「ブックショート」第3期優秀作品発表!

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/21

ブックショート

 米国アカデミー賞公認のアジア最大級の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル & アジア」が、二次創作をテーマとした短編小説をWEBで公募し大賞作品をショートフィルム化やラジオ番組化するプロジェクト「ブックショート」が、第3期優秀作品を発表した!

 今回掲載している優秀作品は、第3期で応募のあった537作品のうち大賞への一次選考を通過した44作品。竹取物語、シンデレラ、笠地蔵など、お馴染みの昔話から文豪の名作まで、多彩な原作を活かした二次創作が集まった。今後、第1・2・3期の優秀作品と、現在受付中の第4期に選定される優秀作品と合わせて、大賞作品の候補となる。

ブックショートのWEBサイトでは、優秀作品のほか、著名な作家の創作にまつわるインタビューなど、様々なコンテンツが公開されている。

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第3期優秀作品抜粋(順不同)

作品名:『かぐや姫として生きてみる』 吉田大介 (『竹取物語』)
「そうだ、俺はかぐや姫であった。」ある日、中年男は自分こそがかぐや姫である、という設定で生きることにした。様々なシチュエーションに妄想を膨らませる男。自分は姫だから求婚相手は男?入手不可能な難題はどうする?

作品名:『赤いブラジャー』 五十嵐涼 (『赤い靴』)
家族は皆外出し、一人自宅に残された中年男性。ついに長年の願望を叶えるチャンス到来!とばかりに、上半身裸で鏡の前に立つ。手には、赤いブラジャー。「いや、オレは…変態じゃない、オレは変態じゃない」

作品名:『そして、笠地蔵』 よしづきはじめ (『笠地蔵』)
村一番の知恵者おばあさんと暮らすおじいさん。あるとき戦が始まって家の蓄えが尽き、笠を売りに市場へ。全く売れなかった帰り道、遭遇した窮地の侍たを笠で助けたことで、困った事態に…おばあさんのアイデアは。

作品名:『魔法は使えなくてよかった』 白土夏海 (『白雪姫』)
鏡はずっと罪悪感に苛まれていた。王妃に世界一美しい女性を問われて、白雪姫と答えてしまったことを。あれによって多くの人々が不幸になった。彼は今、ホストになり、全ての客に答え続ける。「一番美しい人はあなたです。」

作品名:『月とかぐや姫』 夢野寧子 (『かぐや姫』)
かぐや姫のように美しい少女「かぐや」。高校のクラスメイトの“私”は、モテる彼女が少しだけ羨ましい。けれども、かぐやは、言い寄ってくる男子を一刀両断。無理難題を突きつけ、取りつく島もない。その本心はどこに。

作品名:『てぶくろを編んで』 冨田志野 (『手袋を買いに』新美南吉)
透は、父親の死を機に実家の人形屋を継いだが潰してしまい、今ではさびれかけた商店街の「ぬの屋」で働いている。ある日、「ぬの屋」に小さなからくり人形が訪ねてきて、手袋が欲しいと言う。かつて透が作った人形だ。

作品名:『雪女』 宮本康世 (『雪女』)
毎年冬が深まると、おじいは決まって髪の長い美しい女の氷像を彫る。19歳になった“僕”は初めて、それが誰なのかを尋ねた。おじいは振り返りもせず、若い頃、吹雪の晩に雪女に出会ったと語った。すると壁が大きな音を立てた。

作品名:『映る花』 九条夏実 (『ギリシア神話‐ナルキッソス』)
「何で私があんたの後始末しないといけないわけ?」幼馴染の瑞希は怒った顔が怖い。でも、華やかさはないけど、“ご家老”なんてあだ名をつけられていたけど、多岐穂は瑞希が好きだ。女の子としてじゃなく、友達として。

作品名:『枯れ木の花』 ℃ (『花咲かじいさん』)
近所の公園や商店街に現れる落書き爺さん。清掃会社に勤める“私”は、実は世界的に有名な画家であるその爺さんと日々火花を散らし地団駄を踏まされている。ところがある日のパトロール中、爺さんが倒れているのを発見し…

作品名:『ガラスの靴を、シンデレラに』 山本康仁 (『シンデレラ』)
年老いたお義母さんと同居するチカ子。彼女は毎日必ず同じ時刻に、通帳が無くなったと騒ぎ立て、チカ子を犯人扱いする。

Book Shorts(ブックショート)プロジェクト概要

■第一回募集内容
おとぎ話や昔話、民話、小説(※)などをもとに創作した1,000字以上10,000字以内のショートストーリー。アレンジやスピンオフ、新釈作品。
※パブリックドメインの作品に限る。

■募集期間
第1期 2014年 8月1日(金)~2014年 9月30日(火) ※終了いたしました。
第2期 2014年10月1日(水)~2014年11月30日(日) ※終了いたしました。
第3期 2014年12月1日(月)~2015年 1月31日(土) ※終了いたしました。
第4期 2015年 2月1日(日)~2015年 3月31日(火)
※各期ごとに優秀作品を選定後、サイト上にて発表、作品を掲載。
※大賞作品は各期の優秀作品の中から1作品を選定される。

■応募方法
ブックショートのWEBサイトから(郵送、持ち込み不可)

■大賞
・賞金100万円
・ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2015での表彰
・ショートフィルム化
・FM放送局J-WAVE(81.3FM)にてラジオ番組化 など

■一般からの問い合わせ先 e-mail : info@bookshorts.jp
⇒「ブックショート」公式サイト
⇒「ブックショート」第3期優秀作品(全44作品)