緊急開催! 戦慄のスケオタ座談会「世界選手権男子シングル この人に注目」
更新日:2015/3/25
いよいよ明日25日より上海で開幕するフィギュアスケート世界選手権。羽生結弦さん(ANA)が日本選手初の大会2連覇を達成できるかなど注目が集まっていますが、フィギュアスケート男子は他にも見どころいっぱい! そこで、スケオタ女子3人による座談会を緊急開催、男子シングルは誰に注目すべきか熱く語らっていただきました。
【座談会メンバー】
’12年の世界選手権をテレビで見ていたところ、羽生結弦選手のフリー『ロミオとジュリエット』で衝撃を受け、スケオタの道へ。以来、海外観戦に行ってしまうほど、フィギュアの魅力にドハマリ。「氷の沼に落ちる」まで、そして落ちてから今に至る爆笑過程は、漫画『スケオタデイズ~戦慄のフィギュア底なし沼』に詳しい。
アイススケートを題材にした少女漫画『アイスノオト』作者。バンクーバーオリンピックでフィギュアにハマり、今では週2回、フィギュアスケートのレッスンを受けるほど。自分で滑るようになって以来、基礎的なスケーティングがうまい選手に目がいくようになった。個人的な推しは、小塚崇彦選手。
『スケオタデイズ~戦慄のフィギュア底なし沼~』に登場するスケオタ。トリノオリンピックのシーズンで、スルツカヤ選手の個性的な演技や衣装、プルシェンコの無敵の強さに魅了され、フィギュアに開眼。どっぷりハマったのは、カナダのショーン・ソーヤー選手(’11年引退)が最初で、現役選手で推しているのは、アメリカのジェレミー・アボット選手。
やっぱり応援したい、日本選手
グレゴリ青山(以下、グレゴリ) 世界選手権と言えば、オリンピックに並ぶ最高峰の大会。今日は、スケオタのお二人に、男子選手それぞれの見どころをたっぷり語っていただこうかと。まずは、何はともあれ羽生選手ですよね。今季は、練習でぶつかった流血事件から手術、入院、捻挫と、昭和のスポ根漫画か!?ってくらい、試練が襲ってきて……。
みづき 彼は「少女漫画から出てきたみたい」って言われて、確かにビジュアルはそうなんだけど、完全に『少年ジャンプ』の世界。もともとぜんそく持ちで気管支が弱くて、体力がないからと、あえてマスクをつけて苦しい状態にして練習してたところも、少年漫画っぽい。
グレゴリ 『巨人の星』の世界ですよね。
みづき みづき自分のスケートに集中してるところが魅力なので、恋愛モノのキャラのイメージがなくて……。
いとう 少女漫画の作者っぽい視点!(笑)。 彼は、カナダに行ってから、スケートが伸びるようになりましたよね。
みづき 別人のよう!
いとう オーサーコーチが、基礎をみっちり教えたんだろうな。ひと滑りでスーッと伸びるようになった。
みづき 伸びるスケートは見ていて気持ちがいいですよね! もちろん素質もあるからだろうけど、たった2年であんなにうまくなるって、すごいがんばってるんだと思います。
いとう スケート環境もいいカナダに行ってくれて、ほんとうによかった。今回の大会も楽しみだけど、怪我がちゃんと治っているといいな。
みづき 入院したり、練習できなかったブランクがどう影響するか……。
いとう でも、しっかり戻してくるんだろうな。体力だけは心配だけど。
みづき 特にフリーは、体力的にツライですからね。
いとう それでも、エレメンツの構成を落とすとは思えない。
みづき 体力が落ちる後半に、トリプルアクセルを含むコンボを2つもやるんですよね。
いとう 鬼のようなプログラム(笑)。だけど、取りこぼさないのが彼のすごさ!
グレゴリ みづきさんが推す小塚(崇彦)選手は?
みづき オリンピックに行けなくて「も、もしや引退……?」かと思っていたら、’14年の四大陸に出ることになって。「これが最後かもしれないから」ってご家族を説得して、台湾に駆けつけたファン、いっぱいいたと思います。私も、そのひとりなわけですが(笑)。
グレゴリ あの時は会場中に、小塚愛が充満してた。小塚ファンのみなさんは、今年の世界選手権に対してどんな気持ちで見に行かれるのでしょう?
みづき 「とにかく、力を出し切れますように!!」と。この先も試合に出る彼を見られたらうれしいけど、でも、彼がどんな決断をするんでも受け入れる覚悟をしています。いいスケートもしてほしいけど、いい人生も送ってほしいなって(泣)。
グレゴリ みづきさん、この前「小塚選手は表彰台にのる」って宣言してましたよね?
みづき の、のります!
グレゴリ プログラムの見どころは?
みづき ショートもフリーも素晴らしいんですけど、私は、フリーが好きです。特に、中盤のサーキュラーステップ! スケートって、サークルを描く動きが基本にあるんですけど、スケートならではの美しさを見せてくれます。彼は、フリーの最後まで、膝も足首もやわらかく使ってますし、そこも見どころですね。
グレゴリ イーグル(両足を180度開き、片足はフォワード、もう一方はバックで滑る技)もきれいですよね。
みづき 複雑なステップをシームレスにできるんですよ。4回転をもうちょっと安心して見られるといいんですけど、ベテランの選手になると、そういうのはよくなっちゃう。
いとう わかる! ジャンプを忘れて、スケート自体にうっとりしますよね。
みづき その選手なりの世界観を見られれば、それで満足できる。そのうちのひとりが小塚選手です。
グレゴリ 無良(崇人)選手は?
いとう 全日本ですこし乱れてしまったけど、あの後、引退を決めた町田(樹)選手から「お前に託したよ」と言葉をかけられて、それがモチベになってるってインタビューで答えていた。「表彰台を狙う」とも。しっかり演技をすれば、得点は出ることがGPシリーズでわかったんですと。ただ全員がノーミスだと表彰台がどうなるかわかりませんね。
みづき 演技構成点は、ちょっと低めですよね。
いとう かっこいいファントム、やる時はやってくれると期待してます!
みづき 無良くんの高難度ジャンプの質と安定感は本当に素晴らしいし、フリーのオペラ座の色気はヤバい……きっとやってくれます!