子ってすごいな、と(笑)。モナミは最強キャラ。ぼくが今まで書いてきた中で、モナミに勝てるキャラはいないんでしょうね」(はやみねさん)

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 モナミのほかにも、独善的なマッドサイエンティスト・神田川永遠や、学校を花で埋め尽くす園芸部顧問の小川先生など、次から次へと登場する、癖のある個性的なキャラクターも本作の魅力だ。

 「全キャラが予想以上に動いてくれた作品なんですよ。これはモナミのおかげですね。モナミは世界を救うウルトラマンにも滅亡させる怪獣にもなれるキャラ。世界をあそこまで手玉にとってしまうから、お話をつくりやすいんです。そういう意味でも最強キャラ。モナミはまだまだ死にません。本作が最後とは思わないで(笑)」(はやみねさん)

(ダ・ヴィンチ11月号 今月のブックマークより)