『うる星やつら』『らんま1/2』『犬夜叉』…高橋留美子作品の魅力がギュッと凝縮されたアニメ『境界のRINNE』が遂にスタート!

マンガ

公開日:2015/4/6

 『うる星やつら』『めぞん一刻』『らんま1/2』『犬夜叉』など、これまで数々のヒット作を世に送り出してきたマンガ家・高橋留美子。老若男女問わず幅広い年齢層に愛され、海外での知名度も抜群だ。その最新作であり、現在も『週刊少年サンデー』にて絶賛連載中の『境界のRINNE』がこの春、熱い! 3月18日には最新24巻が発売されたばかり。そして4月4日からは、いよいよアニメ放送がスタートした。(NHK Eテレにて毎週土曜日午後5時30分より放送)。過去のアニメ作品が軒並みヒットした高橋留美子原作なだけに、放送前から気になっている人も多いだろう。

 物語の舞台は現在の日本。幼い頃の出来事がきっかけで、霊が見えるようになってしまった女子高生・真宮桜は、ある日不思議な少年・六道りんねと出会う。りんねは、人間の祖父と死神の祖母を持つ高校生。なぜかいつも貧乏で、年中ジャージばかり着ている。おまけに高校のクラブ棟に勝手に住み着いているという変わり者。実は彼は、現世に未練を残し、成仏できない霊たちを輪廻の輪に導く「死神みたいな」仕事をしている。りんねと同じく霊が見える桜は、いつしかりんねの「死神稼業」に巻き込まれていく。こうして2人の奇想天外な放課後が始まるのだった。

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 『境界のRINNE』の面白さは何と言っても、高橋留美子作品のあらゆる魅力が集約されていることに尽きる。これまでの高橋作品をいくつか振り返ってみよう。ラムちゃんをはじめとする、個性豊かなキャラクターが続々と登場するドタバタ学園コメディ『うる星やつら』。バトルとラブコメが融合したハイブリッドなアクションコメディ『らんま1/2』。お互いに素直になれない男女を描いたドキドキ&ヤキモキのラブストーリー『めぞん一刻』。ファンタジーの世界で起こる妖怪たちとのバトルを描いた『犬夜叉』。こうした「高橋留美子らしさ」が一作品にギュッと濃縮されたのが、この『境界のRINNE』。だから、高橋留美子ファンなら思わずニヤリとしてしまうし、これまで読んだことがないという人には入門にぴったりの作品と言えるだろう。

 主人公の六道りんねの声に抜擢されたのは、若手実力派の石川界人。弱冠21歳ながら、これまで『イナズマイレブンGO ギャラクシー』の瞬木隼人、『翠星のガルガンティア』のレド、『とある飛空士への恋歌』のイグナシオ・アクシス、『ハイキュー!』の影山飛雄、『テラフォーマーズ』のマルコス・エリングラッド・ガルシア、『天体のメソッド』の水坂湊太など、数々の役をこなしてきた。 ヒロイン真宮桜を演じるのは、『図書館戦争』の笠原郁や『みなみけ』の南夏奈、『進撃の巨人』のアルミン・アルレルトなどで知られる井上麻里奈。時たま見られる、りんねと桜のシュールな掛け合いが見ものだ。さらに注目したいのは、『らんま1/2』の早乙女乱馬、『犬夜叉』の犬夜叉を演じた山口勝平がりんねの父・鯖人を演じること。高橋留美子作品に長く関わってきた彼が「父親役」をどう演じるのか。同じく『犬夜叉』で日暮かごめ役を演じた雪野五月もりんねの祖母・魂子役で出演する。今後の2人の共演も楽しみだ。

 往年のファンも、高橋作品は初めてという人も、世代を越えて楽しめる『境界のRINNE』。スタートしたばかりのアニメをお見逃しなく!

文=榎本明日香

【アニメ詳細】
アニメ『境界のRINNE』
NHK番組公式サイト
アニメ関連情報サイト
NHK Eテレにて、毎週土曜日 午後5時30分より放送開始!

監督/菅原静貴 シリーズ構成/横手美智子 脚本:高山カツヒコ、柿原優子、吉野弘幸 キャスト/石川界人、井上麻里奈、生天目仁美、山口勝平、雪野五月、木村良平、柿原徹也、徳井青空、洲崎綾、玄田哲章他 オープニングテーマ/ KEYTALK「桜花爛漫」 エンディングテーマ/パスピエ「トキノワ」

『境界のRINNE』(高橋留美子/小学館)